受講形式 会場・WEB 受講対象 特に制限はありません。 ※事前に質問を受け付けます 予備知識 特に必要ありません。 習得知識 1)加速理論 2)故障モデルと寿命式 3)加速係数の求めかた 4)寿命予測のポイント 5)試験の目的にあわせた正しい試験のやり方 6)設計への展開ノウハウ(規格、設計法、試験法) 7)多様な観点からの加速係数、寿命式の求め方 など 講師の言葉 本セミナーは、実務的な加速試験の進め方と、寿命予測についてそのポイント、解析手法ついて自動車電装部品からの事例に基づいて実践的にわかり易く解説するものである。 自動車部品は世の中で過酷な使われ方をする部品のうちのひとつである。材料的に見ると車室内では-40~+85℃、エンジンルームは-40~120℃でこれは材料などから見たら一般材の限度いっぱいで使うということでこうした限度予測の方法として加速係数、寿命予測がある。 電気的には車両の電源電圧は5~13Vまでの変動に対応しうるものでなければならず、結露、雨水、融雪、融霜、直射日光、砂塵、振動衝撃、ガス、溶剤やノイズ、サージ、電波、静電気、瞬断といった環境条件の厳しさもあり、自動車部品ではこれを10年以上の期間、信頼性を確保することが絶対条件になってくる。技法的にみれば加速係数、寿命式は分布のあてはめであり、対数直線化法、ワイブルパラメータあてはめ法、べき乗数法がある。これらの観点からより実務的な加速係数、寿命予測法を解説する。
プログラム
1.信頼性目標と耐用ライフ期間 2.最弱リンクモデル 3.加速試験とは (1)ワイブル解析・累積ハザード解析 (2)故障分布を決める指標尺度 (3)市場発生数予測への形状パラメータmの使い方 (4)バーンイン条件への形状パラメータmの使い方 (5)寿命予測への形状パラメータmの使い方 (6)最大値・最小値の分布から試験値への展開のしかた 4.加速試験の制約条件 5.加速試験の数値の定めかた (1)基準点・市場点・実用点 (2)平均値法・最大値法・中央値法 6.加速試験の加速係数のもとめかた (1)経験則に基づいた加速係数 (2)基本型に基づいた加速係数 ①ワイブルパラメータ法(ワイブルパラメータmあてはめ法) ②対数直線化法(アレニウス則・累積損傷則) ③べき乗法(n次曲線あてはめ法) ④損傷度比較法(市場回収品比較法) ⑤極値分布法(最悪値ないしは最小値の分布) (3)故障モデル式とそこから加速係数、寿命式を求めるやりかたの実施例 ①熱応力疲労による故障の理論式と加速係数 ②熱劣化による故障の理論式と加速係数 ③湿度劣化による故障の理論式と加速係数 ④温湿度の複合劣化による故障の理論式と加速係数 ⑤応力疲労による故障の理論式と加速係数 ⑥クリープ疲労による故障の理論式と加速係数 ⑦腐食劣化による故障の理論式と加速係数 ⑧アーク反応による故障の理論式と加速係数 ⑨ノイズ・サージ・電圧変動・衝撃・振動の加速係数 7.試験法の成り立ちと加速因子の試験法への展開 (1)高温ストレスの試験法 (2)低温ストレスの試験法 (3)温度変化ストレスの試験法 (4)湿度ストレスの試験法 (5)振動ストレスの試験法 (6)ノイズ・サージ・電圧変動のストレスの試験法 (7)電磁波のストレスの試験法 (8)静電気のストレスの試験法 (9)耐ガスのストレスの試験法 (10)オゾンガスのストレスの試験法 (11)繰り返し動作のストレスの試験法 質疑・応答 講師紹介 社歴 昭和無線工業(現SMK)5年2ヶ月 トリオ(現ケンウッド)3ヶ月 立石電機(現オムロン)38年7ヶ月 職歴 スイッチ製造技術 3年2ヶ月 コネクタ製造技術 1年 圧着・ハーネス製造技術 2年 アンプ・チューナ製造技術 3ヶ月 部品メーカ監査(加工部品) 20年 (電子部品・機構部品)25年 制御機構部品(リレー・スイッチ・タイマ・センサ)品質保証 15年 自動車電装部品(ECU・リレー・センサ・スイッチ)品質保証 25年 最終職位 品質保証部並びに部品技術部 部長 韓国オムロン電装 理事(役員) 上海欧姆龍控制電器 顧問 福達合金材料 顧問 学会活動 日本信頼性学会会員 23年 日本信頼性学会企画委員(地域委員) 2年 日本科学技術連盟講師 24年 日本科学技術連盟信頼性開発技術研究会 委員長 2年(1期) 日本科学技術連盟信頼性開発技術研究会 副委員長 4年(2期) 著書 ゴム・樹脂製品における故障解析と寿命予測 (日本テクノセンター) 電子・電気製品の発火・不良現象の原因究明技術と安全対策(技術情報協会)