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電力安定の要点を習得するための

分散電源ならびに電力系統

基礎安定運用制御具体的ポイント

【WEB受講(Zoomセミナー)ライブ配信/アーカイブ配信(7日間、何度でも視聴可)

オープンセミナー WEB受講

エレクトロニクス機械

脱・理論止まり… 分散電源と電力系統の“いま”を、技術的視点から具体的に読み解きます。太陽光・風力・蓄電池など再生可能エネルギーの導入が進む中、系統運用の現場では「周波数制御・潮流混雑・電圧崩壊」など複雑化する課題が山積みです。本セミナーでは、これらの問題にどう向き合い、いかに安定化を図るか、実例とともに体系的に解説します!!

講師

横浜国立大学大学院工学研究院 教授 辻 隆男 先生

博士(工学)

講師紹介

日時
2025/8/29(金) 10:00〜16:00
会場
※本セミナーはWEB受講のみとなります。
受講料
(消費税率10%込)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
テキスト
PDF資料(受講料に含む)

受講概要

受講形式

WEB受講のみ

※本セミナーは、Zoomシステム利用によるオンライン配信となります。

受講対象

電力・エネルギー業界に関わる方を対象に,分散電源や電力系統の基礎的な事項を紹介する内容となります。技術的観点から多少高度な数式・モデル表現などもお示ししますが,できるだけ平易な説明を心がけます。

予備知識

電力系統に係る技術的な内容が中心となるため,電気回路の基礎的な知識があると理解に役立ちます。

 

習得知識

1)分散電源の導入が電力系統の安定性に及ぼす影響と対策技術の概要

2)国の政策議論等の前提となる電力系統技術の基礎的知見

3)電力系統の安定化に向けた最新の技術動向の概要

講師の言葉

 カーボンニュートラルの実現に向けて太陽光発電や風力発電の導入が進展する中で,電力系統の安定化は今後の重要な課題の一つとなります。本講義では分散電源の特徴や電力系統の安定性に関する基礎的な事項を解説すると共に,今後の電力系統における課題や期待される対策技術について紹介します。

 まず,電力系統の周波数・電力潮流・電圧および位相角の安定性の基礎的な事項を述べた上で,分散電源の大量導入が及ぼす影響について分かりやすく解説する予定です。 

 また,配電系統やマイクログリッドなど,より需要家に近いネットワークにおける課題や対策技術についても紹介します。分散電源と電力系統の関係を正しく理解することは,将来に向けた制度設計の議論を理解するためにも重要であると考えています。基礎的な事項を新たに学びたい方ならびに復習されたい方,あるいは今後の電力系統の在り方について技術的な観点から俯瞰されたい方にとって,有用な内容となるように努めます。

プログラム

 1.分散電源と電力系統の基礎

 (1)電力系統の概要

 (2)国内外の電力・エネルギー事情

 (3)分散電源の特徴

  a. 太陽光発電

  b. 風力発電

  c. 蓄電池 

 

 

2.再生可能エネルギーと電力系統の運用制御

 (1)電力系統の安定運用

 (2)需給・周波数制御

  a. 需給バランスと周波数

  b. 自動発電制御

 (3)電力潮流の管理

  a. 電力潮流計算

  b. 分散電源と潮流混雑

 (4)電圧安定性

  a. P-Vカーブと電圧崩壊現象

  b. 安定化対策

 (5)同期安定性

  a. P-δカーブと同期化力

  b. 安定化対策

 

 

3.将来の系統安定化対策・高度運用

 (1)分散電源大量導入の影響

  a. 分散電源の系統連系方式

  b. 周波数への影響(平常時)

  c. 周波数への影響(非常時)

  d. 短絡容量・system strength

 (2)分散電源による系統貢献・グリッドコード

  a. 有効電力制御

  b. 無効電力制御

  c. グリッドコード

 (3)Grid Formingインバータ

 (4)同時市場・市場主導型混雑管理

 

 

4.配電系統・マイクログリッドにおける課題と対策技術

 (1)配電系統の構成

 (2)分散電源と電圧変動

 (3)様々な電圧制御手法

  a. LRT・SVR

  b. SVC・PV-STATCOM

  c. Solid State Transformer

 (4)マイクログリッドにおけるEMS技術

  a. マイクログリッドの構成

  b. マイクログリッドにおけるエネルギー最適化

  c. 様々な最適化アルゴリズム

 

 

質疑・応答

略歴

2006年 横浜国立大学大学院にて博士(工学)の学位を取得。

2006年4月から九州大学大学院システム情報科学研究院に寄附講座教員として着任し、

2007年4月から横浜国立大学大学院工学研究院に着任、2023年10月より現職。

主として、電力系統の安定性解析や配電系統における電力品質に係る研究に従事。