実務で活用するための
(入門者向け)分析法バリデーションのための統計解析入門
~各パラメータ算出のExcel演習を交えて~
【WEB受講可能(Zoomセミナー)】

統計解析の計算方法に関する実践的知識,標準偏差・不偏分散・信頼区間・分散分析・回帰直線などの計算方法,エクセルの利用方法,正規分布・t分布・χ2分布・F分布に関する知識と活用方法について,初心者にもわかりやすく解説する特別セミナー!!
講師
株式会社東レリサーチセンター バイオメディカル分析研究部 川口 謙 先生 
元 医薬信頼性保証室長
日時
2021/12/10(金)10:30〜17:00
会場
*本セミナーは、WEB受講のみとなります
会場案内
受講料 (消費税等込み)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
テキスト
講師
株式会社東レリサーチセンター バイオメディカル分析研究部 川口 謙 先生 
元 医薬信頼性保証室長
日時
2021/12/10(金)10:30〜17:00
会場
*本セミナーは、WEB受講のみとなります
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受講料 (消費税等込み)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
テキスト
受講形式
WEB受講のみ
*こちらのセミナーはZoomシステムを使用したオンラインセミナーとなります

受講対象
医薬品開発、信頼性保証、品質管理、化学、製薬、食品、化粧品、農薬、医療機器など
また、それ以外の業種であっても統計解析を利用する部署なら対象
レベルは問わないが、初級者向け(一部中級者向けも含む)


予備知識
高校数学の知識
エクセルの基本操作
HPLCなどによる濃度分析の基礎知識


習得知識
1)統計解析の計算方法に関する実践的知識
2)標準偏差、不偏分散、信頼区間、分散分析、回帰直線などの計算方法とエクセルの利用方法
3) 正規分布、t分布、χ2分布、F分布に関する知識と活用方法


講師の言葉
 分析法バリデーションでは統計解析を利用する場面にしばしば遭遇するが、多くの分析者は統計の意味や背景を理解することなく利用しているのではなかろうか。
 そのため、ときには間違った方法で計算してしまったり、正しい計算方法であっても不安がぬぐえないままになっている人は多いと思われる。
 本講座では、分析法バリデーションに必要な統計学の背景とその意味を解説し、その活用法について図形的なイメージで出来るだけ直感的な理解をしていただこうと思う。
 たとえば、正規分布やt分布、χ2分布、F分布などの特性を理解し、そこから信頼区間の推定への応用について解説するが、その解説では分布曲線の図形的な理解を通じて、統計学の直感的な理解を目指している。また、その過程で必要なExcelの利用方法についても解説する。
 なお、数式についても厳密さにこだわらず、その意味と使い方を解説し、上記の図形的なイメージと合わせて、直感的な理解を目指す。
 その上で、分析法バリデーションの各パラメータの具体的な計算方法について、Excel演習を交えて解説する。

プログラム

1. 統計学の基礎的事項
 1.1 「母集団と標本」及び「統計学でよく使われる記号」について
 1.1.1 目的は標本から母集団を推定すること
 1.1.2 初心者は記号でつまずきやすい
 1.2 平均値と分散、標準偏差
 1.2.1 データを分布グラフに、そして平均値、確率へ
 1.2.2 平均値は期待値である
 1.2.3 バラツキの評価
 1.2.4 不偏推定量
 1.2.5 不偏分散や不偏標準偏差はなぜ(n-1)で割るのか
 1.2.6 エクセル(Excel)の関数を利用する
 1.2.7 連続型の分布、確率密度関数
 1.3 統計学の基本定理 
 1.3.1 平均の平均とは?
 1.3.2 中心極限定理

2. 正規分布とその周辺及び信頼区間
 2.1 正規分布
 2.1.1 正規分布とは
 2.1.2 正規分布曲線とその性質
 2.1.3 標準正規分布
 2.1.4 正規分布の確率をエクセルで(NORMSDISTの応用)
 2.1.5 NORMSDISTの逆関数(NORMSINV)
2.2 標本平均から母平均を推定する(正規分布からt分布へ)
 2.2.1 母分散が既知の場合
 2.2.2 母分散が未知の場合(t分布)
 2.2.3 t分布曲線について
 2.2.4 t分布をエクセルで
 2.2.5 t分布の逆関数(エクセルのTINV)
 2.3 標本分散から母分散を推定する(χ2分布へ) 
 2.3.1 χ2分布
 2.3.2 χ2分布曲線について
 2.3.3 χ2分布をエクセルで
 2.3.4 χ2分布の逆関数(エクセルのCHIINV)
 2.3.5 F分布 
 2.3.6 仮説検定のさわり

3. 分析法バリデーションへの応用
3.1 直線性、検出限界、定量限界
 3.1.1 直線性における要求事項
 3.1.2 検出限界における要求事項
 3.1.3 定量限界における要求事項
 3.1.4 最小二乗法によって回帰直線を求める
 3.1.5 エクセルのグラフ機能や関数で回帰直線を求める
 3.1.6 エクセルの分析ツールで回帰直線を求める
 3.1.7 y切片の95%信頼区間を計算する
 3.1.8 回帰直線から検出限界、定量限界を推定する
 3.1.9 検出限界の推定式にある「3.3」の意味
 3.2 真度
 3.2.1 真度における要求事項 
 3.2.2 真度の計算例
 3.3 併行精度
 3.3.1 併行精度の要求事項
 3.3.2 併行精度の計算例
 3.4 室内再現精度
 3.4.1 室内再現精度の要求事項
 3.4.2 室内再現精度と分散分析、F分布
 3.4.3 分散分析表の計算
 3.4.4 分散分析をエクセルの分析ツールで
 3.4.5 室内再現精度の計算
 3.4.6 室内再現精度の信頼区間

4. 追補
 4.1 重み付き検量線
 4.2 回帰直線における標準偏差

5. 演習問題(分析能パラメータ算出のExcel演習)
 5.1平均値及び標準偏差の95%信頼区間
 5.2 直線性、検出限界、定量限界
 5.3真度
 5.4併行精度
 5.5室内再現精度


講師紹介
略歴
東京大学大学院理学系研究科生物化学専攻修士課程修了後、(株)東レリサーチセンターにて28年間、核磁気共鳴(NMR)及び円偏光二色性(CD)によるタンパク質、ペプチド、糖鎖、低分子医薬品の構造解析業務に従事。
その間、オックスフォード大学に海外留学。その後、12年間、品質管理、品質保証に従事。構造解析研究室長、医薬信頼性保証室長を歴任。
現在、非常勤嘱託。
所属学会等
2018年4月~2020年3月
(一社)日本QA研究会、GLP部会、第5分科会長