実務で役立てるための
最適造粒打錠コーティングプロセス基礎効率的スケールアップならびにトラブル対策
~製造工程(粉砕ふるい分け混合乾燥整粒滑沢剤混合)基礎トラブル対策【会場/WEB選択可】

粉砕・コーティング工程の単位操作・トラブル対応,適切な造粒粒度,打錠障害を防止するポイント,適正な混合機・混合条件,適正な打錠条件,錠剤コーティングのポイント・トラブル対策,硬カプセル剤・ソフトカプセル剤のポイント,造粒・打錠・コーティングに関する効率的なスケールアップについて,事例を含め詳しく解説する特別セミナー!!
講師
秋山錠剤株式会社 品質保証部 製剤開発課 顧問 理学博士 阪本 光男 先生
エーザイ,GEメーカ等で製剤研究に従事 現在に至る
日時
2022/11/10(木)10:00〜16:30
会場
TH企画セミナールームA
会場案内
受講料 (消費税率10%込)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
テキスト
講師
秋山錠剤株式会社 品質保証部 製剤開発課 顧問 理学博士 阪本 光男 先生
エーザイ,GEメーカ等で製剤研究に従事 現在に至る
日時
2022/11/10(木)10:00〜16:30
会場
TH企画セミナールームA
会場案内
受講料 (消費税率10%込)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
テキスト
受講形式
会場・WEB


受講対象
・医薬品製剤および原料製造、食品および健康食品製造、その他粉体の造粒、打錠(粉体圧縮)およびコーティングに携わる業種の方。
・研究開発、製造、品質管理などの所属部署の方。
・はじめて固形製剤の研究、製造等の業務に携わる方、中堅の方に対しても有益な講演内容と思います。


予備知識
物理、化学に関する基礎知識


習得知識
1)高品質の錠剤をつくるためのポイント
2)粉砕からコーティング工程における単位操作の基礎とトラブル対応に関する知識
3)打錠用顆粒としての適正な造粒法(適切な造粒粒度)
4)打錠障害を防止するためのポイント
5)滑沢剤混合における適正な混合機とその混合条件
6)適正な打錠条件の設定
7)錠剤コーティングにおけるポイントとトラブルの解決策
8)硬カプセル剤の製剤化のポイントとソフトカプセル剤のサプリメントへの適応
9)造粒,打錠,コーティングに関する効率的なスケールアップの進め方に関する技術


講師の言葉
 錠剤は携帯性に優れ,容易に一定量の薬物を服用できることから有用な剤形である。錠剤の製造は、一般に原料の粉砕、ふるい分け、混合、造粒、乾燥、整粒、滑沢剤混合、打錠およびコーティングの各工程からなる。本講演では、錠剤製造における各工程の基礎とスケールアップ・トラブル対策について解説する。
 はじめに、各種造粒法における顆粒特性の比較、粉砕の目的と粉砕例、混合粉体の偏析とその防止対策、成分の改質(乳タンパクの水への分散性を改善、油状成分の改質など)。そして、「造粒」については撹拌造粒・流動層造粒・乾式造粒など、それぞれのメカニズムと造粒事例、撹拌造粒および流動層造粒のスケールアップについて説明する。「打錠」では、各種造粒法と錠剤物性、粉体の圧縮メカニズムと粉体の圧縮成形性評価、そして食品の錠剤化で問題となる硬度が高くならない、カケやすいなどの改善策、主な打錠障害を起こす原因とその改善法、滑沢剤の混合時間と展延状態、スケールアップにおける打錠条件(打錠機の回転数の設定)。「コーティング」については、コーティングのメカニズム、糖衣コーティングとフィルムコーティングのプロセスにおける相違、フィルムコーティングの事例とサプリメントのコーティング事例としてイチョウ葉エキス含有錠、また、硬カプセル剤の製剤化のポイントおよびソフトカプセル剤の概要とサプリメントへの適応、さらに、フィルムコーティングのスケールアップについても触れる。

プログラム

1「最適造粒プロセスの基礎とスケールアップ・トラブル対策」
・造粒の目的
・造粒の定義と代表的な造粒方法
・医薬品・食品の各種造粒法における比較(製品特性、造粒特性など)
・錠剤製造のフローチャートと錠剤に用いられる賦形剤(乳糖、結晶セルロース)
・粉砕工程(粉砕のメカニズム、被粉砕物の物性と粉砕方法、原料粉砕例など)
・ふる分け工程(ふるい分け装置の選定、効率的な操作条件など)
・混合工程(混合のメカニズム、混合の均一化と混合粉体の偏析の防止対策手順など)
・乳タンパクの流動性および水への分散性を改善した造粒法
・潮解性の高い成分および油状成分の改質        
・湿式造粒における適正な結合液添加量(最適造粒液・固比とPL値)
・打錠用顆粒としての適正な造粒法(適切な造粒粒度)
・攪拌造粒、流動層造粒、それぞれのメカニズムと造粒事例
・複合型造粒装置(攪拌転動流動造粒):単位操作の可否(混合、造粒、乾燥、コーティングなど)と顆粒特性
・乾式造粒のメカニズムと事例(添加剤としてコメデンプン、結晶セルロースなどを用いた)
・乾燥工程(乾燥過程のメカニズムと乾燥むら防止)
・整粒工程[整粒条件(羽根回転数、スクリーン目開きなど)による顆粒特性への影響]
・攪拌造粒・流動層造粒におけるスケールアップとスケールアップでの問題点

2「最適打錠プロセスの基礎とスケールアップ・トラブル対策」
・錠剤化の目的と特徴
・医薬品としての錠剤と食品の錠剤との相違 
・医薬品として要望される品質(含量均一性、溶出性、安定性)
・食品の錠剤化における問題点(錠剤の硬度が高くならない、カケやすいなど)
・造粒法 (流動層造粒、多機能型造粒、加熱転動造粒、高速攪拌造粒、乾式造粒法) と錠剤物性
・直接打錠法のメリットと直接打錠法で最も重要な要因は?
・食品に用いられる添加剤(賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤)
・サプリメントの直接打錠法による錠剤化事例(グルコサミン塩酸塩含有錠)
・粉体の圧縮メカニズムと粉体の圧縮成形性評価
・打錠で要求される要素(充填性、結合性、離型性)と要因(粉体側および打錠機側)
・打錠条件の設定(予圧/本圧比、粉末供給量など)と錠剤の重量変動抑制(湿式造粒打錠法および直打法)
・打錠障害(キャッピング、スティッキングのそれぞれのメカニズムと定量的な評価法)
 および発生した場合の対応
・錠剤の用いられる結合剤、崩壊剤および滑沢剤選択のポイント
・滑沢剤の混合時間と錠剤強度および滑沢剤の混合時間と展延状態は?
・各種混合機による滑沢剤混合とその錠剤硬度
・内部滑沢と外部滑沢法の比較
・スケールアップにおける打錠条件(打錠機の回転数の設定)

3「最適コーティングプロセスの基礎とスケールアップ・トラブル対策」
・コーティングの役割
・錠剤コーティングにおけるポイント
(素錠の特性、コーティングにおける濡れと乾燥の制御、コーティングの均一性)
・コーティングのメカニズム(粒子に働く力:付着力と分離力)
・医薬用と食品用コーティング剤一覧
・コーティング装置(通気乾燥型コーティング装置、攪拌流動層装置など)
・シュガーコーティング(糖衣錠のトラブルとその改善法)
・糖衣コーティングとフィルムコーティングのプロセスにおける相違は?
・フィルムコーティングの事例(HPMCを用いたコーティング)
・サプリメント(食品)におけるコーティング事例(イチョウ葉エキス末含有錠)
・フィルムコーティングのトラブルの解決策
・硬カプセル剤の製剤化のポイントと各種カプセル充填機の概要
 およびソフトカプセルの概要とサプリメントへの適応
・フィルムコーティングのスケールアップとコーティング時間を短縮した装置
 (大型給気チャンバーと新型スプレーガン)

質疑・応答


講師紹介
略歴
・日本大学理工学部を卒業
・エーザイ株式会社製剤研究室に入社、ジェネリックメーカ、一般薬メーカの製剤研究室室長を経て、現在、秋山錠剤株式会社製剤開発課 顧問
著作
学術雑誌への掲載
・日本薬剤学会会誌「薬剤学」:70(2)141-150(2010)
「苦味薬物をマスキングした口腔内速崩壊錠の開発」
(親水性の苦味モデル薬物として、塩酸ピリドキシンを用いた検討)
・日本薬剤学会会誌「薬剤学」69(4)297-306(2009)
「口腔内速崩壊錠の開発(Ⅱ)」(疎水性薬物:エテンザミドをモデル薬物とした検討)
・日本薬剤学会会誌「薬剤学」67(2)133-141(2007)
「口腔内速崩壊錠の開発」(親水性薬物:アスコルビン酸をモデル薬物とした検討)
・日本薬剤学会会誌「薬剤学」45(2)181-187(1985)
「顆粒強度におよぼすコーティング効果と結合剤効果について」
・日本薬剤学会会誌「薬剤学」41(1)22-26(1981)
「錠剤硬度におよぼす造粒法の影響」
所属学会等
日本薬学会
・日本薬学会 第129年会(京都)2009年 
「薬物の苦味をマスキングした口腔内速崩壊錠の開発」
(親水性の苦味モデル薬物として、塩酸ピリドキシンを用いた検討)
・日本薬学会 第127年会(富山)2007年 「口腔内速崩壊錠の開発(Ⅱ)」
(疎水性薬物:エテンザミドをモデル薬物とした検討)
・日本薬学会 第126年会(仙台) 2006年「口腔内速崩壊錠の開発」
(親水性薬物:アスコルビン酸をモデル薬物とした検討)