
異物トラブルの最新傾向,異物の材質・起源を特定するための実践ノウハウ,異物の材質・起源の特定,異物リスク分析,組織全体でのリスクマネジメント力について,すぐに職場で活用できるよう実践的に分かりやすく解説する特別セミナー!!
- 講師
株式会社住化分析センター 大阪ラボラトリー 主幹部員 末広 省吾 先生
- 日時
- 2025/8/8(金) 10:00〜16:30
- 会場
- 受講料
(消費税率10%込)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
※WEB受講の場合、別途テキストの送付先1件につき、配送料1,210円(内税)を頂戴します。
- テキスト
- 製本資料(受講料に含む)
受講概要
- 受講形式
会場・WEB
- 受講対象
分析測定に関連する、品質保証、製品検査などの部署に所属されている方であれば、理解が進みやすいと思います。
分析初心者の方でも理解できる内容からスタートし、実務に活かせる分析技術やトラブル解決の応用まで幅広く網羅します。そのため、顧客相談室・クレーム対応部門、営業部門(取引先対応・技術説明を担当する方)まで、本テーマに興味のある方ならどなたでもご参加いただけます。
- 予備知識
特に必要ありません。
- 習得知識
1. 異物トラブルの最新傾向、代表的な異物の種類と特徴
2 . 異物の材質や起源を特定するための実践的なアプローチ
3 . “事前対応”としての異物リスク分析
4. 単なる分析スキルにとどまらず、組織全体でのリスクマネジメント力の向上
- 講師の言葉
■異物混入がブランドを揺るがす ― その時、どう動く?
近年の衛生意識の高まりにより、食品・花粉・ダニなどへのアレルギー反応をはじめ、かつては見過ごされていた異物に対しても、消費者は敏感に反応するようになっています。今年も、有名食品メーカーでの異物混入トラブルが続出し、SNSでの情報拡散によって瞬時にブランドリスクへとつながっています。
■品質管理を強化しても、異物クレームはゼロにならない
どれだけ検査体制を強化しても、昆虫、毛髪、カビ、樹脂、ガラス、金属片などの混入はあとを絶ちません。万が一、サプライチェーンが異物クレームで止まれば、賠償額は莫大に。分析担当者には、迅速な判断と確かな原因究明力が求められています。さらに今後は、「事前の分析的支援」によってトラブル自体を未然に防ぐことが重要になってきます。
■本セミナーで、現場対応力が変わる。
本セミナーでは、異物トラブルの最新傾向から、代表的な混入異物の識別法、そして分析技術を活用した迅速な原因解明のポイントまでを、豊富な事例を交えてわかりやすく解説します。
製品検査・品質管理・機器分析のご担当者はもちろん、顧客相談窓口や営業の方にもすぐに活かせる実践的な内容です。“その時”に備えるために、今できることを!☆注意事項;
今回のセミナーでは、同業他社(分析受託会社)ならびに外国為替法令の解釈および運用において規定される非居住者(https://www.cistec.or.jp/export/faq/faqansers.html 中の“居住者及び非居住者の判定”参照)の参加をお断りします。
- 受講者の声
FT-IRではセルロースとしか判断できなくても、SEM画像を観察することによって個別化につなげることができるとわかりました。分析に使用する備品類も参考になりました。 ありがとうございました。
異物分析の進め方や目的、手法の原理についてなんとなくで理解しておりましたが、今回セミナーを受講したことで明確なゴールや原理について理解することができました。
FT-IRやラマン分光光度計は業務で使用しておりまして、その違いを詳しく知ることができてよかったです。使用経験のない分析機器についても、原理や機器ごとの違いを学ぶことができ興味深かったです。
異物分析の具体的なノウハウが分かってためになりました。
知識が乏しい為、不安でしたが、理解しやすい内容でよかったです。
プログラム
1. なぜ異物問題が続発するのか?
1.1 異物の定義・種類
1.2 最近の異物発生事例と特徴
2. 混入しやすい異物とその対策
2.1 代表的な混入物質の例
(毛髪、繊維、昆虫、カビ、その他)
3.分析を行う前に
3.1 濾過捕集-光学顕微鏡観察、その他検知法
3.2 X線マイクロCT等、各種検査装置
3.3 事前の情報収集ならびに混入形態の確認
3.4サンプリングに必要なツール
3.5異物の性状確認(顕微鏡観察・簡易識別法)
4. 分析手法の原理・特徴 および組み合わせ
4.1 EPMA(SEM-EDX)、顕微IR、
XRD、Raman、その他代表的手法
4.2 FT-IR分析の基礎(ダイジェスト)
4.3 成分同定に至るまでのフロー
4.4 異物分析事例&結果の解釈
5. 問題解決&発生防止のために
5.1 原因解明への道程
5.2 異物の分析結果が原因物質と
直結しないケース
5.3 異物混入を未然に防ぐための分析支援
6. まとめ
6.1 問題演習
6.2 質疑・応答
略歴
1992年住化分析センター入社。入社後、顕微IRなどの分光装置、走査電子顕微鏡(SEM)、電子線マイクロアナライザ(EPMA)などにより、異物分析、表示デバイス、インクジェット用メディア分析を担当。
2000年;医薬品製造設備の洗浄確認試験法開発(GMP対応)。
2010年;NEDO次世代蓄電池材料評価技術開発主任研究員。
2016年以降;次世代放射光X線分析に関する技術開発、新規事業企画などを担当。
著作
・異物分析の基礎と応用事例集(株式会社R&D支援センター、2018)
・異物の分析、検出 事例集(株式会社技術情報協会、2020)
・食品への異物混入の実態と原因究明~異物オリジナルライブラリの構築~(日本食糧新聞社、月刊食品工場長2023年4月号)
・Development of In Situ Cross-Sectional Raman Imaging of LiCoO2 Cathode for Li-ion Battery, Electrochemistry, 83(11), 993–996 (2015), 電気化学会論文賞受賞
・三次元空隙ネットワーク解析によるリチウムイオン電池電極の評価法の開発, Electrochemistry, 83(1), 2–6 (2015), 2020 Bimonthly Most Downloaded Papers認定
所属学会・役員
2017年~ 日本表面真空学会 関西支部役員、実用表面分析セミナー小委員会担当