課題解決、品質向上、技術向上のセミナーならTH企画セミナーセンター

物質の溶解性,濡れ性やナノ粒子,微粒子表面特性の評価に活用するための

Hansen溶解度パラメータ(HSP値)の基礎とHansen球法の工学的応用              
      ~HSPiPプログラムによる計算含む~

溶解性,濡れ性,相溶性の評価に利用できる溶解度パラメータ(SP値,HSP値)の定義・計算方法・評価等の基礎から応用例,
                        分子構造から分子グループ寄与法による計算例について解説する特別セミナー!!

講師

関西大学 環境都市工学部 教授 博士(工学) 山本 秀樹 先生

日時
会場

連合会館 (東京・お茶の水)

会場案内

Googlemapでの表示はこちら

受講料
1名:48,600円 同時複数人数申込みの場合 1名:43,200円
テキスト

受講概要

予備知識

大学程度の基礎化学、溶液論、溶液モデルの基礎知識

習得知識

1)溶解度パラメータ(SP値)の基礎と応用
2)Hildebrand溶解度パラメータの種々物性からの計算方法
3)溶解度パラメータ(SP値)の分子グループ寄与法による計算
4)Hansen溶解度パラメータ(HSP値)を用いた溶解性評価法
5)Hansen球法による物質の溶解度パラメータの測定評価

講師の言葉

 近年、溶解度パラメータ(SP値、HSP値)は、溶解性、濡れ性、相溶性の評価にくわえて、ポリマーの相溶性、ナノ粒子、
微粒子表面特性評価に利用されるようになった。
 また、Hansen溶解度パラメータを応用した、Hansen溶解球法により、これまで測定できなかった物質のHSP値を
測定できるようになり、本技術の応用利用が注目されている。
 本講では、溶解度パラメータの基礎的事項から応用例、分子構造から分子グループ寄与法による計算例を含んでおり、
実用的な講義である。

プログラム

はじめに
 ○“Hildebrand溶解度パラメータについて(原著より)”
 ○正則溶液理論から導かれた溶解度パラメータの意味
 ○物性値としての溶解度パラメータの価値
 ○一般的な物質(気体・液体・固体)の溶解度パラメータの総論
 ○HildebrandおよびHansen溶解度パラメータの相互関係
1.溶解度パラメータ(SP値)の基礎と応用
 1 Hildebrandの溶解度パラメータ(SP値)の定義
 2 Hildebrandの溶解度パラメータの計算方法
 3 Hildebrand溶解度パラメータによる溶解性評価の基礎
2.Hildebrand溶解度パラメータの種々物性からの計算方法
 1 蒸発熱からのSP値の計算方法
 2 Hildebrand RuleによるSP値の計算方法
 3 表面張力からのSP値の計算方法
 4 屈折率からのSP値の計算方法
 5 溶解度からのSP値の計算方法
 6 HLB値からのSP値の計算方法
3.溶解度パラメータ(SP値)の分子グループ寄与法による計算
 1 Hildebrand(SP値)
 2 Smallの計算方法
 3 Rheineck & Linの計算方法
 4 Kreveren & Hoftyzerの計算方法
 5 Fedors の計算方法
 6 Hansenの計算方法
 7 Hoyの計算方法
4.多成分系混合溶媒の溶解度パラメータの計算方法
 1 2成分溶液の溶解度パラメータの計算方法
 2 多成分溶液の溶解度パラメータの計算方法
 3 多成分溶液の溶解度パラメータの実測方法
 4 溶解度パラメータを用いた最適混合比の考え方
5.Hansen溶解度パラメータ(HSP値)を用いた溶解性の評価法
 1 Hansenの溶解度パラメータの評価法
 2 SP値の三角線図による評価
 3 SP値の3Dプロットによる評価
 4 溶解度パラメータを用いた溶解性の評価(HildebrandとHansenのSP値の比較)
6.Hansen球法による物質の溶解度パラメータの測定評価
 1 Hansen Solubility Sphere Methodの原理
 2 Hansen球法の試験方法
 3 Hansen球法のプログラム
 4 微粉体、ナノ粒子のHansen SP値の測定
 5 樹脂ペレットとのHansen SP値の測定
 6 天然物(髪、皮膚など)のHSP値の考え方
 7 アスファルテン、カーボンブラック、酸化粒子のHSP値の測定
 8 他の熱力学的物性値との相関
 9 HSPiPプログラムの応用
7.溶解度パラメータ(HSP値)の用途の実例
 1 バイオエタノール混合ガソリンに対する各種樹脂の溶媒耐性評価
 2 ゴルフボールコアに対する高反発剤物質の相溶性評価
 3 フラーレン、炭素材料のHSP値測定および溶解性評価
 4 アスファルテン(天然物)のHSP値の測定および溶解性評価
 5 各種気体のHSP値の測定および溶解性の評価
 6 ナノ粒子、微粒子表面のHSP値の測定および分散性評価方法
 7 表面修飾されたナノ粒子のHSP値の測定および分散性評価
 8 化粧品開発におけるHSP値の利用技術(ヘアーケア商品)
 9 機能性食品、天然物からの特定分子のHSP値を用いた選択的抽出
(ポリフェノール、カプサイシン、イソフラボン、リモネン、ノネナール(加齢臭))
 10 地熱発電プラント金属配管内表面に対するHSP値を用いたスケール抑制剤の開発
おわりに(まとめ)
 ○現場における溶解性評価の高度化・迅速化に対するSP値の価値
 ○溶ける、溶けないを見極める意味
 ○溶解に係る新規材料開発の方向