摺動界面の挙動を正しく理解するための
摩擦摩耗潤滑基礎高品質摺動部品金型等最適設計および取り扱い理解【会場/WEB選択可】

摩擦・摩耗・潤滑に関する基礎,トライボ材料の特徴・潤滑剤との関わり・活用方法,トラブル事例,よい設計のポイントについて,演習を交えて分かりやすく解説する特別セミナー!!
講師
テクノサポートオーテス 代表 岡本 邦夫 先生 
株式会社ワールドテック 講師
日時
2023/1/23(月)10:00〜16:30
会場
TH企画セミナールームA
会場案内
受講料 (消費税率10%込)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
テキスト
講師
テクノサポートオーテス 代表 岡本 邦夫 先生 
株式会社ワールドテック 講師
日時
2023/1/23(月)10:00〜16:30
会場
TH企画セミナールームA
会場案内
受講料 (消費税率10%込)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
テキスト
受講形式
会場・WEB


受講対象
摩擦・摩耗・潤滑に関心のある方ならどなたでも受講できます。


予備知識
特に必要ありません。


習得知識
1)摩擦・摩耗・潤滑に関する基礎知識
2)トライボ材料の特徴と潤滑剤との関わりやその活用方法
3)トラブル事例を題材にした演習によって、よい設計する上でのポイント


講師の言葉
 自動車や電気・電子、精密機器などには多くの摺動部を有する部品が用いられている。高効率で、高品質・長寿命な製品・部品設計には摺動界面の挙動を正しく理解することが、良い設計の第一歩である。
しかし、多くの技術者はそのことを頭では分かっていても、実業務の煩雑さの中で、兎角、理屈抜きで経験則で対応しているのが実状かと思います。摩擦や摩耗現象は、(1)凝着による焼付き、(2)疲労破壊、(3)スティック&スリップ現象による異音など、品質問題とも直結しています。また低摩擦化は良い金型設計や表面加工する上でも重要な技術です。これらの諸問題を解決するには、トライボ材料、潤滑剤、界面処理など多くの技術の理解が必要で、経験則ではよい設計・加工ができません。
 当セミナーでは高効率、高品質、長寿命のポイントとなるトライボロジー(摩擦・摩耗・潤滑)に関する基礎知識とその活用力を習得していただくため、講師からの一方通行の講義ではなく、講師と受講者との活発な議論によって、実務に必要な知識と実践力を習得していただくことを狙いとしています。

プログラム

1)トライボロジーとは
 (1)定義 (2)高効率化に向けて (3)摩擦や摩耗によるトラブル (4)トライボロジーの概要

2)固体潤滑
 固体と固体が接触した時の摩擦発生メカニズムは、真実接触面間の凝着力に起因することを理解する。
 (1)摩擦・摩耗・潤滑を理解するために (2)固体摩擦を引き起こす要因 (3)アモントンークーロンの法則
 (4)固体摩擦(メカニズム、凝着部のせん断による摩擦、掘り起しによる摩擦など)
 (5)アモントンークーロンの限界 (6)摩擦の速度特性とスティックースリップ

3)境界潤滑と混合潤滑
 固体間に潤滑油が介在した時の固体表面への潤滑油の吸着挙動と、
 吸着状態が油温や荷重などによって引き起こす油膜の破断現象による焼き付きなどのトラブル原因について理解する。
 (1)境界潤滑と混合潤滑の関係 (2)境界層の構造と境界摩擦 (3)境界膜の役割 
 (4)境界摩擦への速度・温度・荷重の関係 (5)境界潤滑膜の破断 (6)各潤滑状態の摩擦への貢献 

4)表面損傷
 様々な摩耗現象と発生原因を理解した上で、代表的な対応策について解説する。
 (1)表面損傷の種類 (2)摩耗の種類 (3)凝着摩耗 (4)アブレッシブ摩耗 (5)腐食摩耗 
 (6)表面疲れ(メカニズム、表面疲れ低減、WPCによる改善事例) (7)フレッティング摩耗 (8)その他の摩耗

5)潤滑剤
 潤滑油やグリースに含有する添加剤の働きや特性および活用方法と注意点について解説する。
 (1)自動車用潤滑剤 (2)エンジン油 (3)電気接点 (4)グリース

6)トライボマテリアルと表面処理
 固体潤滑剤に求められる性質と表面処理法および、活用方法について解説する。
 特に近年、注目されているDLC層について少し詳細に解説する。
 (1)概要 (2)求められる性質 (硬度、表面性状、非凝着性と固体潤滑、化学的特性) 
 (3)固体潤滑剤(種類、層状構造化合物、軟質金属、高分子材料、表面改質と方法、WPC処理、DLC膜、テクステャリング効果、事例)

7)流体潤滑
 「軸と軸受」や、コンプレッサーを構成する「ローターとハウジング」の隙間において、
 静止状態では直接接触状態になりがちだが、動かすと軸やローターに潤滑油が引っ張られ、
 隙間に動圧が発生して浮いた状態になり、その隙間は流体潤滑状態になることを理屈で解説する。
 (1)概要 (2)流体潤滑の理論(基礎方程式、速度分布、くさび膜効果、伸縮効果、絞り膜効果など) 
 (3)レイノルズ方程式の限界と修正

質疑・応答


講師紹介
略歴
1973年4月~2005年3月:(株)デンソー(旧日本電装㈱)開発部にて車載用セラミックス製品、空気浄化フィルタ、燃料電池関連システムの開発・設計。
2005年4月~2009年3月:(株)デンソーテクノ((株)デンソーグループ会社)人材育成部にて技術者教育の企画と実践                         
2009年11月~現在:テクノサポートオーテス代表。自動車関連企業等の技術者を対象に技術教育を支援。
主な分野は、・ねじ締め・トライボロジー・自動車用シール技術・鉄鋼材料の熱処理・表面処理・接着剤・VE実践・ゴム・樹脂です。
2016年9年~2022年2月:愛知工科大学 非常勤講師(担当:次世代エネルギー、表面工学)
著作
1996年―自動車工学シリーズ「カーエアコン」共著・・山海堂 
2021年―機械要素の選定・活用ガイド「シール編」‥日刊工業新聞社
研究業績
1995年JSAE(自動車技術会)発表(テーマ:車室内空気の清浄化技術)、
1996年SAE International国際会議発表(前記の関連テーマ)。