研究・開発に役立てるための
自動車及び航空機等用炭素繊維強化プラスチック(CFRP)最前線
~CFRP技術動向と今後の展望及び他産業への波及~
【WEB受講可能】

CFRP 技術の全体像,熱硬化性CFRP(CFRTS)・熱可塑性CFRP(CFRTP),航空機へのCFRPの適用事例,
基礎研究, 自動車へのCFRPの適用, 最新の研究,他産業分野への展開事例などについて,
詳しく解説する特別セミナー!!
講師
名古屋大学 ナショナルコンポジットセンター 
特任教授・総長補佐 工学博士  石川 隆司 先生
宇宙航空研究開発機構(JAXA)理事、研究開発本部長等を経て現在に至る。
日時
2020/3/31(火)10:00〜16:00
会場

連合会館 (東京・お茶の水)

会場案内
受講料 (消費税等込み)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
テキスト
講師
名古屋大学 ナショナルコンポジットセンター 
特任教授・総長補佐 工学博士  石川 隆司 先生
宇宙航空研究開発機構(JAXA)理事、研究開発本部長等を経て現在に至る。
日時
2020/3/31(火)10:00〜16:00
会場

連合会館 (東京・お茶の水)

会場案内
受講料 (消費税等込み)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
テキスト
受講対象
あらゆる業種の技術者
レベルの高くない方にも分りやすく講義する。

予備知識
特に予備知識は必要ないが、強いて言えば初歩の材料力学、初歩の化学


習得知識
1)CFRPの各種産業分野での動向
2)受講者の担当分野でのCFRP適用のヒントなど


講師の言葉
 CFRPの基礎となる炭素繊維は、1959の世界最初の特許が日本で出願された(当時の大阪工業試験所
の進藤博士を中心にして)のを契機に、我が国で集中的に研究され、1972年に㈱東レ等を中心に量産
が開始されて以来、我が国が強みを維持している数少ない分野である。
 講演者は1972年に大学院入学以来、CFRPの力学的研究に取組み、世界的な成果を挙げてきた。JAXA 
では、主に航空機用のCFRPの研究開発に従事するとともに、その適用の動向の展望を続けてきた。
名古屋大学に教授として移動してからは、主に自動車用にCFRTP(LFT-D)を適用する国家レベルの
プロジェクトを指揮するとともに自動車へのCFRP適用技術の全体動向を展望してきた。
 今回の講義では、講演者の経験や知識を中心に丁寧な講義を行う。また、CFRP は他産業にも浸透
しつつあるので、その動向についても解説する。 
  
 
 

プログラム

1.CFRP 技術の全体像 (軽くて強いこと、成形技術のロードマップ)

2.熱硬化性CFRP(CFRTS)と熱可塑性CFRP(CFRTP): それぞれの特徴

3.航空機へのCFRPの適用の現状(ボーイング787への適用、エアバスA350への適用。MRJ への適用)

4.これらのCFRPの適用を支える基礎研究(JAXA の研究を中心として)

5.ジェットエンジンファンブレードなどへのCFRP適用とそれを支える研究

6.航空機へのCFRTPの適用事例(オランダ・フォッカー社の事例を中心に)

7.航空機へのCFRPの適用の今後の動向の展望

8.自動車へのCFRPの適用について: まず、背景の説明

9.自動車へのCFRPの適用の事例: 欧州(特にドイツ)と日本での適用事例

10.名古屋大学NCCで実施しているCFRTPの自動車への適用技術開発プロジェクトの説明
  ・この国家プロジェクト全体の体制と、名古屋大学NCCでの実施体制 (参加企業等紹介)
  ・プロジェクトのテーマと研究開発目標
  ・研究開発の全体計画と全体日程
  ・研究開発対象の主技術: Long Fiber Thermoplastic - Direct (LFT-D)、どのような技術かの説明
  ・必要な設備の紹介、初期の成果事例、海外のライバルの開発状況紹介
  ・判明した技術のキーポイントとそれを達成する設備改良の紹介
  ・成形した部材の紹介、特に成形困難だった2平方mのフロアパネル
  ・強度・剛性が不足する場合は、連続繊維CFRPとのハイブリッド成形が必要
  ・本プロジェクトを支える基礎研究の代表例紹介(繊維長分布関数の発案、樹脂流動予測など)
  ・構造相互の接合方法の開発: 基本技術は超音波融着、まず基本原理とシステムの説明
  ・超音波融着の実際の実施方法
  ・融着強度の評価のための試験法方法の説明: DCB試験、試験片種類について
  ・試験片の超音波探傷結果
  ・DCB 試験片を用いた融着強度の評価結果: 接着より非常に強いことが判明
  ・金属とCFRTPの超音波融着技術の開発: 基本は金属の表面処理(ここではナノスケール処理を採用)
  ・DCB 試験を用いた評価結果紹介: 融着温度の影響把握
  ・LFT-D を用いて製造した部材を融着技術により接合組立を実施したフルシャシーの紹介(NEDO 大賞受賞)
  ・プロジェクト第2期(2018 - 2022)の計画紹介: 最近の技術進歩の説明、一例としてリサイクルCFの適用

11.CFRP の他産業分野への展開紹介
  ・圧力容器、風車、建築土木
  ・ロボット、一般産業機器・例えば高速印刷機
  ・スポーツ、医療機器、介護用品等

12.CFRPの今後の展開に関する展望

講師紹介
1972 東京大学工学部航空学科卒業
1977 東京大学大学院工学系研究科航空学専攻 博士課程修了、工学博士
1978 科学技術庁航空宇宙研究所 機体一部(当時)入所、研究員
2008 宇宙航空研究開発機構(JAXA)理事、研究開発本部長等
2012 名古屋大学工学研究科 航空宇宙工学専攻 教授、ナショナルコンポジットセンター長
2015 定年退職、名古屋大学ナショナルコンポジットセンター担当 特任教授、総長補佐(現職)

所属学会
日本航空宇宙学会、会長(2008-2009)、日本複合材料学会、会長(2003-2005)
SAMPE Japan 会長(2010-2013)、SAMPE Global 国際会長(2012-2013)