1. 典型的な既存の開発方法の問題点
1)解説用事例 洗濯機 振動課題の説明
2)既存の開発方法とその問題点
※上記の事例は、業界を問わず誰にでもイメージできるモノとして選択しており、洗濯機の振動技術の解説が目的ではありません。
2. 実験計画法とは
1)実験計画法の概要
①本来必要な実験回数よりも少ない実験回数で結果を出す方法の概念
・実際の解析方法
・実験実務上の注意点(実際の解析の前提条件)
・誤差のマネジメント
・フィッシャーの三原則
②分散分析とF検定の原理
③実験計画法の原理的な問題点
2)検討要素が多い場合の実験計画
①実験計画法の実施手順
②ステップ1 『技術的な課題を整理』
③ステップ2 『実験条件の検討』
・直交表の解説
④ステップ3 『実験実施』
⑤ステップ4 『実験結果を分析』
・分散分析表 その見方と使い方
・工程平均、要因効果図 その見方と使い方
・構成要素の一番良い条件組合せの推定と確認実験
⑥解析ソフトウェアの紹介
⑦実験計画法解析のデモンストレーション
3. 実験計画法の問題点
1)推定した最適条件が外れる事例の検証
2)線形モデル → 非線形モデルへの変更の効果
3)非線形性現象(開発対象によくある現象)に対する2つのアプローチ
4. 実験計画法の問題点解消方法 ニューラルネットワークモデル(超回帰式)の活用
1)複雑な因果関係を数式化するニューラルネットワークモデル(超回帰式)とは
2)ニューラルネットワークモデル(超回帰式)を使った実験結果のモデル化
3)非線形性が強い場合の実験データの追加方法
4)ニューラルネットワークモデル(超回帰式)構築ツールの紹介
5. ニューラルネットワークモデル(超回帰式)を使った最適条件の見つけ方
1)直交表の水準替え探索方法
2)直交表+乱数による探索方法
3)遺伝的アルゴリズム(GA)による探索方法
4)確認実験と最適条件が外れた場合の対処法
5)ニューラルネットワークモデル(超回帰式)の構築と最適化 実演
6. その他、製造業特有の実験計画法の問題点
1)開発対象(実験対象)の性能を乱す客先使用環境を考慮した開発
2)客先使用環境を考慮した開発実験方法 品質工学概要
7. 学習用 参考文献 紹介
8. 全体に対する質疑応答
※説明の順序が入れ替わる場合があります。
講師紹介
1993年にオムロン(株)に入社し、電子部品の原理開発、加工技術開発、ロボットの研究開発、
人の聴感判定を機械化した検査装置開発などに従事。
2006年にパナソニック(株)に入社し、生活家電の要素技術開発、新機能製品開発などに従事。
2007年後半に東レ(株)に入社し、液晶ディスプレイなどの微細加工技術開発などに従事。
その後、2010年にLG Electronicsに入社し、生活家電研究所を京都で立ち上げた。
京都研究所立ち上げ後は、洗濯機チームリーダー、オープンイノベーション室長を歴任。
部品・アッセンブル・材料・外資系の各会社で、新事業企画、技術や製品の企画、それらの
研究開発を担当し、プレイヤー、マネージャーとして多面的な経験を積んだ。
特に機械の知能化技術を得意としており、生産システム・検査評価機器・設計開発ツール・
家電要素技術等への多変量解析、実験計画法、品質工学、人工知能応用技術活用に関して
約20年の経験を持つ。
2015年にMOSHIMO研を開業。人工知能・品質工学を中心とした製造業への技術課題解決支援と、
生活関連用品などの研究開発を行っている。