課題解決、品質向上、技術向上のセミナーならTH企画セミナーセンター

塗布・コーティングのトラブル解決能力を高めるための

塗布・コーティング膜の基礎と制御技術及び高品質化とトラブル対策               
  ~原因を見極め速やかに対策を講じる能力を養う~

コーティングの基礎,濡れの不確定要素,乾燥のツボ,トラブル発生原因・解決策とコーティング管理について解説する特別セミナー!!

講師

長岡技術科学大学大学院 教授 博士(工学) 河合 晃 先生
   三菱電機(株)を経て現職

日時
会場

連合会館 (東京・お茶の水)

会場案内

Googlemapでの表示はこちら

受講料
1名:48,600円 同時複数人数申込みの場合 1名:43,200円
テキスト

受講概要

予備知識

通常の工学系の基礎レベルの習得で十分です。

習得知識

コーティング(濡れ、塗布、乾燥、プロセス、装置など)の基礎原理の修得、および、トラブル対策における幅広い適用能力

※日々のトラブルについて相談に応じます

講師の言葉

 コーティング技術の高品化および高機能化は、生産効率の向上やコスト削減には不可欠な課題です。
 しかし、プロセス技術の基礎である塗布乾燥メカニズムは、十分に、理解されているとは言い難い。
 本講座では、コーティングの基礎を学習するとともに、塗膜プロセスの本質を理解することを目的としています。
 特に、トラブル原因を見極め速やかに対策を講じる能力を養うことに重点を置いています。さらに、研究開発・
トラブルフォローといった実務上での取り組み方について、豊富な実例を交えて解説します。
 セミナーで紹介するデータの殆どは講師の研究室で取得したものであり、データの取得方法や解析ノウハウを
含めて紹介する。本講座を通じて、初心者にも分かりやすく、基礎から学んでいただけます。また、受講者が
抱えている日々のトラブル相談にも応じます。

プログラム

1.コーティングの基礎
 1)塗工液から塗膜への変化とは (表面と界面の形成)
 2)塗膜の乾燥とは (塗膜の凝集性が高められる)
 3)ダイ・コンマ・マイクログラビアコーティングの基礎
 4)スピン、スリット、インクジェット、ナノ粒子ペーストの基礎
2.濡れを制御する(濡れの不確定要素を見極める)
 1)Youngの式により濡れ現象を理解する(親水化と疎水化の定義)
 2)表面エネルギーの使い方(濡れをエネルギー次元で考える)
 3)接触角を理解する(接触角の使い方)
 4)ウェットプロセスの評価手法をマスターする (濡れ仕事と拡張係数)
 5)パターン配置による濡れ(ピンニング効果を抑える)
 6)基板材質の差による濡れ(Cassieの式を使いこなす)
 7)基板の凹凸による濡れ(Wenzelの式を使いこなす)
 8)時間変化による濡れ(初期濡れを決定する)
3.乾燥を制御する(乾燥のツボを抑える)
 1)拡散(塗膜内の溶剤移動の促進)
 2)蒸気圧(乾燥を促進する環境設定)
 3)ラプラス力制御 (塗膜の凝集性の発現)
 4)乾燥装置の最適化の要因 (乾燥速度、乾燥限界とは)
 5)減圧乾燥による膜質改善(膜内応力の緩和)
 6)スピン乾燥の膜質制御(膜内均一性の向上)
4.トラブルを解決する(発生原因を特定し解決能力を鍛える)
 1)ピンホールの抑制方法(濡れ不良、拡張濡れ法)
 2)表面硬化層の形成過程 (塗膜内の凝集性分布)
 3)乾燥ムラの発生メカニズム (塗布膜の面内不均一)
 4)膜剥離の防止法 (ポップアップ・ガス発生)
 5)クラックの抑制 (積層膜での応力マッチング方法)
 6)クレイズの発生メカニズム (環境応力亀裂)
 7)フラクタル粘性指状(VF)変形とは(界面付着面積の減少要因)
 8)微粒子の乾燥メカニズム (ウォーターマークの防止方法)
 9)フイルム剥離残渣のメカニズム(応力の集中と緩和に支配される)
5.コーティングを管理する(信頼性を高めるには)
 1)光散乱法によるフィルムエッジ検出(膜剥離残り対策)
 2)光干渉法による薄膜の膜質評価(屈折率分散による膜質管理)
 3)フィルムの帯電制御と評価(帯電メータによる管理方法)
 4)塗膜の品質保証(劣化、加速試験、寿命評価の基礎)
6.質疑応答(日頃の疑問・トラブル・解析・技術開発相談に応じます)
 €

講師紹介

 略歴:三菱電機(株)LSI研究所にて10年間勤務し、開発・試作・量産移管・工場管理の業務に従事し、
     半導体デバイスの高精度コーティング技術開発を実施した。その後、長岡技術科学大学にて勤務し、
     機能性薄膜、表面界面、MEMSデバイスなどの先端分野の研究を実施している。

 著作:著書28件、原著論文156報、総説37報、国際学会論文、98報

 所属学会:日本接着学会・評議員、応用物理学会、日本物理学会など