
ドラムブレーキの設計・実験実務と鳴き解決に役立てるための
ドラムブレーキ設計計算と鳴き対策
ドラムブレーキの性能計算法,自励振動の基礎,ドラムブレーキの鳴きの本質と対策,アンカー固定性能について経験を踏まえて解説する特別セミナー!!
- 講師
NPO法人テクノプロス会員 岡村応用力学研究所 所長 工学博士 岡村 廣正 先生
トヨタ自動車(株)にてブレーキ鳴き対策などを担当,その後アドヴィックス,にいがた産業創造機構を経て現職
- 日時
- 会場
- 受講料
- 1名:48,600円 同時複数人数申込みの場合 1名:43,200円
- テキスト
受講概要
予備知識
大学機械科卒業程度の基礎知識、ブレーキ業務に従事していればなおベター
習得知識
ドラムブレーキ設計、実験、に応用
1)ドラムブレーキの性能計算
2)固定アンカーの性能
3)自励振動の基礎
4)ドラムブレーキの鳴きと対策
講師の言葉
ブレーキの鳴きは設計者や実験者にとって最大の問題であり、しかも今なお完全には解決されていない古今の難問です。 講師は若い頃トヨタ自動車の鳴き担当係長を務めました。その後長い空白の時間を挟み、約10年前から再び ブレーキ鳴きの本質が何であるかという考察を始め、その成果をいろいろなセミナーにおいていわば岡村の Philosophyとしてブレーキ鳴きを解説してまいりました。 Textは年々充実し、鳴きの本質に迫っていると考えていますが、今回は特にドラムブレーキに絞り、1日コースの Textを新しく作成することにいたしました。 内容は(1)ドラムブレーキの性能計算法(2)自励振動に関する多くの 基礎の解説(3)ドラムブレーキの鳴きの本質と対策について解説いたします。 (1)の性能計算には講師オリジナルのフローティングシューの新しい計算法を示します。いわばドラムブレーキの 設計計算とも言うべき内容であり、これだけでも受講する価値があります。加えてアンカー固定の性能も示します。 鳴きは自励振動でありますので、機械工学における自励振動の原理を説明し、ブレーキ鳴きの本質を理解した上での 対策法を論じます。 奮って参加していただきますようお願いいたします。
プログラム
1.ドラムブレーキの性能計算 ・ドラムブレーキの性能・BEF・田島の式の復習・面圧分布・面圧の合力・合力着力点・制動力 2.固定アンカーの場合 合力・反力・制動トルク・セルフロック 3.フローティングシューの力学計算 圧力分布・力学的平衡条件 3-1 Leading Shoe の場合 なぜアンカー部、ピストン部の摩擦が効くのか・アンカーアングル・つり合い方程式・pmax位置を求めるための解くべき方程式・Newton-Raphson法 3-2 Trailing Shoe の場合 解くべき方程式 4.鳴きに関する自励振動の基礎 微分方程式の解法・ヒステリシス損失・等価減衰係数・複素固有値と減衰比 4-1 負性抵抗 摩擦振動その1 4-2 マトリックス非対称 2自由度系の自励条件。摩擦振動その2 4-3 係数励振振動 Mathieuの方程式の標準形・Meldeの実験・安定判別図・主共振で発散することの定性的説明・減衰がある場合のMathieuの方程式 5.フローティングシュー ドラムブレーキ鳴きと対策 5-1 ドラムブレーキのA鳴き 5-2 ドラムブレーキのB鳴き 低周波鳴きの理由・棒Mの踊りを考える・原因と対策その1・原因と対策その2 5-3 ドラムブレーキC鳴き 5-4 アンカー固定の場合の考察 5-5 ドラムブレーキの自励原因別分類 6.摩擦係数測定法に関して
講師紹介
トヨタ自動車OB、(株)アドヴィっクスOB,にいがた産業創造機構OB, 岡村応用力学研究所主宰、元愛知工業大学非常勤講師