
脂質・油脂含有食品の酸化を抑えるための
脂質/油脂と酵素-基礎から応用まで-
脂質の酸化防止および脂質の酵素的改変技術について、基礎知識から最近の知見について解説する特別セミナー!!
- 講師
成蹊大学 理工学部 物質生命理工学科 助教 博士(水産科学) 山本 幸弘 先生
- 日時
- 会場
- 受講料
- 1名:48,600円 同時複数人数申込みの場合 1名:43,200円
- テキスト
受講概要
予備知識
特にありません。基礎的なところから説明させて頂きます。
習得知識
脂質・油脂の基礎的知識と機能改変の手法 1) 脂質とは 2) 脂質の酸化 3) 脂質の代謝 4) 脂質の酵素的改変技術
講師の言葉
脂質は世間一般からすると、太る元凶であり、なるべく摂取しない方が健康に良いと考えられていることさえ あります。しかし三大栄養素に数えられる脂質は、適正量を摂取しなければ様々な疾病を引き起こすことは 多くの研究によって示されています。重要なのは、適正な量を適正な形で摂取することです。 ところで食品分野においては、脂質あるいは油脂含有食品の『酸化』をいかに抑えるかが重要になります。 食品衛生法では酸化の指標である過酸化物価や酸価が一定の数値を超えないよう規制しており、食品の酸化を 防止することは賞味期限や品質、ひいては売上にも大きく影響すると考えられます。一方、脂質の物理・化学的 性質や栄養機能はその分子構造によって大きく異なりますが、優れた性質を示す脂質が必ずしも天然に多く存在 しているとは限りません。我々はこれまで、酵素的に脂質の分子構造を変えることで、これらの問題を解決する 手法について、研究してきました。 本講義では、脂質の酸化防止ならびに脂質の酵素的改変技術について、これを理解するための基礎知識から 最近の知見について概説させて頂きます。
プログラム
1. 脂質とは 1) 脂質化学・脂質生化学の歴史と現状 2) 脂肪酸および油脂の基礎的知識 3) 脂質の分類 4) トリアシルグリセロールの分子種と異性体 2. 脂質・油脂の供給源 1) 油脂の精製 2) 脂質の性状測定法 3) 油脂の加工 3. 脂質の酸化 1) 脂質の酸化挙動 2) 脂質酸化防止機構と酸化防止剤 4. 脂質の代謝 1) 脂質の運搬 2) 脂肪酸の代謝 3) 脂肪酸の鎖長延長と不飽和化 5. 脂質の酵素的改変技術 1) 機能性脂肪酸 2) 構造脂質の調製と用途開発
講師紹介
略歴 2009年:北海道大学卒業 2009年:岡山県生物科学研究所・流動研究員 2011年:成蹊大学理工学部・助教(現職)
所属学会 日本油化学会、日本農芸化学会、日本脂質栄養学会、日本栄養・食糧学会 (日本油化学会:若手の会実行委員)