1.はじめに
1)歴史にみる洗浄バリデーションへの取り組み
2)リスクとライフサイクル通したGMPとバリデーション
‐なぜ必要になったのか、その課題は何か
3)Walshらの報告に基づく洗浄バリデーションの考え方
‐洗浄バリデーションにおけるリスクとは? ‐
2.規制文書に見る製造現場で求められている洗浄バリデーションに必須な項目とは?
1)JGMPにおける洗浄バリデーション
2)EU GMPにおける洗浄バリデーション
3)cGMPにおける洗浄バリデーション
4)ASTM Internationalのガイド(E3106-18)
5)その他(洗浄バリデーションに関わる情報をどこから入手できるか)
3.洗浄バリデーションMaster Plan、SOP、MBRそしてLogbook
1)バリデーションマスタープランとは
・マスタープラン作成上の留意点
・洗浄バリデーションマスタープランに記載すべき事項
・洗浄バリデーションマスタープランと洗浄手順書の関係
2)プロトコール・マスターバッチレコード(MBR)、そして洗浄記録(BR)
・プロトコール作成上のポイント
・マスターバッチレコード(MBR)作成上のポイント
3)Logbook作成上のポイント
4.洗浄バリデーション実施における11の検討課題
1)洗浄バリデーションに対する取り組みは、いつスタートするか
・装置設計とURS
・装置導入時の洗浄をどうするか
2)専用製造設備に対する洗浄バリデーションと限度値設定の考え方
・リスクに基づいた専用設備の考え方
・専用設備における残留限度値の考え方
3)洗浄バリデーションにおける5つの評価対象
‐原薬、洗浄剤、添加剤、微生物、有機溶媒‐
4)洗浄方法の種類と留意点
・マニュアル洗浄、CIP、SIP の特徴と課題
・洗浄に使用される水の品質
5)ワーストケースをどう活用するか
・ワーストケースによる洗浄バリデーションとは何か
・ワーストケース設定上の注意点
6)洗浄に関わる4つのホールドタイム
・4つのホールドタイム(DHT、CHT、SDT、SHT)
・ダーティホールドタイムの設定上の課題とその対応
・クリーンホールドタイムの設定上の課題とその対応
・DHT,CHTの逸脱にどう対応するか
7)残留限度値をどう設定するか?~物理化学的な設定から毒性に基づく設定へ~
・Fourmanらの方法の問題点~10ppm、0.1%、に科学的な根拠はあるか~
・毒性に基づいた基準の設定は大変!~設定上の課題とその対応~
・残留限度値の具体的な計算方法~実際に計算をしてみよう~
・半固形製剤の残留限度値設定~Ovaisらの考え方~
・微生物とエンドトキシンの限度値設定
・治験薬製造における残留限度値設定
・目視基準は感度も高く有用であるが~採用上の課題とその対応~
8)残留物を正しく評価するためのサンプリング法とは?
・サンプリング条件が結果を左右する~場所・時間・量・手順など~
・Swab法とRinse法の特徴と課題
・リスクに基づいた残留物の分析法とは?~TOCは使用できるのか~
9)キャンペーン生産の特徴とDHTの設定
10)目視確認の再現性をどう確保するか!
・残留限度値評価のための目視確認
・日常の洗浄後の目視確認
・目視検査員の適格性をどう担保するか
11) 医療機器に対する洗浄バリデーション
5.FDAは査察において何を確認するのか?
1)査察はコンサルティング? ~指摘なしは単にLuckyか~
2)査察に向けた準備
3)洗浄バリデーションに対する確認手順
4)洗浄バリデーションに関する指摘事項の具体例
5)指摘にどう対応すべきか ~結果は次の査察で~
6.参加者からの質問に対する回答
7.まとめ
講師紹介
略歴
1979年4月~2000年2月 ゼリア新薬工業㈱ 中央研究所 製剤研究部
この間1984年2月~1986年10月 米国ユタ大学薬学部(Professor W.I.Higuchi教授)に留学
2000年3月~2006年3月 テルモ㈱ 研究開発センター 主任研究員
2006年4月~2008年7月 奥羽大学薬学部 准教授
2008年8月~2016年5月 武州製薬㈱ 製造技術部 部長
2016年6月~2017年5月 一般社団法人 製剤機械技術学会 事務局長
2017年6月~2020年3月 ナノキャリア㈱ 研究部 部長
2020年4月~ ナノキャリア㈱ 研究部 担当部長
専門
内服固形製剤の開発、リポソーム製剤の開発、製剤の技術移転など
関連学協会での活動
1999年‐2000年 日本薬学会 評議員.
2002年‐2004年 ISPE日本支部 理事
2011年‐2016年 製剤機械技術学会 理事
2016年‐現在 日本薬剤学会 代議員
学位
1994年 博士(薬学)