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溶接トラブルを未然に防ぐための

レーザ溶接の基礎とトラブル防止・対応技術 

~異種材料に応じた溶接・接合技術~

【会場/WEB選択可】WEB受講の場合のみ,ライブ配信/アーカイブ配信(7日間、何度でも視聴可)

オープンセミナー 会場受講WEB受講

コンサルティング機械

レーザ・レーザ溶接の基本,レーザ溶接現象,レーザ溶接欠陥の発生機構,溶接欠陥防止への対処・レーザ異材接合への展開を図るためのノウハウについて,豊富な経験に基づき,実践的に分かりやすく解説する特別セミナ!!

講師

株式会社ナ・デックス ナ・デックスレーザR&Dセンター長 片山 聖二 先生

大阪大学 名誉教授, 工学博士

講師紹介

日時
2024/9/20(金) 10:00〜16:30
会場
受講料

(消費税率10%込)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円 

※WEB受講の場合、別途テキストの送付先1件につき、配送料1,210円(内税)を頂戴します。

テキスト
製本資料(受講料に含む)

受講概要

受講形式

会場・WEB

受講対象

すべてのものづくりの分野(溶接利用分野)、エンジニア、研究者、営業・商社関係者等

・レーザ溶接に興味がある人、レーザを利用している人、
・レーザ溶接・接合・リモート溶接、異材接合等を勉強・理解したい方
・レーザ溶接・接合法を利用・応用展開したい方
・レーザ溶接・接合において問題点・不明な点・わからない疑問点を持っておられる方
・レーザ溶接・接合をものづくりや設計に生かしたい方

予備知識

レーザとレーザ溶接に興味がある方なら特に必要ありません。
ただし、一部、英語が入った図が用いられています。
レーザ溶接に関係した経験があれば、理解が進むと思います。

習得知識

1) 各種レーザの特徴と動向
2) レーザ溶接現象(プルーム挙動、キーホール挙動、溶融池内湯流れ、スパッタ発生機構)
3) レーザ誘起プラズマ・プルームとレーザビームとの相互作用
4) キーホール溶接時のレーザの吸収率および吸収機構
5) パルスレーザスポット溶接にける溶融・深溶込み現象
6) レーザ溶接部の溶込み深さに及ぼす各種因子の影響
7) 銅溶接のための高パワーレーザ、青色半導体レーザ、緑色ディスクレーザ、
8) 高パワー密度レーザおよびビームモードのスパッタ低減およびポロシティ低減効果
9) レーザ溶接継手の機械的特性の評価法
10) レーザ溶接欠陥(ポロシティ、凝固割れ、アンダフィルなど)の発生状況、発生条件、発生機構と防止策
11) レーザテーラードブランク溶接
12) レーザリモート溶接現象
13) レーザ溶接におけるインプロセスモニタリングや適応制御
14) レーザ溶接時のOCT法の利用法と使用時の注意事項
15) レーザ異材接合における考え方
16) Al-Fe、Al-Cuなど異種金属材料のレーザ溶接
17) 金属とプラスチックのレーザ直接接合法
18) 金属とCFRPとのレーザ直接接合法

講師の言葉

 レーザは高パワー密度・高エネルギー密度の熱源で、各種材料の溶接・接合が高速・高精度・高品質に可能である。レーザ溶接を展開する上で重要な「レーザ溶接の基礎」について動画を用いて丁寧に説明する。

 つぎに、実用化に際して重要な「溶接欠陥やトラブル」について紹介し、その発生機構や防止策について詳細に説明する。今後、さらに重要となるレーザ異材接合についても、従来の結果や最近の動向について紹介する。具体的には、溶接用各種レーザの特徴と動向、レーザ高速リモート溶接時やレーザ深溶込み溶接時のレーザ溶接現象、特に、プルーム挙動、キーホール挙動、溶融池内湯流れ、スパッタ発生状況とそれらに関連する溶込み特性、溶接欠陥の発生機構と防止策、レーザ溶接時のインプロセスモニタリングや適応制御法など、動画を使って詳説する。

 また、ポロシティや高温割れの発生機構と防止法、最近注目されているスパッタやポロシティの低減に及ぼすレーザビームモードの効果の考え方、キーホール深さ計測法の原理と実際の測定結果と状況についても解説する。

 さらに、各種レーザによる銅の溶接結果、レーザによる異種材料接合技術に関しては、鉄鋼材料とアルミニウム合金やマグネシウム合金、銅とアルミニウムなどのレーザ溶接・接合法、レーザによる金属と樹脂またはCFRPとの直接接合法など、最新情報を紹介する。

受講者の声

レーザ溶接の導入を検討していたため、事前にレーザ溶接の不具合事例を知ることができ、ためになりました。特にスパッタの発生軽減法やポロシティや凝固割れのメカニズムを学ぶことができたので、実務に活かしていきたいと思います。

自分に比較的知識がある部分、レーザの基礎や金属材料についてはよく理解でき、また新たな知見も得られました。実際にレーザ溶接の実務者ではありませんので、正直、難しいところもありました。足りないところは自分でも勉強したいと思います。

プログラム

1. レーザの種類・特徴とその溶接性

1-1.溶接用レーザの種類と特徴


1-2.各種レーザによる溶接の特徴


1-3. レーザビーム品質とその影響

2. レーザ溶接現象

2-1.レーザスポット溶接現象
 2-1-1.溶込みおよびポロシティの生成に及ぼす溶接条件の影響
 2-1-2.スポット溶接性に及ぼすパルス波形の影響
 2-1-3.割れ発生機構と防止策


2-2.レーザビード溶接現象
 2-2-1.レーザ誘起プルーム挙動と特徴
 2-2-2.レーザビームとレーザ誘起プルームとの相互作用
 2-2-3.金属材料のレーザ吸収特性
 2-2-4.レーザビード溶接現象(溶込み特性と湯流れ)
 2-2-5. 溶接性(ポロシティ/スパッタ低減)に及ぼすレーザビームモードの影響

3. 各種金属材料のレーザ溶接性

 3-1.鉄鋼材料のレーザ溶接性


 3-2.アルミニウム合金のレーザ溶接性


 3-3.マグネシウム合金のレーザ溶接性


 3-4.純銅のレーザ溶接性

4. レーザ溶接欠陥の発生機構と

防止技術

 4-1.各種溶接欠陥の特徴


 4-2.ポロシティの発生機構と防止策


 4-3.凝固割れの発生機構と防止策


 4-4.スパッタの発生機構と防止策


 4-5. 低真空中レーザ溶接におけるポロシティおよびスパッタの低減

5. レーザ溶接時のセンシング、

モニタリングおよび適応制御

 5-1.レーザ溶接のためのセンシング


 5-2.レーザ溶接時のインプロセスモニタリング


 5-3.レーザ溶接時のモニタリングと適応制御


 5-4.レーザ溶接時のキーホール深さ計測

6. 異種材料に応じた溶接

・接合技術動向

 6-1.異種金属材料におけるレーザ溶接・接合法
  6-1-1.異種鉄鋼材料のレーザ溶接
  6-1-2.鉄鋼材料と軽金属とのレーザ異材接合
  6-1-3. Al-Cu、Fe-Mgなどのレーザ溶接・接合


 6-2.金属とプラスチックのレーザ直接接合
  6-2-1.各種金属と各種プラスチックのレーザ直接接合法
  6-2-2.各種金属とCFRP(炭素繊維強化プラスチック)のレーザ直接接合


 6-3.異種材料でのレーザ接合部の接合機構


 6-4. 実用化に向けての溶接・接合部の評価結果

講師紹介

略歴

1981~2016 大阪大学 溶接工学研究所・助手、接合科学研究所・助教授、教授、所長
2016~現在 (株)ナ・デックス 技術統括フェロー/レーザR&Dセンター長
大阪大学 名誉教授 

著作
トコトンやさしいレーザ加工の本 日刊工業新聞社 (2019)
Fundamentals and Details of Laser Welding, Springer (2020)

学協会活動
レーザ加工学会 会長(平成22年~平成27年)、査読委員会委員長(平成27年~現在)
監事(平成27年~現在)
溶接学会 理事(平成23年~26年度)、高エネルギービーム加工研究委員会委員長
(平成23年~27年度)、委嘱委員(平成27年度~現在)
日本溶接協会 理事(平成25年~26年度)、レーザ加工技術研究委員会 委員長
(平成27年~令和4年4月), 監事(令和4年5月~現在)
軽金属溶接協会 理事(平成24年~平成26年度)、レーザ溶接委員会委員長
(平成14年~令和4年4月)
JIW委員会理事,第IV委員会委員長 (平成20年~令和2年) 
第VI委員会委員長(令和4年~現在)、 他