
原料の受入れを的確に行うための
医薬品原料粉体の全数受入確認試験と迅速・簡便実施法
~分析法バリデーションに基づいて。PIC/S GMPおよびGMP事例集対応~
分析法バリデーションによる原料受入確認試験,迅速・簡便に全数受入確認試験できるラマン分光法・近赤外分光法の特徴,
非破壊・非接触測定による多種類原料粉体の受入確認試験情報について解説する特別セミナー!!
- 講師
大阪ライフサイエンスラボ 所長 工学博士 寺下 敬次郎 先生
大阪府立大学大学院 定年退職後,現職
- 日時
- 会場
- 受講料
- 1名:48,600円 同時複数人数申込みの場合 1名:43,200円
- テキスト
受講概要
予備知識
PIC/S-GMPガイドライン、GMP改正通知、GMP事例集(2013年版)、振動分光法(近赤外、ラマン)について。読んでおくと理解し易い。
習得知識
1)PIC/S-GMPガイドライン、GMP改正通知、GMP事例集における受入確認試験の考え方
2)リスク管理のための受入確認試験
3)受入確認試験のための分析法バリデーションと実践方法および結果
4)迅速/簡便に全数受入確認試験できるラマン分光法および近赤外分光法の特徴と装置の理解
5)非破壊・非接触測定による多種類原料粉体の受入確認試験の情報
講師の言葉
本セミナーでは、PIC/S-GMPおよびGMP事例集(2013年版)での受入確認試験の重要性を確認するために、 まずAnnex8(出発原料と包装材料のサンプリング)、Annex20(品質リスクマネジメント)ならびに製品品質照査の 内容を概説する。 次に受入確認試験において採用および検討されているラマン分光法と近赤外分光法の特徴を述べる。 また分析法バリデーションを具体的に説明し、医薬品原料粉体の受入確認試験を携帯型ラマン分光装置により 実施した結果について詳細に解説する。具体的には主薬・賦形剤・結合剤、無機の添加剤、結晶形の異なる原料粉体、 および内包装材料の種類とその厚みを変化させた受入確認試験結果である。 また近赤外分光法では、ラマン分光法において困難な原料粉体の受入確認試験結果を主に説明する。 もちろん両分光法による受入確認試験は非破壊・非接触で迅速・簡便に実施されることを確認している。 さらに製薬会社に注目し、携帯型ラマン分光装置を採用した経緯、ならびに受入確認試験を実施している結果を紹介する。 最後に全数受入確認試験を免除する規定につてもごく簡単に触れたい。
プログラム
1.PIC/S GMP、GMP施行通知、GMP事例集(2013年版)と振動分光法 1)PIC/S-GMPの一般規定およびAnnex8「出発原料と包装材料のサンプリング」の内容確認 2)品質保証として重要なAnnex20「品質リスクマネジメント」 3)GMP施行通知(製品品質照査)ならびに事例集内容(検体採取) 4)PIC/S-GDP(医薬品の適正流通基準)について 5)Q8(製剤開発)を支援するPAT(プロセス解析工学)とラマン分光法・近赤外分光法 6)迅速/簡便な受入確認試験用のラマン分光装置・近赤外分光装置の紹介
2.分析法バリデーションによる原料受入確認試験 1)分析法バリデーションの概要 2)分析能パラメータ(併行精度、室内再現精度、空間再現精度)の説明 3)ラマンシフト値、バンドの化学的帰属 4)分析能パラメータに基づく具体的な受入確認試験方法とその結果 5)受入確認試験のためのスペクトル解析(スペクトルのt-検定など) 6)特異性に基づく受入確認試験結果(携帯型ラマン分光法装置) 3.ラマン分光法・近赤外分光法による受入確認試験の詳細な結果 1)包装材料の種類および内包装材料の厚み 2)非破壊および非接触測定のメリット 3)主薬、賦形剤、結合剤、無機の添加剤、天然由来の原料 4)製造会社および産地の違いによる受入試験は可能? 5)原料受入確認試験の流れ 6)主成分分析による原料粉体の識別 4.製薬会社の取り組み、装置の動向 1)製薬会社において携帯型ラマン分光装置を採用した経緯 2)製薬会社の受入確認試験結果の紹介(ラマン分光法、近赤外分光法) 3)受入確認試験装置の最近の傾向(ラマン分光法) 5.受入確認試験の免除規定 1)PIC/S-GMP Annex8の内容再確認 2)オーストラリア当局(TGA)のPIC/S-GMPのQ&A 3)抜き取り検査基準について 4)原材料等の供給者管理の重要性
講師紹介
大阪府立大学大学院 工学研究科 化学工学分野を定年退職後 大阪ライフサイエンスラボを設立 大学在職中:アメリカ合衆国 ニュージャジー州立ラトガース大学 薬学部 研究員 中国農業機械化科学院 招聘研究員 現 在:大阪ライフサイエンスラボ 所長 NPO法人 医薬品・食品品質保証支援センター 特別顧問 主な所属学会:粉体工学会(名誉会員)、日本薬剤学会、製剤機械技術学会 主な経歴:医薬品医療機器総合機構 専門委員、近赤外研究会 幹事、粉体工学会 製剤と粒子設計部会 世話人、関西環境管理技術センター 調査役 書籍 ・粉体工学用語辞典(分担執筆)、日刊工業新聞社 ・混合と成形(分担執筆)、光琳 ・造粒ハンドブック(分担執筆)、オーム社 ・微粒子工学-分散の基礎と応用-(分担執筆)、朝倉書店 ・粒子設計工学(分担執筆)、産業図書 ・粉体の圧縮成形技術(分担執筆)、日刊工業新聞社 ・粒子設計と製剤技術(分担執筆)、薬業時報社(現 (株)じほう) ・すぐに役立つ 粒子設計・加工技術(分担執筆)、じほう ・ADVANCES IN PHARMACEUTICS AND PHARMACEUTICAL TECHNOLOGY (分担執筆), JEOU CHOU BOOK ・Biochemical Sensors (分担執筆) PAN STANFORD PUBLISHING(USA)