故障物理を理解したデータ解析技術習得のための
クレーム対応における
実務的市場データ信頼性解析市場発生数予測
~数々事例踏まえた市場故障本質予測する信頼性データ解析法~
【会場/WEB選択可】

信頼性解析の基本的な考え方,各種市場故障予測法,市場クレームを予防するためにラインの不良をきりさげるノウハウ・ポイントについて,豊富な経験に基づき事例を交え詳しく解説する特別セミナー!!テキストは技術ライブラリとして使用可能です。
講師
技術コンサルタント 伊藤 千秋  先生
オムロン株式会社品質保証部長,部品技術部長等歴任後現職 制御機構部品の品質保証を15年,
自動車電装部品の品質保証23年経験,品質・信頼性一筋のプロフェッショナル 
この間,日本科学技術連盟 信頼性開発技術研究会 委員長などを歴任
日時
2022/6/30(木)10:00〜16:50
会場
TH企画セミナールーム
会場案内
受講料 (消費税率10%込)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
テキスト
講師
技術コンサルタント 伊藤 千秋  先生
オムロン株式会社品質保証部長,部品技術部長等歴任後現職 制御機構部品の品質保証を15年,
自動車電装部品の品質保証23年経験,品質・信頼性一筋のプロフェッショナル 
この間,日本科学技術連盟 信頼性開発技術研究会 委員長などを歴任
日時
2022/6/30(木)10:00〜16:50
会場
TH企画セミナールーム
会場案内
受講料 (消費税率10%込)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
テキスト
受講形式
会場・WEB受講


受講対象
特に制限はありません


予備知識
特に必要ありません


習得知識
1)信頼性解析の基本的な考え方
2)各種、市場故障予測法
3)市場クレームを予防するためにラインの不良をきりさげるノウハウ など


講師の言葉
 この講座は、「加速試験における加速係数・故障点のもとめかたと加速試験の進めかた」、「市場クレームゼロに向けたクレーム対応技術と予防の体制」の信頼性データ解析の部分を切り離して独立させた講座でこれらの講座と対をなすもので双方の講座を受講すればより理解が深まる。
 市場データを正しい手順通りに解析することだけでなく、その意味付けや関連する試験データや製造データなど種々のデータと結び付けクレームの本質、法則性を引き出すことのできるデータ解析法を習得することを狙いとしたものである。事例を多く取り入れ、長年の経験から来た市販の書籍にはないデータ解析の応用版を織り込んで図解でわかり易く解説する。
 企業をまわっていると市場データ解析の現場では以下のような課題のある解析をしている例を多々みかける。
 (1)受付月、製造月ごとの頻度分布をグラフにしただけの解析例。
 (2)故障データを取り出して市場出荷数または故障数を母数としてワイブル解析した例。
 (3)市場データを累積ハザード解析でなく、ワイブル解析している例
 (4)故障モードからみて位置パラメータɤが出るのに直線化して解析している例。
 (5)mの違う二本の直線で変曲点をもつのに一本の直線にして解析している例。
 近年は、Excellで手順に従ってデータを打ち込めばグラフが書けるようになったからどちらかといえば、どんなものでも直線化されるような傾向にある。
 この講座では、市場データの解析を主にそれぞれの意味を解説するが、温度、温度変化、応力、ひずみ、加速度などのいわゆる試験ストレスと故障回数、時間の関係はn乗則で表されるものが多い。これらは故障モードの変曲点を超えないある一定の制約条件にある試験条件の中では見事にこのn乗則に乗ってくるのである。ワイブル解析やアレニウス式しか知らない方々にこうした現場向きの新たな解析のしかたを伝授する。
 単なる手法にとどまらず、データ解析の心を伝えていく。データ解析の心とは、「法則性を見出す」「飛び値には意味がある」そして「差で眺める」「時にデータの素性を追う」「故障理論、故障メカニズムを理解したうえで解析する」データ解析は固有技術と管理技術の組み合わさった作業であり、故障モードのおこるメカニズムやその故障モードの故障モデル理論、故障モデル式を理解してないと技術と関係ない数値をいじくりまわすだけのデータ解析、解析屋になる。
 この講座は、そうした故障物理を十分理解したデータ解析技術を持つ人を多く生み出そうとする講座である。

プログラム

1.信頼性解析の基本的な考え方

2.ワイブル確率紙・累積ハザード確率紙
(1) 完全データと不完全データ
(2) 完全データのデータ解析例
(3) 不完全データのデータ解析例
(4) Ppmデータの場合のデータ処理
(5) 直線化できず下垂れに曲がる場合のデータ処理
(6) 故障が部品、モード入り交ざっている場合のデータ処理

3.市場故障がすでにいくつか発生している場合の市場故障予測法
(1) 市場で数個の故障が起こっている場合のデータ解析(累積ハザード解析法)
(2) 試験で供試品すべて故障が起こるまで実施した場合のデータ解析(ワイブル解析法)
(3) 時間打ち切りないしは個数打ち切りの試験のデータ解析(累積ハザード解析法)
(4) 積層セラミックコンデンサ内部割れによる短絡故障データ解析例
(5) 積層セラミックコンデンサ内部割れ再現試験データ解析例

4.初めての市場故障が発生した場合の市場故障率予測法
(1) ファーストフェイラーポイント
(2) 故障モード別の形状パラメータmあてはめ法
(3) 故障モード別の加速係数AFあてはめ法

5.市場の故障がまだ発生していない場合の市場故障率予測法
(1) 既知の試験のデータからn乗則をつかって加速係数・故障式を求める法
 ① はんだ接合強度試験からn乗則をつかった加速係数・故障寿命式の例
 ② はんだ材疲労試験からn乗則をつかった加速係数・故障寿命式の例
 ③ パワー半導体のパワーサイクル試験からn乗則をつかった加速係数・故障寿命式例
(2) 既知の試験のデータから水蒸気圧則を使って加速係数・故障式を求める法
 ① コイルワイヤ湿度バイアス試験からn乗則をつかった加速係数・故障寿命式の例
(3)既知の試験のデータからアレニウス則で加速係数・故障式を求める法
 ① コイルワイヤ高温試験からアレニウス則をつかった故障寿命式の例
 ② LED高温バイアス試験からアレニウス則をつかった加速係数・故障寿命式の例
(4) 強度の分布とストレスの分布を求めてから故障確率を求める法
 ①ランダム変数による分布と分布の加減乗除理論
 ②累積確率分布から平均値・標準偏差を求めるやり方
 ③正規分布表から確率を求めるやり方
 ④積層セラミックコンデンサの累積強度分布のデータ解析例
(5) 当該機種の該当ロットの試料分布からKεをつかって故障確率を求める法
 ① Kεと規準化
 ② 試料標準偏差から母標準偏差を推定して最悪値法で故障確率の推定した例
(6) 平均値変動型、標準偏差変動型のロット変動解析から故障確率を求める法
 ① 10ロットCpk、X、σのセット解析法
 ② バレルめっきのCpkからのロット間変動、ロット内変動の解析例
 ③ バレルめっきメーカの技術力を表すめっき膜厚標準偏差の飛び値解析例
 ④ パワーデバイスの耐圧分布の飛び値解析例
(7)電子部品の実績ppmから故障確率を求める法
 ①直列系・並列系・直並列系における論理表
 ② 部品別実績ppmからの累積故障率の求め方
 ③ FTAからの論理展開による故障率算出した例
 ④ 市場クレーム故障モード展開例

6.製造不良が市場に漏れ出した場合の市場発生率予測法
(1) 良品・欠陥のある良品・不良品・故障品
(2) 社内不良率から市場不良を推定する法
(3) バーンイン
 ①ダイナミックバーンインとスタティックバーンイン
 ②形状パラメータmによるスクリーニングの効果の差
(4) 製造検査の検査検出率の管理
(5) 出検品質限界AOQLからみた提検ロットの不良率

7. 市場クレームを予防するためにラインの不良をきりさげる法
(1) 3σ法
(2)3σ法の%許容の考え方をppmへ転換させた5σ法
(3) ロット間変動にロット間変動を加えた3.5σ法
(4) 日本の手法のppm管理に対する米国手法のシックスシグマ法
(5) シックスシグマ法での品質ロスの解析例

8.材料別故障モード故障モデル式

質疑・応答


講師紹介
略歴
社歴: 
昭和無線工業(現SMK)5年2ヶ月
トリオ(現ケンウッド)3ヶ月 
立石電機(現オムロン)38年7ヶ月
職歴:
スイッチ製造技術 3年2ヶ月
コネクタ製造技術 1年
圧着・ハーネス製造技術 2年 
アンプ・チューナ製造技術 3ヶ月
部品メーカ監査(加工部品) 20年
       (電子部品・機構部品)25年
制御機構部品(リレー・スイッチ・タイマ・センサ)品質保証  15年
自動車電装部品(ECU・リレー・センサ・スイッチ)品質保証 25年
最終職位:  
品質保証部並びに部品技術部 部長
韓国オムロン電装  理事(役員)
上海欧姆龍控制電器 顧問
福達合金材料    顧問
学会活動:  
日本信頼性学会会員              23年
日本信頼性学会企画委員(地域委員)       2年
日本科学技術連盟講師              24年
日本科学技術連盟信頼性開発技術研究会 委員長    2年(1期)
日本科学技術連盟信頼性開発技術研究会 副委員長 4年(2期)
著書 :  
ゴム・樹脂製品における故障解析と寿命予測 (日本テクノセンター)
電子・電気製品の発火・不良現象の原因究明技術と安全対策(技術情報協会)