第1章 強度評価の基本 ~ 4つの影響因子
(1) ものごとの適切進め方
~重要なのは”影響因子”の把握!
~設計の正しい進め方
(2) 設計での材料力学の目的
~強度評価と剛性評価
(3) 強度評価での影響因子と
強度判定の仕方
① 発生応力(基準応力)
② 強度低下率
③ 強度の限界値
④ 安全率
(4) 設計計算の精度と手計算の有用性
第2章 発生応力について
~強度評価で最も重要なのは引張応力!
(1)応力とは?
~引張応力は強度評価で重要!
~計算しなくてもわかる応力
(2)応力の簡単な計算式
~公称応力と基準応力
~簡単な計算でできる強度評価
(3)力の流線とサン・ブナンの原理
(4)主応力と相当応力
第3章 強度の限界値
~破壊の指標(=強度の限界値)
(1)材質の違いによる破壊現象
延性破壊,脆性破壊
(2) 荷重の種類の違いによる破壊現象
引張・圧縮,曲げ,せん断,捩り
(3)荷重の作用の仕方による破壊現象
静的破壊,疲労破壊,衝撃破壊
(4)その他の破壊現象
クリープ,応力腐食割れ,劣化
第4章 安全率
(1) 安全率の値の定め方
~まずは,法律と業界基準
(2) 理論的な定め方(その1)
~強度と応力の分布が正規分布の場合
安全率の値を決める因子
①許容破壊確率,
②強度の平均値と標準偏差
③応力の平均値と標準偏差
(3) 理論的な定め方(その2)
~強度と応力の分布が対数正規分布の場合
(4) アンウィンの安全率
~百年前の遺物
第5章 応力集中による強度低下
(1) 応力集中発生の原因と特異点
(2) 応力集中と力の流線の関係
(3) 応力集中と応力集中係数αの定義
(4) 応力集中係数αの上限値の見積り方
(5) 最弱断面の選び方と基準応力の計算の仕方
(6) 寸法効果について
(7) 切欠係数βとは
~応力集中による強度低下率
(8) 切欠係数βと応力集中係数αの関係
(9) 特異点での強度の把握の仕方
付 録
Ⅰ 強度の限界値と変動係数の入手方法・推定方法
Ⅰ.1 静的強さ
Ⅰ.2 疲労強度(疲れ強さ)
(1)疲労限度 (2)S-N線図
Ⅰ.3 樹脂の疲労強度
Ⅱ 耐力の定義(0.2%塑性ひずみ)の根拠
Ⅲ 設計時に発生応力を耐力以下に押える意味は?
Ⅳ 材料力学の基本的な用語
講師紹介
1974年 東京大学 工学部 精密機械工学科 卒業
1974年 三菱電機株式会社 入社
大型発電機の構造強度に関する研究に従事
1984年 フランスCNRS(国立科学技術センター)客員研究員
クリープの研究に従事
1987年 大型天体望遠鏡「すばる」の開発に従事
1991年 携帯電話の開発に従事
1994年 三菱電機グループ内機械技術者教育に専従
3次元CAD・CAEの利用普及活動に従事
2008年 技術士(機械部門)取得
2010年 三菱電機を定年退職、TMEC技術士事務所設立
著作(最近10年間)
2011年1月「製品設計を変えるCAE活用術」
雑誌「機械設計 総論」日刊工業新聞社
2012年3月「壊れない機器を設計する簡単メソッド-実践材料力学 初級編」
雑誌「機械設計 特集」日刊工業新聞社
2013年5月「CAEを正しく使いこなす有限要素法の基礎」
雑誌「機械設計 特集」日刊工業新聞社
2014年7月「壊れない機器を設計する簡単メソッド-実践材料力学 中級編 応力集中を制する!」
雑誌「機械設計 特集」日刊工業新聞社
2015年3月「強度検討のミスをなくすCAEのための材料力学」
著書 日刊工業新聞社
2016年3月「学校では教えてくれない!機械設計の勘どころ」
日本機械学会誌
2016年4月「育成担当者に贈る ワンポイントアドバイス」
雑誌「機械設計 Column」日刊工業新聞社
所属学会・協会 日本技術士会、 日本機械学会
非常勤講師 大阪市立大学工学部(1996~1999)、
東京大学大学院工学系研究科(2000~2001)
大阪大学工学部(2007~2009)