ERES・CSVの実務に役立てるための
GMP省令改正への対応 
手順書記載すべきデータインテグリティ実務対要件
~FDA指摘1,600事例をふまえ~PIC/S査察官むけDIガイダンス解説対訳つき
【WEB受講(Zoomセミナー)*事前質問受付可能

GMP省令改正・PIC/S,データインテグリティの基礎,CSV・ERESの基礎,FDA査察指摘,PMDAの指摘動向,各極ガイダンスのポイント,実務対応のポイントについて,豊富な経験に基づく具体事例を基に分かりやすく解説する特別セミナー!!
講師
合同会社 エクスプロ・アソシエイツ 代表 望月 清 先生
日時
2022/2/4(金)10:00〜16:30
会場
*本セミナーはWEB受講のみとなります
会場案内
受講料 (消費税等込み)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
テキスト
講師
合同会社 エクスプロ・アソシエイツ 代表 望月 清 先生
日時
2022/2/4(金)10:00〜16:30
会場
*本セミナーはWEB受講のみとなります
会場案内
受講料 (消費税等込み)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
テキスト
受講形式
WEB受講のみ
*本セミナーはZoomシステムを利用したオンライン配信となります

受講対象 
CSVとデータインテグリティの基礎と実務対応を必要とする以下の様な部門の方 
• QA、QC、薬事監査(社内監査、委託先監査) 
• 製造、製造技術、エンジニアリング、IT、装置/システムの供給者 
• CMC、製剤研究、分析研究

予備知識 
特に必要なし


習得知識
1)GMP省令改正とPIC/S
2)データインテグリティの基礎
3)CSVとERESの基礎
4)FDA査察指摘の紹介
5)PMDAの指摘動向
6)各極ガイダンスのポイント紹介
7)実務対応の解説 など
*事前質問は、事務局よりフォーマットを送付いたします。

講師の言葉 
 改正GMP省令は2021年8月1日施行となり、データインテグリティが求められることとなった(図1、図2参照)。「記録の信頼性を継続的に確保するために、業務を文書により定めること」と規定されている。これがデータインテグリティ要求であり、データインテグリティ実務対応の手順化が拘束力のある規制要件として求められている。
 改正GMP省令の施行通知には、PIC/S査察官むけデータインテグリティガイダンスが参考になると記載されている。このガイダンスは2021年7月1日に最終化され、データインテグリティの基本要件はALCOAプラスであると説明されている。
 一方、査察官が期待するデータインテグリティ適合レベルは、データインテグリティ技術の普及とともに高くなる。従って、各極のデータインテグリティガイダンスを読み込んでALCOAプラスを頭のなかで深掘りしても、査察官がその時点で期待するデータインテグリティ実務レベルにたどりつくのは容易ではない。査察官が期待するデータインテグリティ実務レベルは、当局査察における指摘事例から学び取るのが確実である。
 FDA査察の現場における生の指摘文書はFDAへ開示請求することにより入手できる。本講座ではFDAから入手した査察指摘事例を交えてデータインテグリティ対応の実務を説明する。1,600件を越すFDAの査察指摘をベースに説明するので、コンピュータに馴染みのなかった方でもデータインテグリティの本質と対応実務を具体的に習得していただける。コンピュータに不慣れな方にも十分理解していただけるよう、ERES(電子記録・電子署名)とCSV(コンピュータ化システムバリデーション)の基礎から説明する。また、増加しつつあるクラウドサービス利用における留意点やスプレッドシートのCSV/DI対応の概要も説明する。

(手順書等)
第八条  次に掲げる手順書を作成し備え置くこと
       一   構造設備及び職員の衛生管理に関する手順
       二   製造工程、製造設備、原料、資材及び製品の管理に関する手順
       三   試験検査設備及び検体の管理その他適切な試験検査の実施手順
       四   安定性モニタリングに関する手順
       五   製品品質の照査に関する手順
       六   原料等の供給者の管理に関する手順
       七   外部委託業者の管理に関する手順
       八   出荷の管理に関する手順
       九   バリデーションに関する手順
       十~十七 (略)

2   手順書と記録について、その信頼性を継続的に確保するため、第二十条第二項各号に掲げる業務を文書により定めること(改正GMP省令 第八条(手順書等))

(文書及び記録の管理)
第二十条 (文書および記録の管理)
第2項
手順書等及びこの章に規定する記録について、あらかじめ指定した者に次に掲げる業務を行わせなければならない。
    一  手順書等並びに記録に欠落がないよう継続的に管理
    二  手順書等及び記録が正確な内容であるよう継続的に管理
    三  他の手順書等及び記録との不整合がないよう継続的に管理
    四  欠落、不正確、不整合に対する是正措置と予防措置
    五  その他手順書等及び記録の信頼性を確保するために必要な業務
    六  前各号の業務に係る記録を作成し、これを保管
       (図2 改正GMP省令 第二十条(文書及び記録の管理))

プログラム

1. 改正GMP省令とPIC/S
2. データインテグリティとは
3. CSVとERESの基礎
4. データインテグリティ用語
5. FDAのDI査察指摘
 • 指摘トップ10
 • 国内における指摘
 • ラボにおける指摘
 • 製造における指摘
6. スプレッドシートのFDA指摘とその対応
7. DI実務対応
 • 紙記録(ラボ、製造共通)
 • コンピュータ化システム(ラボ主体)
 • 製造装置と検査装置
8. クラウドサービス利用における留意点
9. ポリシーと手順書の策定方針
10. 主要ガイダンスの概況
11. PIC/S査察官むけガイダンスの解説
12. MHRAガイダンスの要旨(英国医薬品庁)
13. FDAガイダンスの要旨
14. 良くある質問
15. 質疑応答

■良くある質問
以下をはじめとする質問、および事前に提出いただいた質問への返答可
1) 監査証跡の定期的レビュ-をどのようなタイミングで行えばよいのか
2) 監査証跡の定期的レビュ-をどのような方法で行えばよいのか
3) 監査証跡機能がない場合どのように対応すればよいのか
4) 監査証跡機能がないと査察で指摘されるのか
5) 監査証跡はどのようにバリデートすればよいのか 
6) 試験関係者がシステム管理者になるとなぜ指摘を受けるのか
7) HPLCのプリントアウトを生データとすると指摘を受けるのか
8) データインテグリティはどのように査察されるのか
9) 工程内検査のインテグリティは査察されるのか
10) 個別のアカウントを設定できない器機/システムは更新が必要か
11) 電子生データはどのように管理・運用すればよいのか
12) スタンドアロン機器のデータインテグリティ対応はどの程度必要か
13) ハイブリッドシステムはどのように対応すればよいか
14) FDA査察をのりこえるにはどのような対策が必要か
15) 治験薬における対応はどの程度必要か
16) リスク対応はどのように行えばよいのか
17) OOS処理の査察指摘はどのようにすれば回避できるのか
18) LIMS導入はデータインテグリティ対応となるか
19) Empower 3等のCDS導入はデータインテグリティ対応となるか
20) バックアップの定期的リストアテストは必要か
21) ALCOAをベースにGAPチェックリストを作ろうとしたが難しい
22) 試験実施者に解析メソッド作成・変更の権限を与えて良いか
23) 同じ分析装置にGMP試験とGMP適用外の試験を混在させてよいか
24) 電子記録バックアップの隔離保管は必要か
25) システム管理を行うIT職員にGMP教育は必要か
26) OSへの共通IDログインは許容されないのか
27) スプレッドシートのデータインテグリティ留意点
28) LIMSやSDMSへデータを吸い上げたら分析機器のデータを削除してよいか
29) デジタル画像を生データとする場合、何に注意すればよいか
30) 機器使用台帳(機器使用ログ)に何を記載しなければならないのか
31) AIの使用は認められるか
32) コンピュータ化システムの再バリデーション頻度はどの程度が適切か
33) バリデーション資料はどの程度の期間保存する必要があるか
34) CDやDVDの劣化確認方法
35) バックアップHDDの点検頻度
36) アジャイル型開発は認められるか
37) サーバーのシステム管理者アカウントを共有してよいか
38) 崩壊試験や呈色滴定などのDI対応方法は
39) 装置や機器のエラーをQAに報告すべきか
40) ミラーリング(RAID1)はデータバックアップになるか 
41) 業者保守作業における監査証跡のレビューは必要か
42) 検量線と面積計算のバリ資料を査察で求められた時の対応は
43) イベントログの定期レビューを査察で求められた時の対応は
44) CMCなど研究開発におけるDI対応は
45) バックアップ/リストアの要件とその対応方法は
46) 旧システムのデータが新システムで異なる結果となる場合の対応方法は
47) 見読性の長期維持方法は
48) 電子署名した電子記録をシステムから取り出してよいか
49) 電子署名した電子記録のプリントアウトに手書き署名は必要か
50) PDFを編集できると査察指摘を受けるか
51) 装置バリデーションにおけるURS必要性の指導方法は
52) デジタル署名と電子署名の使い分けは(リモートワーク対応)
53) 電子文書を電子的に照査・承認する方法は(リモートワーク対応)
54) パスワード定期変更の頻度は
55) バリデーション指針とはどのようなものか
56) エクセルの保護機能破り対策は
57) CSVをはじめて要求された装置メーカの対応は

■質疑応答■
CSV、ERES、データインテグリティ、スプレッドシートなど日常の業務において困っていることや疑問などにお答えします。講演当日は質疑応答時間に限りがある為、1週間前までにご提出いただいた事前質問への回答を優先いたします。

講師紹介
略歴
1973年4月  山武ハネウエル株式会社(現アズビル株式会社)入社
2014年4月  アズビル株式会社 退職
2015年4月  合同会社 エクスプロ・アソシエイツ 代表