研究開発・品質保証の実務で活用するための
有機溶媒/樹脂中における微粒子・ナノ粒子分散安定化技術不良対策のポイント
~塗布性,成型性および乾燥性の改善のために~
【WEB受講(Zoomセミナー)】

SP値・HSP値,表面自由エネルギー,酸塩基度の由来と最新の求め方,ぬれ・分散化
理論に基づく有機溶媒/樹脂の選択指針,界面活性剤の利用を含む粒子の表面改質法,
レオロジー特性の測定・チキソ剤の選択指針について,豊富な応用事例を踏まえて
分かりやすく解説する特別セミナー!!
講師
山口大学 名誉教授 工学博士 大佐々 邦久 先生
日時
2021/4/7(水)10:00〜16:00
会場

*本セミナーはWEB受講のみとなります

会場案内
受講料 (消費税等込み)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
テキスト
講師
山口大学 名誉教授 工学博士 大佐々 邦久 先生
日時
2021/4/7(水)10:00〜16:00
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受講形式
WEB受講のみ
 *こちらの セミナーはZoomシステムを使用したオンラインセミナーとなります。

受講対象
初めての方から中堅の方で、分散系の調製法を基礎から学ばれたい方
化成品、電子材料および薬剤などの研究開発、製造や品質保証に携わられる方

予備知識  
特に必要ありません.初歩から分かりやすくご説明します.

習得知識
1)SP値・HSP値,表面自由エネルギー,酸塩基度の由来と最新の求め方
2)ぬれ・分散化理論に基づく有機溶媒/樹脂の選択指針
3)立体反発安定化理論に基づく高分子分散剤/バインダーの選択指針
4)界面活性剤の利用を含む粒子の表面改質法
5)レオロジー特性の測定とチキソ剤の選択指針

講師の言葉
 マグネタイトや異方性貴金属ナノ粒子など材質・形状の多様化に伴い,塗布性,成型性や
乾燥性の改善,また粒子の表面酸化やイオン溶出の抑制のため,分散媒には有機溶媒/樹脂が
用いられる.
分散安定化過程では,先ず粒子をぬらし分散化させる必要があるが,そのままでは再凝集するから,
極性の小さい有機溶媒中では粒子表面に吸着させた高分子分散剤/バインダーによる保護作用,
すなわち立体反発作用による安定化が欠かせない.
 したがって有機溶媒はぬれ性および分散剤の溶解性や吸着性を担保する必要があるが互いに競合
するので,その選択に苦慮する場合も多い.
 本講では,分散安定化に係わる諸問題を解決するためのツールとして,分子間力に由来する三つ
のパラメータ,すなわち溶解度パラメータ(SP値・HSP値),表面自由エネルギーおよび酸塩基度を
取り上げる.
 そのうえで有機溶媒や高分子分散剤/バインダーをどう選択するか,また粒子表面改質をどう
行うかなどについて,多くの応用事例を踏まえて平易に解説する.

プログラム

1.粒子分散系の調製不良の原因と対策
 1.1 分散系調製のフローシート
 1.2 ぬれ・分散化不良の原因と対策
 1.3 安定化不良の原因と対策
 1.4 撹拌・ミーリング不良の原因と対策
 1.5 乾燥不良による現象と対策

2.分散安定化の評価に欠かせないパラメータとその求め方
 2.1 溶解度パラメータ(SP値・HSP値)の基礎と求め方
  2.1.1 HildebrandのSP値とHansenのSP値(HSP値)
  2.1.2 化合物(有機溶媒,高分子など)のSP値・HSP値と求め方 
   1) 原子団寄与法による計算
   2) 溶解・膨潤によるスクリーニング法
   3) インバースガスクロマトグラフィー法
   4) 固有粘度法
  2.1.3 粒子表面のSP値・HSP値と測定法
   1) 凝集沈降によるスクリーニング法
   2) インバースガスクロマトグラフィー法
   3) 低磁場パルスNMR法
 2.2 表面張力/表面エネルギーの基礎と測定法
  2.2.1 表面張力/界面張力と成分項の測定法
  2.2.2 粒子の表面エネルギーと成分項の測定法
   1) 接触角法
   2) インバースガスクロマトグラフィー法
 2.3 粒子表面/分散剤の酸塩基度の基礎と測定法
   1) Lewisの酸塩基性とGutmannのドナー数/アクセプター数
   2) 滴定法(酸価,アミン価など)
   3) インバースガスクロマトグラフィー法

3.ぬれ(分散)性の基礎と不良(凝集)対策のポイント
 3.1 SP値・HSP値(Hansen球)によるぬれ性評価
 3.2 表面自由エネルギーを利用したぬれ性評価
 3.3 浸漬ぬれおよび拡張ぬれに基づく有機溶媒/樹脂の選択

4.安定化の基礎と不良(沈殿,固化)対策のポイント
 4.1 有機溶媒/樹脂中における静電反発作用とDLVO理論
 4.2 高分子分散剤/バインダーによる立体反発安定化
 4.3 ポリマーブラシによるナノ粒子・濃厚系の立体反発安定化

5.高分子分散剤/バインダーの種類と選択指針
 5.1 分散剤/バインダーの構造と吸着形態
 5.2 SP値・HSP値(Hansen球)を用いた溶解性の評価
 5.3 吸着/付着性の評価
  1) SP値・HSP値(Hansen球)による吸着/付着性評価
  2) 酸塩基度による吸着/付着性評価
  3) 低磁場パルスNMR法による吸着特性の測定

6.粒子の表面改質法と評価例
 6.1 界面活性剤の働きと選択指針
 6.2 カップリング法による表面改質とその評価例
 6.3 グラフト法による表面改質とその評価例

7.分散安定性試験とチキソ剤の選択
 7.1 レオロジー特性の測定とチキソ剤の選択
  1) 流動曲線と動的粘弾性の測定
  2) チキソトロピー性とチキソ剤の選択
 7.2 重力・遠心沈降特性の測定
 7.3 フロック(凝集粒子)径法

【質疑応答】


講師紹介
 専門分野 化学工学,微粒子工学