
接合・接着の理論を理解し,実務に応用するための
異種材料接合・接着の基礎と先端技術への展開
異種材料接合・接着の基礎,高分子系接着剤を用いた接着,金属接合材料を用いた接合,
ナノテク関連技術を用いた接合,先端接合技術についてわかりやすく解説する特別セミナー!!
- 講師
群馬大学 先端科学研究指導者育成ユニット 講師 博士(工学)井上 雅博 先生
- 日時
- 会場
- 受講料
- 1名:48,600円 同時複数人数申込みの場合 1名:43,200円
- テキスト
受講概要
予備知識
大学学部レベルの物理と化学の基礎
習得知識
接合・接着技術の学術的基礎、最近の研究動向
1)異種材料接合・接着の基礎
2)高分子系接着剤を用いた接着
3)金属接合材料を用いた接合
4)ナノテク関連技術を用いた接合
5)その他の異種材料接合技術
講師の言葉
異種材料の接着・接合技術の重要性は益々高まりつつあります。接着・接合技術には、有機系接着剤や はんだ等の金属系接合材料を用いるものだけでなく、表面活性化接合や分子接着技術など様々な手法が 研究されています。しかし、これらの接着・接合技術の全体を見通せるような教科書は存在しておらず、 それぞれの技術について個別に考えていくしかないのが実情です。 本セミナーでは、接着・接合技術を理解する上での学術的基礎から始まり、様々な研究者によって研究が 進められている先端接合技術についてわかりやすく解説します。最低限の数式は用いますが概念的な理解に つながるように説明するとともに、質疑応答にできる限り時間を取りますので、奮ってご参加ください。
プログラム
1. 最新の異種材料の接着・接合技術を理解するために 1.1 微細接合技術の研究動向をわかりやすく整理する 1.2 界面相互作用の3つのレベル 1.3 接着強度を決める諸因子 1.4 今後の微細接合技術における界面ナノ構造制御の重要性 2. 接着・接合を考える前提としての化学結合論 2.1 化学結合は実態ではなく概念である 2.2 分子軌道法から考える化学結合の概念 ~共有結合性とイオン結合性~ 2.3 金属結合とは何か 2.4 van der Waals力とは何か ~一般化van der Waals理論とLifshitz理論~ 2.5 水素結合とは何か ~拡張Fowks式と酸・塩基説の意味を理解するために~ 2.6 界面での化学結合形成を考える 3. 高分子系接着剤を用いた接着 3.1 濡れ性の評価 ~静的評価と動的評価~ 3.2 平衡接触角を用いた表面自由エネルギー解析 3.3 van der Waals力や水素結合形成に基づく接着理論 3.4 界面相互作用を考えるための基礎 ~正則溶液近似~ 3.5 拡張Fowks式と酸・塩基説 ~実は同じ現象を別の視点からモデル化したもの~ 3.6 溶解度パラメータの考え方と推算法 3.7 カップリング剤 ~相溶性と化学反応性の2つの考え方~ 3.8 分子接着技術への展開 3.9 量子化学計算から導かれるFukui関数による反応性解析 4. 金属系接合材料を用いた接合 4.1 溶融金属の固体表面への濡れ ~物質移動・化学反応を伴う濡れ~ 4.2 原子の拡散 ~相互拡散・反応拡散、カーケンドール効果を理解するために~ 4.3 界面反応層形成を考えるための基礎 ~正則溶体近似~ 4.4 相互作用パラメータの導入 4.5 状態図から得られる界面反応に関する情報 4.6 界面反応層成長の速度論 4.7 外部要因によって引き起こされる拡散現象がもたらす不具合 5. ナノテク関連技術を用いた接合 5.1 バルクの熱力学とナノ粒子の熱力学 5.2 ナノマテリアルによる接合技術 5.3 金属ナノ粒子の融点降下現象と低温焼結現象の違い 5.4 焼結の理論モデル~古典モデルから自由エネルギー理論まで~ 5.5 樹脂バインダ中での金属ミクロ粒子の低温焼結現象 5.6 金属ナノ・ミクロ粒子ペーストにおける界面化学現象の重要性 6. その他の異種材料接合技術 6.1 表面活性化による低温接合 6.2 化学的表面改質を利用した接合技術 ~真空プロセスを用いない低温接合技術の開発動向~ 6.3 ナノスケールインターロッキング
講師紹介
防衛大学校,大阪大学産業科学研究所などを経て、2012年現職. エレクトロニクス実装学会 材料技術委員会、 電子デバイス実装研究委員会 幹事 など