発生条件を知り電食を未然に防ぐための
がり軸受電食発生メカニズム発生防止技術
【WEB受講(Zoomセミナー)】

セミナー
リーフレット
印刷はこちら
転がり軸受の電食発生条件,電食リッジマーク形成過程,転がり軸受電食防止技術,EVモータ用軸受の開発動向について,事例を交えながら分かりやすく解説する特別セミナー!!
講師
東京理科大学 理工学部機械工学科 教授 野口 昭治 先生
博士(工学)、技術士(機械部門)
日時
2024/5/23(木)13:00〜16:30
会場

※本セミナーはWEB受講のみとなります

会場案内
受講料 (消費税率10%込)1名:38,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:33,000円   ※別途テキストの送付先1件につき、配送料1,210円(内税)を頂戴します。
テキスト
製本資料(受講料に含む)
講師
東京理科大学 理工学部機械工学科 教授 野口 昭治 先生
博士(工学)、技術士(機械部門)
日時
2024/5/23(木)13:00〜16:30
会場

※本セミナーはWEB受講のみとなります

会場案内
受講料 (消費税率10%込)1名:38,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:33,000円   ※別途テキストの送付先1件につき、配送料1,210円(内税)を頂戴します。
テキスト
製本資料(受講料に含む)
受講形式
WEB受講のみ
※本セミナーは、Zoomシステム利用によるオンライン配信となります。


受講対象
転がり軸受を使用する機械産業に携わる方
モーターメーカーの新人~中堅技術者


予備知識
実務経験があれば特に必要ありません。


習得知識
1)転がり軸受電食発生条件の詳細
2)電食リッジマーク形成過程の詳細
3)転がり軸受電食防止技術の詳細
4)EVモータ用軸受の開発動向 など


講師の言葉
 転がり軸受は、日本人の食生活に例えて“機械の米”と呼ばれることもあり、機械システムを構成する上で欠くことのできない機械要素です。機械設計においては、転がり軸受を機械の仕様に合わせて選定することが仕事となりますが、基礎的な条項をしっかり理解していないと、大きなミスにつながります。
 最近では、インバータによるモータの回転速度制御が普及するにつれて、家電品でも電食が見られるようになりました。電食は機械的な損傷ではありません。また、転がり軸受の内部を電気が流れるような設計は本来していないはずですので、電食が発生するとその原因はよくわからないことが多くありました。このセミナーでは、電食が発生する条件、リッジマーク成長過程の観察、電食を防止する方法を説明いたします。転がり軸受の電食に特化したセミナーは珍しいと思います。参加者の皆様にとって有意義となるセミナーにしたいと考えております。

プログラム

1. 転がり軸受の電食発生条件
1.1 直流における電食発生電流密度
・軸受内部で本当に放電が起こっているのか?
・電食発生の目安について
・電食発生における電流密度の目安
・実験装置
・実験条件(608電流値と電流密度、6201電流値と電流密度、6203)
・実験結果
・3型番の電食発生電流密度のまとめ
1.2 直流における電食発生電圧
・実験装置
・実験条件
・実験結果(NS、NSD)
・4種類のグリース実験のまとめ
・グリース基油粘度と電食発生電圧の関係
・電食耐電圧実験のまとめ

2. リッジマーク形成条件と成長観察
2.1 電食損傷と油膜パラメータの関係
 2.1.1 回転速度を変化させた場合
 ・実験装置
 ・実験条件1(回転数)
 ・軸受内部観察結果(300/min、2700/min)
 ・実験のまとめ(300~1500/min、1800~5400/min)
 2.1.2 表面粗さを変化させた場合
 ・内輪軌道面表面粗さの振動値
 ・表面粗さ良品内部観察結果
 ・表面粗さ標準品内部観察結果
 ・表面粗さ大品内部観察結果
 ・実験結果のまとめ
 2.1.3 グリース基油粘度を変化させた場合
 ・実験条件
 ・内部観察結果(高粘度、NSC)
 ・内部観察結果(低粘度、PS2)
 ・実験結果のまとめ
 2.1.4 リッジマークの形成条件
 ・リッジマーク形成と振動周波数
 ・発生する振動の周波数
 ・実験装置
 ・実験条件
 ・試験結果(1800/min、3600/min)
 ・考察
 ・まとめ
 2.1.5 リッジマーク 形成過程の観察
 ・実験装置・条件
 ・軌道面(リッジマーク)の観察方法
 ・軌道面観察
 ・平面度測定
 ・リッジマーク形成過程
 ・まとめ
 2.1.6 リッジマークの成長と振動上昇
 ・1つのリッジマークに注目した成長過程の観察
 ・リッジマークの成長と振動上昇の関係
 ・リッジマークの円周方向における連結と分離
 ・まとめ

3. 電食防止に関する研究
3.1 導電性グリース
・鋼球において必ず電食が起こる実験条件
・先の条件における振動上昇結果
・導電性グリース実験条件
・導電性グリースの物性
・結果(導電性グリース)
・導電性グリースの効果
・考察
3.2 セラミックス転動体
・実験条件
・セラミック玉軸受の電食耐久試験結果
・セラミック玉軸受の入力電圧と温度変化
・セラミック玉軸受内部観察結果
・高電圧(直流800V)印加試験

4. 高圧高周波環境下における電食
・試験軸受とファンモータ
・実験装置
・実験条件
・実験結果
・音圧測定結果
・実験2(軸受だけを高電圧高周波環境で回転)
・実験条件
・実験結果
・実験結果の考察
・高電圧高周波環境下における電食のまとめ

5.高周波電圧印加における608電食試験
・実験装置
・実験条件
・実験結果
・考察

6. EV用転がり軸受の電食に関する考察
・EV用転がり軸受の特徴
・これまでの電食と違いはあるのか
・絶縁皮膜軸受の研究動向紹介

質疑・応答


講師紹介
略歴
1985.3 東京工業大学理工学研究科生産機械工学専攻修了
1985.4 日本精工株式会社入社
    研究、開発、設計部門に勤務経験
2002.3 日本精工株式会社退職
2002.4 東京理科大学 理工学部機械工学科 助教授、准教授を経て現在に至る
受賞歴
精密工学会論文賞(1992、2005)
精密工学会高城賞(2021)
日本機械学会 情報・知能・精密部門優秀講演論文賞(1997)
日本設計工学会論文賞(1999)
日本設計工学会武藤栄次賞優秀設計賞(2006、2020)
日本機械学会機素潤滑設計部門業績賞(2009) 等

所属学会:
精密工学会、日本機械学会(フェロー)、日本トライボロジー学会、日本設計工学会、日本工学教育協会

役職経験:
精密工学会理事、日本トライボロジー学会理事、日本設計工学会理事
日本機械学会機素潤滑設計部門 部門長、広報委員長、技術企画委員長 等