構造が強度的にOKかNGかを素早く判断するための
手計算でできる応力集中部強度評価方法
 ~ CAEに頼らずに行える簡単な破壊防止対策 ~

応力集中部について応力集中係数αの推定方法,αが強度低下に及ぼす影響(切欠係数),
 安全率の合理的設定方法について適切な強度評価方法を身につけるよう解説する特別セミナー!!
講師

TMEC技術士事務所 所長 遠田 治正 先生
技術士(機械)CPD認定会員
三菱電機(株)にて研究・開発・設計,技術教育に従事の後,現職
著書:「強度検討のミスをなくすCAEのための材料力学」(日刊工業新聞社)

日時
2019/11/6(水)10:30〜17:20
会場

連合会館 (東京・お茶の水)

会場案内
受講料 (消費税等込み)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
テキスト
講師

TMEC技術士事務所 所長 遠田 治正 先生
技術士(機械)CPD認定会員
三菱電機(株)にて研究・開発・設計,技術教育に従事の後,現職
著書:「強度検討のミスをなくすCAEのための材料力学」(日刊工業新聞社)

日時
2019/11/6(水)10:30〜17:20
会場

連合会館 (東京・お茶の水)

会場案内
受講料 (消費税等込み)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
テキスト
受講対象
 機械装置メーカー・機械部品メーカーなどの設計者。
 設計経験が長い設計者、または、強度評価で困ったことのある設計者には最適。
予備知識
 力、モーメント、応力、変位、ひずみ、弾性係数の各量の定義と単位が理解でき、
 一様断面棒を引張ったときの応力とひずみの計算ができること。
習得知識
 1.強度検討に必要な材料力学の知識を効率良く修得することができる。
 2.応力集中部からの破壊発生を防ぐための方法がわかるようになる。
 3.強度の検討に必要な応力はCAEを使わなくても計算できるようになる。
 4.強度検討に必要な応力集中係数の概算ができるようになる。
 5.形状の変更に伴う発生応力の増減が把握できるようになる。
 6.安全率の適正な値が設定できるようになる。
講師の言葉
 機械設計において重要なのは,作ろうとしている機械が”壊れそうか,壊れないか”を設計開始後の
早いうちに素早く判断することです。
 もし壊れそうならその時点で対策を行いますが,壊れないとわかったらそれ以上の詳細な検討の
必要はなく,時間を有効活用できます。
 このような検討には,高度な材料力学の知識やCAEによる解析が必要と思われていますが,
実際には材料力学のごく簡単な知識があれば,CAEに頼らなくても設計開始後の早いうちに行えて,
破壊を確実に防止できるのです。 CAEを利用しても破壊のトラブルは必ずしも減少せず,逆に
増えている場合もあります。その原因の多くはCAEの過信にあり,CAEを利用する前の初期段階での
基本的な検討を行わなかったことにあります。
 本セミナーでは,設計開始後の早いうちに構造が強度的にOKかNGかを素早く判断できるように
なるために,破壊発生の起点となる応力集中部について,強度評価に必要となる基本的な応力の
手計算による方法,応力集中係数αの推定方法,αが強度低下に及ぼす影響(切欠係数),安全率の
合理的な設定方法について習得します。
 応力集中部の適切な強度評価方法を身につけて,無駄のない強度設計を目指しましょう。
 機械工学が専門でない設計者の方にとっても,非常に効率良く必要な事が学べる材料力学の講座です。

プログラム

第1章 材料力学と強度評価の考え方
(1) ものごとの適切な進め方
   ~進め方で重要なのは”影響因子”の把握!
(2) 設計での材料力学の目的~強度評価と剛性評価
(3) 強度評価での影響因子と強度判定の式
 ① 発生応力(基準応力) ② 強度低下率
 ③ 強度の限界値    ④ 安全率
(4) 設計の正しい進め方
(5) 強度判定の仕方

第2章 破壊現象と強度の限界値
(1) いろいろな破壊現象
(2) 破壊の指標…強度の限界値
(3) 強度の限界値の入手方法→付録Ⅰ

第3章 応力とひずみ
(1) 応力…垂直応力とせん断応力
(2) 計算しなくてもわかる応力
(3) ひずみとポアソン比
(4) フックの法則
(5) 応力の簡単な計算式
  ~ 公称応力と基準応力
(6) 簡単な式でもかなりの評価ができる!

第4章 強度評価に役立つ知識
(1) サン・ブナンの原理
(2) 力の流線

第5章 主応力と相当応力
(1) 主応力
(2) 相当応力
(3) 主応力と相当応力の使い分け

第6章 応力集中と応力集中係数α
(1) 応力集中の発生の原因と特異点
(2) 応力集中と力の流線の関係
(3) 応力集中と応力集中係数αの定義
(4) 応力集中係数αの上限値の見積り方
(5) 最弱断面の選び方と基準応力の計算の仕方
(6) 手計算代わりのCAEでの基準応力の計算の仕方
 ~六面体2次要素,粗い分割,要素節点主応力

第7章 応力集中が強度低下に及ぼす影響
   ~切欠係数β
(1) 寸法効果について
(2) 応力集中による強度低下率(切欠係数β)の定義
(3) 切欠係数βと応力集中係数αの関係
(4) 特異点での強度の把握の仕方
(5) リブの付け根にはどんなRが必要か

第8章 安全率
(1) 安全率の定め方
(2) 安全率の値に影響を及ぼす因子
(3) 対数正規分布に従う場合の安全率の値
(4) アンウィンの安全率~百年前の遺物

強度評価のまとめ

付録
Ⅰ 強度の限界値と変動係数の入手方法・推定方法
 Ⅰ.1 静的強さ
 Ⅰ.2 疲労強度(疲れ強さ)
  (1)疲労限度  (2)S-N線図
 Ⅰ.3 樹脂の疲労強度
Ⅱ 耐力の定義の0.2%塑性ひずみの根拠
Ⅲ 設計時に発生応力を耐力以下に押える意味は?
Ⅳ 材料力学の基本的な用語

講師紹介

略歴
 1974年	東京大学工学部精密機械工学科 卒業
 1974年	三菱電機株式会社 入社
     大型発電機の構造強度に関する研究に従事
 1985年	フランス国立科学研究センター(CNRS)留学、クリープの研究に従事
 1987年	大型天体望遠鏡「すばる」の開発に従事
 1990年	携帯電話の強度設計に従事
     社内3次元CAD・CAEの利用普及活動に従事
 1994年	三菱電機グループ内機械技術者教育に専従
 2008年	技術士(機械部門)取得
 2010年	三菱電機を定年退職、TMEC技術士事務所設立

著作(2011年以降のもの)
 2011年1月	「製品設計を変えるCAE活用術」
  雑誌「機械設計 総論」日刊工業新聞社 
 2012年3月	「壊れない機器を設計する簡単メソッド-実践材料力学 初級編」
  雑誌「機械設計 特集」日刊工業新聞社
 2013年5月	「CAEを正しく使いこなす有限要素法の基礎」
  雑誌「機械設計 特集」日刊工業新聞社
 2014年7月	「壊れない機器を設計する簡単メソッド
   -実践材料力学 中級編 応力集中を制する!」
  雑誌「機械設計 特集」日刊工業新聞社
 2015年3月	「強度検討のミスをなくすCAEのための材料力学」
  著書 日刊工業新聞社
 2015年4月	「CAEと設計者-設計者CAEの推進を妨げる5つの勘違い」
  雑誌「機械設計 特集」日刊工業新聞社
 2016年3月	「メカ屋の生活:学校では教えてくれない!機械設計の勘どころ」
  「日本機械学会誌,Vol.119,No.1168 メカライフ特集」
 2016年4月	「育成担当者に贈る ワンポイントアドバイス」
  雑誌「機械設計 Column」日刊工業新聞社
 2018年3月	「簡単な破壊力学の適用による強度評価方法」
  雑誌「機械設計 特集」日刊工業新聞社

所属学会・協会	日本技術士会、 日本機械学会