1.なぜ剥離が発生するのか
1.1 薄膜の剥離問題で苦労する理由:膜剥離を理解・対策するための3つのポイント
1.2 剥離に影響を与える材料的要因と剥離発生要因の簡単な見分け方
1.3 異種材料間の界面構造は微視的にどうなっているのか?
1.4 表面/界面エネルギーと密着力との関係とは?
1.5 密着と粘着・接着との違い
1.6 なぜ膜応力が剥離へ大きな影響を与えるのか?
1.7 薄膜の剥離・破壊を理解する考え方の基本
2.密着性をどのように評価するか
2.1 密着力測定の注意点:測定条件の影響と測定値の持つ意味
2.2 様々な密着力評価方法の特長と注意点:テープテスト・3点曲げテスト
2.3 密着性評価においてスクラッチ法が有効な3つの理由:
得られる情報と密着性改善につながる材料設計への活かし方
2.4 樹脂膜・樹脂基材でのスクラッチテストによる密着力評価
3.密着性を改善するには
3.1 膜の剥離原因・負荷条件と剥離・破壊のモード
3.2 剥離を起こさせない条件を密着性改善につなげる効果的な考え方
3.3 異種材料界面および表面/界面の改質手法
4.剥離/密着不良が起こった場合にどのように対処するのか
4.1 対処手順と解析の方法
4.2 ケーススタディ1:様々な剥離形態から発生要因を読み取る具体例
4.3 ケーススタディ2:剥離要因を絞込み、密着性を改善する手順の具体例
5.まとめ
講師紹介
研究分野: 機能性材料設計、ナノ複合構造制御、薄膜形成プロセス、微細構造評価
略歴:1990年 東京大学工学研究科修士課程修了(金属工学専攻)
2000年 工学博士 (東京大学)
1990年~2001年 (株)神戸製鋼所 技術開発本部 研究員
1994年~1996年 スタンフォード大学材料科学工学科 客員研究員
2002年~2005年 科学技術振興機構 さきがけ研究21 個人研究者
2005年~ 荒川化学工業株式会社
受賞:日本金属学会論文賞、地方発明表彰支部長賞、全国発明表彰発明賞
著書:「薄膜の応力・密着力・剥離トラブルハンドブック<Q&A集付>」 (情報機構)