物性推算・気液平衡・理論段数・塔設計まで、蒸留技術の核心を実際に“手を動かして”習得します。Excelの隠れた強力機能やVBAの使いこなし、さらにAI・深層学習の最新応用まで、現場で即役立つ計算スキルを体系的に身につけられる実践型講座です!!
- 講師
米国蒸留研究コンソーシアム(FRI)顧問 大江 修造 先生
工学博士, 元 東京理科大学 教授
- 日時
- 2026/1/28(水) 10:00〜16:00
- 会場
- ※本セミナーはWEB受講のみとなります。
- 受講料
(消費税率10%込)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
※別途テキストの送付先1件につき、配送料1,210円(内税)を頂戴します。
- テキスト
- 製本資料(受講料に含む)
受講概要
- 受講形式
WEB受講のみ
※本セミナーは、Zoomシステムを利用したオンライン配信となります。
- 受講対象
化学産業系企業,技術管理者、設計技術者、研究開発担当者,業務変更による初心者 など
- 予備知識
高等学校の数学・物理・化学を習得していると理解が進みます。
- 習得知識
1)物性・気液平衡・蒸留計算に効果的なExcel活用技術の習得
2)物性・気液平衡・蒸留塔設計についての基礎知識・活用技術
3)最新の人工知能・深層学習・Chat-GPTの基礎知識・活用技術 など
- 講師の言葉
講師は企業に入社以来、一貫して、蒸留の中核技術(物性推算、物性測定、トレイの開発)の実務・研究開発に従事してきました。世界で初のウィルソン式による気液平衡データ集をDECHEMAに先駆けて発行、MIT教授が絶賛しました。
さらに、高効率・低圧損のアングル・トレイを考案し、世界の蒸留研究機関FRIにてその性能を実証し、11社から受注、順調に稼働中です。実務経験をもとに上梓した「物性推算法」は、現在、我が国の数少ない専門書として、化学工学技術者に広く愛用されています。本書には類書(“Properties of Gases and Liquids”)にはないウィルソン式の利用法・その他が詳細に記述されていて、実務経験が生かされています。
以上の実務経験から、蒸留技術の要点をわかりやすく、効率的な計算法を解説します。特に、Excelにつき、使うと使わないでは雲泥の差を生む機能につき、その活用法を公開します。マニュアルでは実行不可能な操作を、直接指導します。過去の本セミナーの実績により実証されています。
AIは今後、必須のアイテムですが、ソフトの進化により、利用が可能になりました。最新のChat-GPTの利用法も解説します。
- 受講者の声

実習付きで実際にデータ処理の感覚を身につけることができた。内容的に盛りだくさんであったため、講義時間がもう少し長いと更に良かった。

初心者の自分にもわかりやすい内容で良かったです。今回学んだことを生かせればと思います。

計算の仕方等、有用な内容だった。理論的な理解が低かったため途中難しさも感じた。質問にも丁寧に答えていただいたり、操作も指導していただいたおかげで、最後まで聞く事ができました。

マクロの組方から蒸留計算への応用の仕方まで学べて有意義だった。アーカイブの視聴でさらに理解を深めたい。

講座の内容が充実していて大変勉強になりました。今日学んだことを自分のものにできるよう復習をします。
プログラム
1.蒸留技術計算に効率的で、即利用可能なExcelの機能
1-1 Excelツールの活用:方程式の解,非線形最適化ツール
1-2 Excel関数の活用:連立方程式の解,最小自乗法
1-3 Excelマクロの効率的な活用方法.
A.VBAの効率的な作成・活用方法.
B.マクロをVBAにより統合し、作成・利用効率を10倍以上あげる.
2 Excelを用いた物性推算
2-1 蒸発潜熱計算式の定数決定法
2-2 比熱(熱容量)計算式定数の決定法
2-3 蒸気圧計算式の定数決定法
2-4 アントワン式計算プログラムのVBAマクロによる作成法
2-5 沸点データのみから蒸気圧の最新の推算方法
3 Excelを用いた気液平衡計算
3-1 理想溶液 ラウールの法則
相対揮発度による簡易計算法
沸点計算法(超便利なマクロの作成)
3-2 非理想溶液(気液平衡は千変万化・活量係数の挙動)
・ウィルソン式による計算(なぜ、ウィルソン式なのか)
・完全不溶解系の気液平衡計算
・塩効果とは・塩効果の計算 (大江モデル)
4 Excelを用いた理論段数の計算法:マッケーブ・シール法の詳細
4-1 精留の原理・還流の必要性
4-2 階段作図による埋論段数の計算法
・濃縮部の操作線の式 ・最小還流比の計算法
・最適還流比とは
・理論段数の作図法の詳細
・原料の熱的状態q
4-3 多成分系の理論段数の計算法(側流付き)抽出蒸留への応用
4-4 単蒸留の留出量 ・留出組成 ・収率の計算法
5 Excelを用いた蒸留塔の設計
5-1 棚段塔の設計法 (フラッディング計算法・効率推算法)
5-2 充填塔の設計法 (フラッディング計算・HETP推算法)
6.人工知能AI・深層学習の化学工学への応用
6-1 人工知能(AI)の理論
6-2 深層学習とバックプロパゲーション法
・活性化関数 ・シグモイド関数の特長
・連鎖微分の活用による重みの修正
6-3 深層学習による物性推算の実例
6-4.Chat-GPTは化学工学計算に使えるか
・Chat-GPTで出来ること・できないこと
・技術論文の要約作成など
質疑・応答
略歴
東京理科大学 理学部応用化学科 卒業
東京都立大学院 工学博士
著書
蒸留技術大全 (日刊工業新聞社)、物性推算法(データブック出版社)
他20冊、論文100編以上
学会等
化学工学会、米国化学工学会(AIChE) 会員
AIChEより蒸留の顕著な業績により日本人としてはじめて表彰
東京理科大学理学部応用化学科 元教授
FRI(米国蒸留研究機関)顧問
テレビ出演(蒸留研究の論文審査委員。
2022年9月18日放映。朝日放送テレビ(ABC)「Uー18が未来を変える~研究発表SHOW~」午後2時55分~4時30分)
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