受講形式 WEB受講のみ ※本セミナーは、Zoomシステムを利用したオンライン配信となります。 受講対象 ・高卒以上の中堅技術者 ・材料技術を初めて担当する新入社員技術者研究者 予備知識 特に必要ありません。 習得知識 1)データ思考 2)統計手法 3)多変量解析 4)タグチメソッドの概要 など 講師の言葉 ビッグ・データ、AI時代の本格的到来により、データを数量的思考で扱い課題解決するための「データサイエンス」が重要になってきました。アカデミアではマテリアルインフォマティクスが研究されたりしていますが、数量的思考の手法は大型コンピューターが使用されていた時代から多変量解析を中心に使用されてきました。 今データサイエンスの手法が改めて取り上げられた背景には、トランスサイエンスが注目され、科学で解決できない問題について大量データから未知の科学シーズを見出す期待がある。技術開発の実務では、科学で解決できない二律背反問題について新QC7つ道具やタグチメソッドを使い解決してきた。本セミナーでは、データサイエンスで用いられる多変量解析以外にタグチメソッドの事例も扱い、問題解決手法としてデータサイエンスを導入する時の勘所について事例を中心に解説する。 なお、本セミナーで使用する多変量解析やワイブル統計解析については、講師のホームページで公開しているので、このプログラム使用方法も解説する。事例はセラミックスから高分子まで材料技術を扱っているが、材料技術者以外にも役立つように解説する。
プログラム
1. データ指向の思考について (1) 科学と技術 A.トランスサイエンス B.二律背反問題解決事例:半導体PPS樹脂ベルト開発 C.非科学的問題解決事例:iPS細胞とヤマナカファクター (2) マテリアルインフォマティクス (3) 事例:データ駆動による環境対応樹脂開発 2. 統計手法について (1) 統計手法の復習 (2) 例題:ワイブル統計による故障寿命予測 (3) 新QC7つ道具 (4) ラテン方格を用いた実験 (5) 事例:高純度SiC開発 3. 多変量解析 (1) 多変量解析概論 (2) 事例:重回帰分析による故障寿命予測 (3) 事例:重回帰分析を用いた難燃化技術開発 (4) 事例:主成分分析を用いた電気粘性流体の耐久性改善 (5) 事例:主成分分析による顧客ブラックボックスの見える化 4. タグチメソッド(TM)概略 (1) 基本機能とは (2) SN比と感度 (3) 事例:難燃性PC/ABS開発 5.まとめ 講師紹介 略歴 1979年3月 名古屋大学工学研究科博士課程前期修了 同年4月 ブリヂストンタイヤ(株)(現:(株)ブリヂストン)入社。 1983年 科学技術庁無機材質研究所留学 1991年 コニカ(株)(現:コニカミノルタ(株))主任研究員 1993年 福井大学工学部客員教授 2005年 コニカミノルタビジネステクノロジーズ(株)グループリーダー 2008年 同担当部長 2011年3月 早期退職者制度により退職(株)ケンシュー設立、代表取締役 専門 材料技術 (株)ブリヂストンで起業した高純度βSiC半導体技術は平成19年度日本化学会化学技術賞受賞、フィルムの帯電防止技術について2000年日本化学工業協会技術特別賞受賞、ゾルをミセルに用いたラテックス製造技術により2004年写真学会ゼラチン賞受賞 学会等 日本化学会会員、高分子学会会員、高分子同友会OB会員