1、はじめに 粉体技術を俯瞰する
1)目的の機能を付与する粉体技術
1. 化学工学的な処理として「物性の変化する粉体処理」
2. 機能性微粒子の扱い例
3. 微粒子であるが為の問題点
4. 微粒子にする業界別の目的
2) 粉砕、乾燥、造粒は、目的の粒子を造り上げる単位操作
1. 造粒操作の定義とその周辺技術
2. 世界の粉体処理に関わる組織/展示会
3. 最近の展示会話題;
2、乾燥処理技術の分類と実際(原料/製品の物性に合わせた原理を選定する)
1)乾燥装置の俯瞰
2)乾燥装置の選定デシジョンツリー
3)スケールアップは、「現象の規模を大きくすること」であり
「装置のサイズを大きくすること」ではないその理由
4)乾燥に伴うトラブルとは?
5)流動層を見たことがあるか?
3、粉砕処理技術の分類を実際(目的に合わせた原理を選ぶ)
1)原理の分類と、装置の選定基準
2)装置内で何が起こっているか、透明模型で見る
3)上流側・下流側の影響とは何か?
4)供給機の「ハンチング」の弊害!
5)粉砕機のトラブルとは?
4、造粒技術の分類と実際(原理を理解し製品の目的に合わせる)
1)前処理の混合に関する理解
2)造粒原理の分類
① 転動造粒・・・モデルによる実演動画
② 攪拌造粒・・・モデルによる実演動画
③ 押出造粒・・・モデルによる実演動画
④ 球形化装置・・・・モデルによる実演動画
⑤ 解砕造粒・・・モデルによる実演見学
⑥ 圧縮造粒・・・資料による説明
⑦ 噴霧造粒・・・資料による説明、スケルトンモデル実演動画
⑧ 流動層造粒・・モデルによる実演動画;流動現象と、バインダー添加
⑨ 溶融造粒、液相反応造粒、複合式、その他の造粒方式
3)造粒現象の理解(正しい造粒機を選定するには、粉体現象を把握していなければならない)
5、粉体トラブル現象の理解と対策
1)つまる、くっつく、摩耗する
2)洩れる、流れる、飛んでゆく
3) 蓄熱、発火、粉塵爆発
4) 偏析(透明アクリル小型モデルに粉体/粒体を入れて運転し、偏析現象を体感する)
5) 粉体トラブル対策の一般的対策
6、粉体によるトラブル対策の「エスケープルート方式」提唱
1)事前対策
2) 事後対策
3) エスケープルート対策、コストパーフォーマンスの優れた方式
7、おわりに
1)これからの日本の物造りにおける「微粒子取り扱い技術の重要性」
2)データーサイエンテスト+プロセスエンジンジアー+ケミストのチーム作り
講義の中で、透明アクリル粉体挙動確認モデル(Powder Phenomenon Skelton Model™)に、
実際に粉を入れて動かし、装置の中で粉体がどのような挙動を示すものかを動画で観察・体感します
講師紹介
1976年 東京農工大学工学部化学工学科卒業
同年 (株)奈良機械製作所入社
乾燥、粉砕、造粒、表面改質のプロセス開発に関わる
計画設計部長、海外営業部長を経て1994~2001年、ヨーロッパ支社支店長 ドイツ駐在
2002年 本社技術担当役員として勤務
日本粉体工業技術協会造粒分科会元代表幹事
取締役部長、取締ヨーロッパ支店長を経て、
2014年 フェロー
2015年1月 吉原吉原伊知郎技術士事務所開設
学会等
造粒分科会元名誉幹事 技術士(機械部門)、東京農工大学技術士会副会長
著書
「造粒ハンドブック」:日本粉体工業技術協会造粒分科会監修。編著。オーム社
「ものづくり高品位化のための微粒子技術」、大河出版。砥粒加工学会編
「難局打開の“造粒技術”」、サイエンス&テクノロジー社、
「粉体・ナノ粒子の創製と製造・処理技術」松本幹治/小波盛佳監修、テクノシステム社