
設計標準化の考え方と留意点から、設計ナレッジの可視化・活用・改訂の運用方法、顧客要求を活かす仕様管理のポイントなど、理論から実践まで、多くの事例を交えながらわかりやすく解説する特別セミナー!!
- 講師
株式会社プリベクト 代表取締役 北山 一真 先生
IT系コンサルティング会社、製造業系コンサルティング会社ディレクターを経て
- 日時
- 2025/8/1(金) 10:00〜17:00
- 会場
- 受講料
(消費税率10%込)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
WEB受講の場合、別途テキストの送付先1件につき、配送料1,210円(内税)を頂戴します。
- テキスト
- 製本資料(受講料に含む)
受講概要
- 受講形式
会場・WEB
※Live配信のみ(録画視聴はありません)
- 受講対象
製造業における
開発部門・設計部門・設計管理部門の管理職から担当者の方
設計改革に関与している管理職から担当者の方 など
- 予備知識
予備知識は特に必要ありません
- 習得知識
1)設計のナレッジを可視化するアプローチを理解できる
2)設計ナレッジを用いた設計標準化
3)モジュール化のアプローチを理解できる
4)ナレッジの改定と技術伝承の方法を理解できる
- 講師の言葉
設計標準化・ナレッジ可視化は重要視されながらも、実行・定着が難しいテーマとなります。「標準を決めても使われない」「忙しくてナレッジ整理の時間が取れない」「属人的バラバラ設計から脱却しなければならない」「引退間近のベテランの技術伝承が進まない」これらは、10年以上前から掲げられていますが、進んでいません。
その原因の多くは、アプローチや推進方法にあります。何を目的にするのか?ただ、見える化をゴールとすると、ひたすらマニュアルを作成し、標準図を準備する活動になりがちだからです。それでは定着もせず効果も限定的になります。また、「お客の千差万別の要求に対して、標準を決めることができるのか?」という矛盾をどう克服するかも重要です。
それには、顧客仕様の見える化や、設計ナレッジの可視化を体系だって行い、論理的に標準を決めていく考え方が必要となるのです。頭の中にある設計ルールや留意点を、書き出すことはむずかしいため、「思考を言語化する」アプローチの理解が不可欠となります。
講義では、設計ルールやナレッジを見える化し、それを用いて標準化/自動化することで、設計効率化を実現させる手段を解説します。そして、ナレッジの鮮度を保つための「「改訂」の運用方法についても解説を行います。ナレッジの「可視化」「活用」「改訂」、標準化を体系的に学んでください。
- 進呈
講師著書: または
「」
を進呈します。
- 受講者の声
弊社でも設計標準化は、過去から叫ばれているのですが、顧客要求に対応するため、困難とされてきていましたが、私としては、部分的な標準化や最適化は可能ではないかと考えていました。その考えの整理やアプローチの仕方が本セミナーでほとんど解説されていて、非常に参考になりました。
かねてから課題に感じていた、組織の開発力を向上させる方法について、解決方法の例が提示されたことで、ひとつの案を出すことができました。スーパーマンの知見を組織として引き継ぐには、設計システムに方式や値を提案させればよいというのは私にとって新たな気付きでした。 また、中級者向けの文書を「初心者にもわかるように」書くことを避けるということも学びとなりました。
セミナーの内容は十分に良い物でしたが自社は部品制作の製造業なので製品に対しての設計標準化は難しい様に思えたので社内の中で応用できることに役立てれば良いかと思っております。
復習し理解を深めて、標準化に取り組んでいきたいと思います。ただ、標準化を実行するとなると、設計部門だけでなく他部門と協同で行う必要があるため、その一設計担当者ではハードルがあると感じました。まずは担当者レベルでもできる過去実績から整理から進めたいと考えています。
客先図面を製作できる形状に修正する仕事が多いので今回の仕様ルールを標準化することが難しいところがおおかった。しかし、修正について今回のまとめ方をすれば標準化していくことができるのではないかと思いました。
プログラム
【理論編】
① 標準化のよくある失敗
1. なぜ標準化は失敗するのか
2. 「標準」を作っても、「様々な顧客要求」に答えられない
3. 標準図を作っても使われない
4. 設計マニュアルを作っても読まれない。改訂されない。
② ナレッジを組織の資産に変える
1. 「属人的設計」は競争力を奪う
2. ナレッジ可視化はマニュアル作成ではない
3. ナレッジの見える化の4要素とは
4. 設計を知っていることと、言語化できることは別
③ 標準化・モジュール化を競争力につなげる
1. 脱、流用設計。脱、属人設計。
2. 属人設計から脱却するための設計標準化の方向性
3. 図面の標準化と設計思想の標準化を使い分ける
4. 標準化・モジュール化の違い
5. 企画量産型と個別受注型における標準化の違い
④ 少人数・短期期間で効果的な活動をするための進め方
1. 標準化活動の最適なメンバー構成
2. 標準化活動の立ち上げ方(経営層への説明方法。効果説明)
3. 活動の進め方(大まかな活動ステップ)
4. 専任化できない中でナレッジ整備を進めるコツ
【実践編】
⑤ 顧客要求を最大限に活かす仕様管理のポイント
1. 要求仕様を見える化と一元管理するポイント
2. 要求仕様の傾向を統計的に管理し、案件間での横串を通す管理の仕組み
3. 失注分析を可能にし、仕様提案や機種開発に活かす方法
⑥ 設計ルールを見える化し、標準化させる
1. 設計を構造的に整理する
・要求仕様→設計仕様→方式→寸法の構造整理
・要求仕様→レイアウトパターン→配置の構造整理
・設計諸元→設計図書の構造整理
2. 設計ナレッジを設計ルール(標準)として整備する
・性能計算・性能チェックのルール
・基本形状・方式選定のルール
・相似形(寸法など)のルール
3. 標準を決める際のポイント
・標準化の3ステップとは
・バラバラな顧客要求に対して、標準をどう決めるか
・「標準を守らせる」運用は間違っている
⑦ 標準や設計ルールを使った設計自動化・システム化
1. 論理構成(150%BOM)を用いた構成決定・部品選定の自動化
2. 設計諸元の自動選定
3. CADの自動モデリング・自動作図
⑧ 標準やナレッジの改訂と若手人材育成
1. 標準の改訂は、検図の運用を見直し
・自己申告制の検図からの脱却
・標準からの差異リストで標準改訂を促す
2. 標準の改訂は設計部門が実施すると失敗する
3. 若手にナレッジを共有・読ませる運用のコツ
略歴
IT系コンサルティング会社、製造業系コンサルティング会社ディレクターを経て、プリベクトを設立。競争力ある製品/もうかる製品の実現のため、設計と原価の融合をコンセプトにした企業変革に取り組む。
業務改革の企画/実行、IT導入まで一気通貫で企業変革の実現を支援。プロフィタブルデザイン、設計高度化、設計ナレッジマネジメント、製品開発マネジメント、原価企画、原価見積、開発購買、ライフサイクルコスティング、意思決定管理会計、BOM、PDM、PLMなどのコンサルティングを手がける。