環境対策に活かすための
生分解性からスマートプラスチックへの展開ノウハウ
 ~持続可能な開発目標(SDGs)としてのポリ乳酸~ 【WEB受講(Zoomセミナー)

セミナー
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地球環境保全・資源循環型社会とSDGs,ポリ乳酸の生分解機構・制御技術,
抗菌・防カビ性発現機序,ポリ乳酸の高性能・高機能化技術,成形加工技術・材料,
製品設計指針について,事例を踏まえ具体的に解説する特別セミナー!!
講師
望月 政嗣 先生 工学博士(京都大学) 高分子学会フェロー
元 京都工芸繊維大学 特任教授
日時
2021/5/31(月)10:00〜16:30
会場

*本セミナーはWEB受講のみとなります

会場案内
受講料 (消費税等込み)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
講師
望月 政嗣 先生 工学博士(京都大学) 高分子学会フェロー
元 京都工芸繊維大学 特任教授
日時
2021/5/31(月)10:00〜16:30
会場

*本セミナーはWEB受講のみとなります

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受講料 (消費税等込み)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
受講形式
WEB受講のみ
 *こちらの セミナーはZoomシステムを使用したオンラインセミナーとなります。

習得知識
1)地球環境保全・資源循環型社会に向けての持続可能な開発目標(SDGs)
2)ポリ乳酸の生分解機構・制御技術や抗菌・防カビ性発現機序
3)ポリ乳酸の高性能・高機能化技術、成形加工技術と材料・製品設計指針 など

講師の言葉
 近年の地球温暖化や海洋プラスチック汚染問題に代表される地球環境・資源・廃棄物問題の中で、
持続可能な開発目標(SDGs)としての植物由来生分解性プラスチックであるポリ乳酸(PLA)が一躍
脚光を浴びている。
 PLAは生分解性であるにもかかわらず、短期使用の使い捨てから長期使用の耐久性製品までの応用
展開が可能で、使用後の再資源化過程では生ごみと同等速度で速やかに堆肥化される、分解開始の
自動スイッチオン機能を含む分解制御機構を内包している。
 また、PLAは生分解性であるにもかかわらず、卓越した抗菌・防カビ性を発現するのは何故か?
 本講では、従来の科学技術上の常識や既成概念を根底から覆すかのような、PLAに秘められた単なる
生分解性プラスチックではないスマートプラスチックとしての高機能性と応用展開の可能性を、その
化学構造や生分解機構との関係から学術・技術的に検証する。

プログラム

1.持続可能な開発目標(SDGs)としてのポリ乳酸
  ポリ乳酸には資源枯渇も、地球温暖化も、廃棄物問題も存在しない!
 1.1 地球環境・資源・愛器物問題と生分解性プラスチック
  1)20世紀の石油を原料とする合成高分子化学工業が内包するパラドックス
  2) 海洋プラスチック汚染問題の正しい理解と解決策
  3) 自然界の真のリサイクルシステムとしての物質循環(炭素循環)へのリンク
  4) 植物由来生分解性プラスチックへの転換
 1.2 ポリ乳酸の基本特性
  1) 原料は枯渇しない植物由来の再生可能資源(renewable resource)
  2) バイオマス由来で地球温暖化に関与しない(carbon-neutral)
  3) 自然環境(土壌、海水・淡水)下での完全生分解性(biodegradable)
    使用後の再資源化(バイオリサイクル)過程での
    ①好気性発酵による堆肥化可能(compostable)
    ②嫌気性メタン発酵による生ごみ発電(garbage power generation)可

2.ポリ乳酸の2段階2様式の特異的な生分解機構と内包する分解制御機構
  従来の石油系プラと同等の長い製品寿命を有しながら、使用後のバイオリサイクル過程では
  生ごみと同等速度で速やかに再資源化されるメカニズムとは?
 2.1 生分解性プラスチックとしての基本的要件…製品寿命(奉仕期間)の確保
 2.2 生分解性プラスチックの生分解機構…分解開始・速度制御の可能性
  1)酵素分解型
  2)非酵素分解型(化学的加水分解型)
 2.3 ポリ乳酸の2段階2様式の特異的な生分解様式と分解制御機構
  1) 2段階2様式の特異的な生分解機構…耐久性と生分解性の両立
  2) ガラス転移温度Tg:58℃≒生ごみ堆肥化施設温度…分解開始のトリガー(自動的スイッチオン機構)
  3) ポリ乳酸のフリーCOOH末端基と製品寿命…分解速度の制御
   ①タイプS(残留ラクチド:多)…分解速度速い/製品寿命短い
   ②タイプM(残留ラクチド:少)…中程度
   ③タイプL(COOH末端基封鎖)…分解速度遅い/製品寿命長い
 2.4 ポリ乳酸の様々な環境下における分解挙動と応用展開
  1) 生体内…生体内分解吸収性医用材料(タイプS)
  2) 自然環境(土壌、海水)下…農林・園芸・土木・水産資材(タイプM)
  3) 再資源化/バイオリサイクル(堆肥化またはバイオガス化)過程…使い捨て容器・包装資材、
      生活・衛生・雑貨(タイプM)
  4) 高温・高湿環境下…長期使用耐久性製品・部品(タイプL)

3.ポリ乳酸の安全・衛生性と抗菌・防カビ性
   ポリ乳酸は生分解性プラスチックでありながら、なぜ優れた抗菌・防カビ性を発現するのか?
 3.1 天然有機酸としての乳酸の基本特性
  1) 生体内で解糖系エネルギーの産生に関与
  2) 生体内常在菌としての乳酸菌の役割
  3) 食品添加物としての乳酸の役割
 3.2 ポリ乳酸の食品衛生性…厚生省告示370号、米国FCN No.178、その他
 3.3 ポリ乳酸の耐食害性と抗菌・防カビ性…他素材との比較試験
  1) ネズミ食害試験
  2) プラスチックのカビ抵抗性試験…JIS Z-2911
  3) 生鮮イチゴ収納容器のカビ抵抗性試験
  4) 繊維の抗菌・防カビ性試験…繊維製品新機能評価協議会・抗菌防臭加工新基準
  5) 消費者から届けられた声
   ①ボディタオル…長期間使用しても従来品のように嫌な臭いや着色がなく清潔
   ②台所洗い場の水切りネット…長期間使用してもヌメリ(バイオフィルム)形成による目詰まりがない
 3.4ポリ乳酸の抗菌・防カビ性発現機構
 3.5 適応分野…食品容器・包装、生活・衛生・雑貨、インテリア資材、その他

4.ポリ乳酸の高性能・高機能化材料設計、成形加工技術と製品・市場開発動向
  ポリ乳酸はすでに既存の石油系汎用プラスチックと同等以上のレベル!
 4.1 第二世代ポリ乳酸としての高L組成ポリ乳酸(high %L PLA), %D<0.5
 4.2 ポリ乳酸への耐熱性付与技術
  1) 電気・電子機器筐体、部品…150 ℃/低荷重下(0.45MPa)
  2) 食品容器…120~130℃ x 5分/電子レンジ加熱
  3) ティバッグ、飲用カップ…5~100℃/熱湯注入
 4.3 ポリ乳酸への耐衝撃性付与技術
  1) 電気・電子機器筐体、部品…9.6 kJ/cm2(シャルピー衝撃強度)
  2) シート成形品…落球法(100gの重りを50㎝の高さから)/DuPont法
 4.4 ポリ乳酸への耐熱性と耐衝撃性の同時付与技術…マルチ機能改質剤
 4.5 ポリ乳酸の成形加工性…押出成形、射出成形、真空成形、発泡成形、ブロー成形
 4.6 ポリ乳酸の製品・市場開発動向…豊富な製品写真で紹介
  1) 食品容器・包装材…青果物容器、使い捨て食器具、インスタントラーメン容器、紙コップ、
      ティバッグ、生ゴミ袋、生ごみ水切りネット
  2) 農林・土木・園芸・水産分野…農業用マルチフィルム、防草・植栽シート、バーチカルドレインシート、
      植樹ポット、シェ-ルガス採掘目止材、養殖筏浮き
  3) 生活雑貨分野…レジ袋、エコバッグ、タオル、ワイパー、シュリンク包装、ラベル、封筒窓貼り、
      ブリスターパック
  4) 耐久性構造材料…電子機器筐体・部品、リターナブル食器、自動車内装材、3Dプリンター用フィラメント、
    ヘルメットライナー

5.質疑応答


講師紹介
1968年 京都大学工学部高分子化学科卒。京都大学工学部助手を経て
1969年 ユニチカ㈱入社、中央研究所から大阪本社技術開発企画室を経て
2003年 理事、テラマック事業開発部長。この間山形大学と京都工芸繊維大学客員教授、
    京都工芸繊維大学バイオベースマテリアル研究センター特任教授兼務
2007年 ユニチカ㈱定年退職後、京都工芸繊維大学繊維科学センター特任教授(常勤)として5年間勤務。
    この間、日経BP技術賞他受賞、日本バイオプラスチック協会(JBPA)識別表示委員会委員長、
    (社)繊繊学会理事関西支部長を歴任。

専門
高分子材料科学、特にバイオプラスチックや生分解性高分子  
高分子の高性能・高機能化材料設計と成形加工技術、繊維・不織布の構造と物性 

著書
「生分解性プラスチック入門―生分解性プラスチックの基礎から最新技術・製品動向まで―」
 (シーエムシー・リサーチ)、「生分解性プラスチックの素材・技術開発―海洋プラスチック
  汚染問題を踏まえて―」(NTS)、「バイオプラスチックの素材・技術最前線」(シーエムシー出版)
 「生分解性ポリマーのはなし」(日刊工業新聞社)、その他多数