AI画像認識プロジェクトの進め方,画像情報の集め方,品質保証への対応,具体的なAI画像認識システムの開発例に関する知見について,製造現場での導入実績やAI外観検査の実例を踏まえ,実践的にわかりやすく解説する特別セミナー!!
- 講師
-
兵庫県立大学 大学院工学研究科・准教授・博士(工学) 森本 雅和 先生
- 日時
- 2024/7/9(火) 13:00〜17:00
- 会場
- ※本セミナーはWEB受講のみとなります。
- 受講料
-
(消費税率10%込)1名:44,000円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:38,500円
- テキスト
- PDF資料(受講料に含む)
受講概要
受講形式 WEB受講のみ ※本セミナーは、Zoomシステムを利用したオンライン配信となります。 受講対象 プロジェクト導入の意思決定を行う経営者・責任者 外観検査システムを運用する現場担当者 予備知識 特に必要ありません。 習得知識 1)AI画像認識プロジェクトの進め方について基礎知識を得られる 2)具体的なAI外観検査システムの開発例に関する知見を得られる 3)AI画像認識プロジェクトを進めるための画像収集時の注意事項の知見を得られる 講師の言葉 ここ数年、AI(Artificial Intelligence、人工知能)の応用が急速に進展しています。劇的な認識率の向上をもたらしAI分野を発展させたのが、脳の働きからヒントを得た学習手法である「Deep Learning(深層学習)」のアルゴリズムであり、実装が容易なライブラリの登場により、画像認識を中心に利用例が報告されています。 かたや、製造現場ではAI外観検査(画像識別)を中心に導入プロジェクトが立ち上がっていますが、狙った識別精度が得られず、導入に至らない例が聞かれます。学習データ(画像データ)の前処理(データクレンジング)にかかる負担や良品・不良品データの不均衡などがおもな原因にあげられます。また、特にDeep Learningでは識別にかかる根拠がわかりにくく、品質保証の観点から導入を見送る現場も多いです。 そこで、本講座は中小製造現場で導入実績をあげた講師が、自身が手がけたAI外観検査の取り組みを紹介。活動事例を通じて、AI外観検査の導入プロジェクトの進め方から学習データの質と量の課題、学習を意識した画像情報の集め方、品質保証への対応までを解説します。さらには、生成AIの外観検査への活用法や,導入後の運用を通じての精度向上のための考え方にも触れます。
プログラム
1.AI画像認識システムの実例
1-1 パン識別システム「BakeryScan」
① パン識別システムの中身/②開発時の課題/③パン画像認識システムの学習/④現場導入時の課題/
⑤BakeryScanの改良/⑥応用展開
1-2 不織布画像検査システム
①不織布の異物検査/②既存の画像検査システムの課題/③不織布画像検査システムの構成と特徴/
④機械学習による異物判別
1-3 油圧部品の自動外観検査システム
①外観検査の課題/②画像撮影方法の検討/③オートエンコーダによる良品学習/④誤検出の原因/
⑤二次識別器による改善/⑥内視鏡画像検査システムへの展開/⑦Patchcoreによる異常検知
1-4 金属チェーン画像検査システム
①チェーンの外観検査/②チェーン画像検査システムの構成と特徴/③良品学習による異常検知
1-5 耐火レンガの画像検査システム
①構築した外観検査システム/②レンガ画像による寸法計測/③凹凸の判定/④欠け・亀裂の検出
2.AI外観検査のはじめ方と機械学習を意識した画像
2-1 AI外観検査の進め方
①AI外観検査の利点・欠点/②検査項目の網羅・評価基準の明確化/③PoC:概念実証/
④AI外観検査の目標設定
2-2 機械学習を意識した画像データ(学習データ)の準備
①「わかりやすい」画像の撮影/②画像撮影時の注意
2-3 学習が難しい画像
①背景による誤認識/②学習データの偏り
2-4 学習しやすい画像のための前処理
①前処理としての画像処理
3.学習データの量と質の課題
3-1 学習データの準備にかかる負荷(画像の収集、ラベルの付与)
3-2 学習データはどの程度必要か
3-3 学習データの不均衡の問題と対策
①アンダーサンプリング/②オーバーサンプリング/③重み付け/④データクレンジング
3-4 学習データの拡張,生成AIの活用
3-5 ラベル付き公開データセットと転移学習による対応
4.識別根拠の課題と品質保証への対応
4-1 Deep Learningは内部分析が困難
4-2 説明可能性・解釈性(XAI)に関する技術
4-3 Deep Learningが着目しているところ(Grad-CAM, Vision Transformer)
5.AI画像認識システム導入の進め方(「2」の事例をもとに)
5-1 要求定義の取りまとめ
5-2 AI機能の選定
5-3 社内教育とプロジェクトの立ち上げ(産学連携助成の活用等)
5-4 学習データの準備
5-5 概念実証(PoC)
5-6 ラインでの実運用
5-7 運用による精度向上(MLOps)
質疑・応答
講師紹介
略歴
1998年 大阪大学大学院工学研究科通信工学専攻博士後期課程終了(博士(工学))
1998年4月 姫路工業大学工学部 助手
2004年 兵庫県立大学 助手
2014年 兵庫県立大学大学院工学研究科 准教授(現職)
所属学会
IEEE,電子情報通信学会,映像情報メディア学会(副会長)
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