抵抗スポット溶接の原理,基礎的知識習得のための
抵抗スポット溶接の基礎とアルミ合金、異種金属接合への応用
【WEB受講(Zoomセミナー)】

抵抗スポット溶接機置,アルミニウム合金の抵抗スポット溶接,材料別の抵抗スポット溶接適用,これまでの研究を踏まえ,(アルミ合金、鉄鋼/アルミ合金の異材)まで幅広く解説する特別セミナー!!
講師
ソノヤラボ株式会社 代表 園家 啓嗣 先生
石川島播磨重工(株)(現 IHI),芝浦工業大学 教授,山梨大学 教授を経て現在に至る
日時
2023/10/12(木)10:00〜17:00
会場

※本セミナーは、WEB受講のみとなります。

会場案内
受講料 (消費税率10%込)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
テキスト
講師
ソノヤラボ株式会社 代表 園家 啓嗣 先生
石川島播磨重工(株)(現 IHI),芝浦工業大学 教授,山梨大学 教授を経て現在に至る
日時
2023/10/12(木)10:00〜17:00
会場

※本セミナーは、WEB受講のみとなります。

会場案内
受講料 (消費税率10%込)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
テキスト
受講形式
WEB受講のみ(当日ご都合の悪い場合は、後日録画視聴にて受講可能)
 ※本セミナーは、Zoomシステムを利用したオンライン配信となります。

テキスト
PDF資料(受講料に含む)


受講対象
自動車、車両、航空機などの製造会社の技術者、材料メーカーでアルミ材料を取り扱う技術者


予備知識
特に必要ありません。


習得知識
1)抵抗スポット溶接機置
2)アルミニウム合金の抵抗スポット溶接
3)材料別の抵抗スポット溶接適用 など


講師の言葉
 自動車や鉄道車両は、燃費向上のため軽量化が推進されている。そのためにアルミ合金の適用が増加しているが、アルミ合金は表面の堅固な酸化皮膜のため接合が難しい。特に、自動車ボデイ用のアルミ合金の接合では、リベットなどの機械的接合や摩擦撹拌などと比較して、容易さ・生産性の面で抵抗スポット溶接が適している。       
 また、構造的に安全性確保のため高強度鋼を使用せざるを得ないため、どうしても鉄鋼/アルミ合金の異種金属接合も必要になる。しかし、異種金属の抵抗スポット溶接についてはまだ不明な点が多く、これからの新しい技術であると考えられる。
 本セミナーでは、先ず抵抗スポット溶接の原理、基礎的知識について説明する。また、アルミ合金の抵抗スポット溶接技術、更には、はこれから必要になるアルミ合金/鉄鋼の異種金属抵抗スポット溶接についても、現場の技術者が理解できるよう基礎知識から、私が今まで抵抗スポット溶接技術関係で研究してきた専門的な内容(アルミ合金、鉄鋼/アルミ合金の異種金属接合)まで幅広く説明したい。本セミナーは、現場の技術者や設計技士にとって大いに役立つと考える。

プログラム

第1章 抵抗スポット溶接機置
1.1 抵抗溶接の歴史
1.2 抵抗溶接機の分類
1.3 重ね抵抗溶接機
(1)溶接装置の機械的形態からの分類
 (a)定置式
 (b)ポータブル式
 (c)ロボット式
 (d)特殊機
(2)溶接装置の電源方式からの分類
 (a)交流式
 (b)直流式
(3)交流式と直流式の電気的特性の相違
(4)コンデンサ式の電気的特性
1.4 抵抗スポット溶接機
(1)定置式抵抗スポット溶接機
(2)ポータブル抵抗スポット溶接機
(3)マルチ抵抗スポット溶接機
1.5 抵抗スポット溶接の通電方式
(1)ダイレクト・抵抗スポット溶接機
(2)インダイレクト・抵抗スポット溶接機
(3)シリーズ・抵抗スポット溶接機
(4)ツイン・抵抗スポット溶接機
1.6 抵抗スポット溶接の溶接ガン
(1)機器構成
(2)トランス付ガン
(3)加圧動力源
1.7 抵抗スポット溶接の電極チップ
(1)役目と必要性
(2)電極チップ形状および材質
(3)電極の冷却
1.8 溶接機用制御装置
(1)動作および時間の制御
 (a)シングル・パルス通電
 (b)パルセーション通電
 (c)スロープ・コントロール通電
 (d)テンパ通電
(2)溶接電流の制御
 (a)タップ切換えによる方法
 (b)位相制御による方法
 (c)その他
(3)溶接制御装置の種類
1.9 二次回路のインピーダンスおよび力率
(1)インピーダンス
(2)力率
1.10 溶接機の許容使用率と低額容量
(1)使用率
(2)許容使用率および定格容量
1.11 溶接機の電源容量
1.12 抵抗スポット溶接機の適用分野
(1)自動車関連
(2)土木、建設関連
(3)家電製品、エレクトロ関連
(4)鉄道車両関連
  
第2章 アルミニウム合金の抵抗スポット溶接
2.1 アルミニウム合金の種類と特徴
(1)アルミニウム合金の種類
(2)特徴と用途
2.2 抵抗スポット溶接の原理及び特徴
(1)抵抗スポット溶接機の原理
(2)溶接部の電流密度
(3)接触抵抗
(4)溶接部の冷却
(5)溶接部の温度分布
2.3 抵抗スポット溶接部の特徴
(1)溶接部の断面
(2)溶接欠陥と対策
2.4 抵抗スポット溶接の3大条件
(1)溶接電流
 (a)ナゲットの成長形態
(2)通電時間
(3)電極加圧力
 (a)電極先端径
(4)アルミニウム合金と低炭素鋼の抵抗スポット溶接条件例
 (a)アルミニウム合金の典型的な溶接条件
 (b)アルミニウム合金の抵抗スポット溶接条件例
 (c)コンデンサ式電源を用いたアルミニウム合金の抵抗スポット溶接条件例
 (d)アルミニウム合金のウエルドローブの例
2.5 異なる板厚・材質の組合せ
(1)異なる板厚の場合
(2)異なる材質の場合
2.6 熱時間定数と冷却特性
2.7 熱的相似則
(1)偏微分方程式に基づく相似則
(2)積分方程式に基づく相似則
2.8 極性効果
(1)ナゲット形成への影響
(2)被溶接材料表面への電極銅の付着とその影響
2.9 表面処理
(1)酸化皮膜除去
(2)表面処理後の放置時間の影響 
(3)連続打点性に及ぼす表面処理の影響
2.10 溶接部に発生するブローホールおよび割れとその防止法
(1)ブローホールおよび割れ
(2)防止策
2.11 接合強度
(1)引張せん断強度
 (a)シャー破断
 (b)プラグ破断
 (c)テイヤ破断
(2)十字引張強さ
2.12 疲れ強さ
2.13 鋼材とアルミニウム合金の異材接合
(1)アルミクラッド鋼をインサート材として抵抗スポット接合する方法
 (a)溶接継手強度
 (b)溶接継手の接合界面の断面組織
 (c)アルミクラッド鋼の界面
 (d)まとめ
(2)ろう接と抵抗スポット溶接を併用した接合方法
 (a)実験方法
 (b)接合部断面観察
 (c)接合部の硬さ
 (d)引張せん断試験結果
2.14 溶接品質モニタリング
(1)電極変位による方法(エキスパンション・モニタ)
(2)電極間電圧または電極間抵抗による方法(Irtモニタ)
(3)超音波による方法
2.15 スポット溶接の技術動向
(1)ダボ形状を用いた鉄鋼/アルミニウム合金の異材接合
(2)低電流でのアルミ合金抵抗スポット溶接
(3)LSW(Laser Screw Welding)

第3章 アルミニウム合金・異材接合への応用
3.1軟鋼板への応用
(1)供試材料
(2)スポット溶接装置および溶接条件
(3)評価法
(4)溶接部の外観および断面マクロ観察
(5)ナゲット径に及ぼすスポット溶接条件の影響
(6)抵抗スポット溶接部のミクロ組織
(7)抵抗スポット溶接部の硬さ分布
(8)引張せん断強さと抵抗スポット溶接条件の相関性
(9)引張せん断強さに及ぼす抵抗スポット溶接部のミクロ組織の影響
 (a)マルテンサイト化
 (b)ナゲット内の組織変化
(10)引張せん断強さに及ぼすナゲット径の影響
 (a)電流の影響
 (b)通電時間の影響
(11)まとめ
3.2 アルミ合金板への応用
(1)供試材
(2)接合方法および評価法
(3)溶接条件とナゲット径の関係
 (a)溶接電流とナゲット径
 (b)通電時間とナゲット径
 (c)加圧力とナゲット径
 (d)アルミニウム合金の溶接
(4)断面マクロ、ミクロ組織観察結果 
(5)十字引張試験結果
(6)アルミニウム合金と軟鋼の抵抗スポット溶接部の引張破断形態の比較
 (a)軟鋼抵抗スポット溶接部の引張破断形態
 (b)アルミニウム合金抵抗スポット溶接部の引張破断形態
(7)溶接電流と引張破断形態の関係
 (a)軟鋼抵抗スポット溶接部の破断形態
 (b)アルミニウム合金抵抗スポット溶接部の破断形態
(8)電流値増加に伴うHAZのミクロ割れの変化
(9)まとめ
3.3 軟鋼板/アルミ合金板(異材)への応用
(1)供試材料
(2)接合方法および評価法
(3)溶接条件とナゲット径の関係
 (a)溶接電流とナゲット径の相関性
 (b)通電時間とナゲット径の相関性
 (c)加圧力とナゲット径の相関性
(4)ナゲット部のSEM観察結果
(5)十字引張試験結果
(6)十字引張試験での溶接部の破断形態
(7)溶接電流と引張破断形態の関係
(8)溶接電流増加に伴うHAZのミクロ割れの変化
(9)異材抵抗スポット溶接部の引張破断メカニズム
 (a)定電流域の挙動
 (b)高電流域の挙動
(10)まとめ

講師紹介
略歴
大阪大学大学院 修士課程修了、石川島播磨重工(株)(現 IHI)勤務、
産業技術総合研究所 客員研究員、芝浦工業大学 教授、山梨大学 教授、ソノヤラボ(株)代表
所属学会
溶接学会、溶射学会、表面技術協会
著書
溶射技術とその応用、 環境圏の新しい燃焼工学など