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高品質の医薬品の恒常的生産に必要な

医薬品固形製剤の設計・工程設計および品質管理のための分析と評価技術

主な分析評価技術、滑沢剤混合工程・粒子分散状態・撹拌造粒・流動層造粒等の評価、
製造工程のパラメータ解析・最適化・デザインスペース、最近の製剤化について、わかりやすく解説する特別セミナー!!

講師

大阪ライフサイエンスラボ 所長 工学博士  寺下 敬次郎 先生

日時
会場

連合会館 (東京・お茶の水)

会場案内

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受講料
1名:48,600円 同時複数人数申込みの場合 1名:43,200円
テキスト

受講概要

予備知識

下記文書について、読んでおくと理解し易い。
1) ICH Q8、Q9、Q10のガイドライン
2) PIC/S GMPガイドラインを活用する際の考え方について
3) GMP事例集(2013年版)

習得知識

1) サイエンスとリスクベースによる製剤設計および工程設計
2) Quality by Design
3) 優れた固形製剤を恒常的に生産する知識
4) 固形製剤化のプロセス理解および頑健性に優れた工程設計

講師の言葉

医薬品の設計、製造工程の設計および品質管理においては、ICHのQ8(製剤開発)、Q9(品質リスクマネジメント)
およびQ10(医薬品品質システム)に注目すべきである。つまり「科学とリスク管理に基づいた医薬品のライフサイクル
全般の適用可能な品質保証」が不可欠である。
高品質の医薬品設計、頑健性に優れた工程設計、工程管理において、Quality by Design(QbD)およびデザイン
スペースが重要視されている。QbDは確立された科学あるいはQ9に基づく体系的な開発アプローチであり、
その方法に多変量解析(実験計画法、品質工学)およびPAT(プロセス解析工学)の採用が考えられる。そのためには
評価技術を充実させ、その結果などにより科学的に分析および評価すると共に、工程を充分に理解しなければなら
ない。QbDを実現させ高品質の医薬品を恒常的に生産するためには製造工程のIn-lineリアルタイムモニタリング
が望まれる。このことは管理戦略の一助や製品品質を満たすと共に、継続的改善などにつながる。これらの背景の
下で、本セミナー内容とした。

プログラム

1.製剤設計・工程設計・品質管理のための分析評価技術
 1)振動分光法(赤外、近赤外、ラマン、テラヘルツ)とそのイメージング
 2)味覚センサー
 3)画像解析法
 4)実験計画法および品質工学
 5)離散要素法によるシミュレーション

2.Process Analytical Technology(プロセス解析工学)による設計・品質管理
 2.1)混合工程のIn-lineリアルタイムモニタリングおよび終点決定
  a)モニタリングシステムおよび実験方法
  b)混合曲線による混合工程の解析および理解
  c)主薬および賦形剤の混合状態と終点決定

 2.2)滑沢剤混合のIn-lineリアルタイムモニタリングおよび粒子の分布・分散状態の評価
  a)モニタリングシステム、顕微ラマンイメージング装置
  b)目標製品品質プロファイル(QTPP)、混合終点
  c)錠剤構成粒子の分布・分散状態のミクロ的評価
  d)錠剤硬度および溶出試験結果

 2.3)イメージング法による粒子の分布状態の可視化および分散状態の評価
  a)錠剤硬度および重量CVと4種類の混合機の比較
  b)主薬および滑沢剤粒子の分布・分散状態の評価
  c)錠剤における主薬の平均粒子径と混合機の種類
  d)溶出試験結果

 2.4)画像解析システムによる撹拌造粒のリアルタイムモニタリングおよび終点決定
  a)実験装置および画像システム
  b)モニタリングよる造粒過程(機構)の把握
  C)処方および工程パラメータと造粒終点、再現性
  d)目標製品品質プロファイル、終点での打錠用顆粒と錠剤性
  e)最適添加液率の決定

 2.5)流動層造粒の造粒機構および薬物粒子のコーティングとその評価
  a)造粒物の主薬および賦形剤の含量均一性評価
  b)含量および粒径を考慮した造粒指数
  c)造粒プロセスの解析および粒子の付着・凝集モデル
  d)薬物粒子コーティング装置の特徴と機構
  e)コーティング粒子の粒度分布および溶出試験結果
  f)錠剤の溶出性評価

3.製造工程のパラメータ解析・最適化・デザインスペース
 3.1)品質工学の特徴およびパラメータ設計
  a)要因図および直交表
  b)工程パラメータPP、重要品質特性CQA
  c)撹拌造粒、打錠工程(直接打錠)

3.2)実験計画法による撹拌造粒の最適化およびDS
  a)撹拌造粒

4.新しい流れの製剤化
 4.1)連続化を指向したPAT技術による造粒システムの構築
  a)連続造粒のリアルタイムモニタリングシステム
  b)重要品質特性CQAの計測結果と溶出試験結果
  c)工程パラメータPPとCQAおよび溶出試験結果
  d)開発された連続造粒プロセス

 4.2)小児用を指向したマイクロOD錠の設計と評価
  a)マイクロOD(口腔内崩壊錠)のコンセプト
  b)含量と錠剤径の異なるマイクロOD錠の設計
  c)目標品質プロファイルとその結果
  d)ラマンイメージングによる粒子の分布・分散状態の評価

講師紹介

大阪府立大学大学院 工学研究科 化学工学分野を定年退職後 大阪ライフサイエンスラボを設立
大学在職中:アメリカ合衆国 ニュージャジー州立ラトガース大学 薬学部 研究員
中国農業機械化科学院 招聘研究員
現在:大阪ライフサイエンスラボ 所長
NPO法人 医薬品・食品品質保証支援センター 特別顧問
主な所属学会:粉体工学会(名誉会員)、日本薬剤学会
主な経歴:医薬品医療機器総合機構 専門委員、近赤外研究会 幹事、粉体工学会 製剤と粒子設計部会 世話人、関西環境管理技術センター 調査役
書籍
・粉体工学用語辞典(分担執筆)、日刊工業新聞社
・混合と成形(分担執筆)、光琳
・微粒子工学-分散の基礎と応用-(分担執筆)、朝倉書店
・粒子設計工学(分担執筆)、産業図書
・粉体の圧縮成形技術(分担執筆)、日刊工業新聞社
・粒子設計と製剤技術(分担執筆)、薬業時報社(現 (株)じほう)
・すぐに役立つ € 粒子設計・加工技術(分担執筆)、じほう
・ADVANCES IN PHARMACEUTICS AND PHARMACEUTICAL TECHNOLOGY (分担執筆), JEOU CHOU BOOK
・Biochemical Sensors (分担執筆) PAN STANFORD PUBLISHING(USA)