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バッチ晶析操作の設計,最適化のための

バッチ晶析における結晶の粒径、形状、多形の制御および装置設計とスケールアップ

バッチ晶析の粒径制御を中心に形状制御・結晶多形制御・装置設計・スケールアップ,
      核化,結晶成長,準安定域の概念についてやさしく解説する特別セミナー!!

講師

岩手大学名誉教授 工学博士 久保田 徳昭 先生
  岩手大学在職中39年間,主として晶析の研究に従事

日時
会場

連合会館 (東京・お茶の水)

会場案内

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受講料
1名:48,600円 同時複数人数申込みの場合 1名:43,200円
テキスト

受講概要

予備知識

特になし。

習得知識

(1)バッチ晶析操作の設計および最適化が可能になる。すなわち、粒径制御、多形制御、結晶形状制御が出来るようになる。
(2)バッチ晶析装置の設計の基本的考えが習得できる。
(3)結晶収量の計算法を習得できる。
(4)晶析における基本的な概念とされている準安定域についての理解が得られる。

講師の言葉

 バッチ晶析操作は、分離精製あるいは結晶粒子製造の手段として、医薬品工業をはじめ化学工業において広く使われている。
 一方、晶析に関する成書は英語で書かれたものがほとんどで、しかも、数も多くはない。その上、バッチプロセスをどのように
計画したらよいか、運転条件をどのように決定したらよいのかを、明確に記述した例は殆どない。
 バッチ晶析を計画する際に、常に問題となるのは結晶粒径分布、結晶形状あるいは多形制御であり、また、実験室データを
もとにいかにして実プロセスを計画するか、つまり、装置設計およびスケールアップである。
 本講では、粒径制御を中心に、形状制御、結晶多形制御、装置設計およびスケールアップについて述べる。晶析の基本的な
速度過程である核化および結晶成長についても解説する。また、準安定域の概念についても解説する。
 この概念は、バッチ晶析操作プロセスを計画、設計そして運転する際に、重要でしかも役立つ概念とされている。 
 本当にそうだろうか。 準安定域について最近の我々の成果を交えて、批判的に解説する。 
 化学工学の基礎的知識を必ずしも持たない有機合成化学者にも理解できるようにやさしく解説する。

プログラム

 

1.バッチ晶析とは
2.シーディング法を用いた粒径制御
 2.1 冷却晶析の場合
 2.2 貧溶媒晶析の場合
3.温度制御法による粒径制御 
 3.1 準安定域と制御冷却法
 3.2 過飽和度制御法
 3.3 制御冷却法の限界
4.形状制御
 4.1 結晶形状の決まり方
 4.2 過飽和度制御法
 4.3 添加物法
5.多形現象と多形制御
 5.1 多形とは(単変系、互変系、Ostwald’s rule of stages)
 5.2 溶液媒介転移
 5.3 シーディングによる多形制御
 5.4 添加物による多形制御
6.結晶収量および装置容積
 6.1 結晶収量の計算
 6.2 晶析時間の決定
 6.3 装置容積の決定
7.バッチ晶析のスケールアップ
 7.1 冷却速度とスケールアップ
 7.2 シーディングとスケールアップ
 7.3 核化とスケールアップ
8.準安定領域とは何か
 8.1 従来の考え方とそれに対する批判
 8.2 新しい考え方

講師紹介

 略歴
 昭和41年3月 東北大学大学院工学研究科修士課程修了
 昭和41年4月 岩手大学工学部応用化学科助手
          講師、助教授を経て
 昭和57年4月 教授
 平成17年3月 定年により退職
 岩手大学在職中の39年間、主として晶析の研究に従事。講義は化学工学、反応工学などを担当。
所属学会
 化学工学会、分離技術会
 (役職なし)