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環境モニタリングには限界がある!!製品品質に役立てるための

微粒子・微生物環境モニタリング測定方法留意点、アラート/アクションレベル設定・管理

【会場/WEB選択可】WEB受講の場合のみ,ライブ配信/アーカイブ配信(7日間、何度でも視聴可)

オープンセミナー 会場受講WEB受講

コンサルティング化学医薬食品・化粧品

作業環境を汚染する原因・対策,環境モニタリングの弱点・留意点,環境モニタリングの限界と対策,作業者保護(薬害)対策事例について,豊富な経験に基づき,具体的事例を交え分かりやすく解説する特別セミナー!!

講師

医薬品GMP教育支援センター 代表 高木 肇 先生

㈱ハイサム技研顧問, NPO-QAセンター 顧問

元 塩野義製薬 製造本部次長

講師紹介

日時
2025/7/22(火) 10:00〜16:30
会場
受講料

(消費税率10%込)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円

※WEB受講の場合、別途テキストの送付先1件につき、配送料1,210円(内税)を頂戴します。

テキスト
PDF資料(受講料に含む)

受講概要

受講形式

会場・WEB

受講対象

医薬品、医薬部外品企業の技術部門、品質保証部門、製造部門の実務担当者

予備知識

特に必要ありません

習得知識

1)作業環境を汚染する原因と対策
2)環境モニタリングの弱点、留意点
3)作業者保護(薬害)対策例

講師の言葉

 医薬品の汚染、交叉汚染を防止するには、汚染管理戦略(CCS)の構築と実践が必要である。すなわち、企業自らが適切なハード/ソフトウェアを設計し、設計の適切性を確認し、必要に応じて改善を行う。このハード/ソフトの適切性を確認する一手法として「環境モニタリング」が活用される。

 しかし、モニタリング対象は浮遊性の汚染物質に限定され、しかもデータの精度・再現性は低い。この弱点を考えず一過的逸脱に右往左往する企業がある。

 環境モニタリングのデータはあくまでも傾向分析に使える程度であり、アラート/アクションレベルに留意する必要がある。何よりもCCSについて正しく理解して頂くための講座である。

受講者の声

大変有意義なご講義をありがとうございます。日頃自分たちが行っている環境モニタリングやその管理・活用・手順などについて、間違っていないことを確認できたり、まだ改善・調査なども必要である部分に気づかせていただけたと感じました。なにより、冒頭の「自分事と理解しなくては,,,」という部分が印象的でした。今まで手順で決まっているからという感覚で行っていた環境モニタリングもせっかく収集したデータをいかに活用するか、設備・作業の問題点を洗い出し、より汚染リスクを減らすことができるかなど、意識を変え、能動的に実施していきたいと思います。

環境測定に関しては手順を叩き込まれるばかりで、原理や基礎を教わる機会がなかったので、規格に対する考え方・無菌室の操作における考え方の基礎・機械の原理など基本的な内容について学習でき、とても有意義でした。

この度は、有用なセミナーありがとうございました。環境モニタリングに対する今後の考え方がリスクベースとなり、従来の規格ベースの考え方からの転換を図る必要があると、あらためて感じました。

天井からの汚染リスクで、石膏ボードからカビ、ダニ、クモへの虫の侵入につながることに驚きました。設備の表面的視点だけで潜在的な視点がなかったと感じました。 環境モニタリングサンプラーとして、A壁、天井の点検について、注視はしていなかったことを反省いたしました。今回のセミナーに参加できたことうれしく思っております。

分かりやすい説明で、十分に理解することができました。意外と知らない話も聞く事ができ、とても有意義でした。

プログラム

1. PQS(医薬品品質システム)、QRM(品質リスクマネジメント)とは

1.1 ルールベースからリスクベースGMPへ
1.2 変化は起きる+起こすもの
1.3 品質保証には、継続的
   リスク抽出と改善活動は必須
1.4 医薬関連事業者等の
   責務を全うするためのPQS
1.5 マネジメントレビューで
   PQSの適切性を確認
1.6 環境モニタリングにおいてQRMを要請

2. 汚染管理戦略(CCS)とは

2.1 CCS活動の概要
2.2 CCSでの環境モニタリングの位置づけ
2.3 無菌製剤の製造方法の選択もCCSの対象
2.4 CCSでは管理要素のシンプル化を図る
2.5 RABS、アイソレータの活用を考える
2.6 アイソレータの留意点

3. 浮遊微粒子数の計測

3.1 巻締室の清浄度の考え方
3.2 清浄度検証時の最大許容微粒子数
とサンプリングポイント数
3.3 製造中の推奨アクション
レベルとサンプリング量
3.4 ≧5.0μmの浮遊微粒子測定の目的
3.5 浮遊微粒子測定の留意点

4. CCSは適切な施設設計から始まる

4.1 無菌室は外壁に
直接接しないのが良い
4.2 エアシャワー、天井、
エレベータは汚染源
4.3 内装仕上げ、局所排気装置、
排水口に注意

5. 空調システムの留意点

5.1 塵埃の種類と適応フィルター
5.2 空調機と空調システムの構成
5.3 GMPは居住者の快適性確保
は求めていない
5.4 GMPが空調に求めるのは
5.5 オールフレッシュエア方式、
リターン方式、リターン+個別方式
5.6 日米欧3極の空調要件
5.7 空気流速の設定
5.8 差圧の設定とエアロック室の設置
5.9 換気回数規定時の注意点
5.10 スモークスタディの実施
5.11 空調システムのIQ、OQ、PQ実施項目例

6. ヒトが一番の汚染源

6.1 動作発塵は微小粒子だと侮れない
6.2 ≧5.0μmの粒子が増えれば菌数も増加
6.3 無菌室作業者の管理(適格者と不適格者)
6.4 更衣手順の教育と更衣時の自己点検

7. 微生物のモニタリング

7.1 作業環境の微生物管理値
7.2 アラート/アクションレベルの設定
7.3 環境微生物のモニタリング方法
7.4 モニタリング部位とモニタリング頻度
7.5 浮遊菌数のサンプリング量
7.6 付着菌数のモニタリング方法
7.7 落下菌数のモニタリング方法

8 . 環境モニタリングを過信しない

8.1 モニタリング作業で汚染するかも
8.2 浮遊菌サンプリングの問題点
8.3 付着菌モニタリングの限界
8.4 環境モニタリングの限界を知る
8.5 長期的評価の視点でモニタリング
8.6 培地培養法の問題点
8.7 微生物迅速測定法

9.作業者保護の視点

9.1作業者保護

まとめ

質疑応答

略歴

元塩野義製薬株式会社製造本部次長

経口剤や注射剤の工業化検討、バイアル凍結乾燥製剤製造棟の構築、アンプル剤および点眼剤製剤包装棟の製造管理責任者、国内外関連会社への技術支援業務に従事。

現在は医薬品GMP教育支援センター代表、ハイサム技研顧問、NPO-QAセンター会員として、国内外医薬品企業のGMP関連教育・技術支援を実施。