手戻りを防ぐ設計の正しい進め方を身につけるための
3次元CADとCAEによる設計の効率アップの具体的ポイント
～設計の手戻りをなくすためには、設計者がどう使えば良いのか？～
３次ＣＡＤの適切なモデル構築法，設計者ＣＡＥの手戻り防止，ＤＲでのＣＡＥ解析結果の評価等，
３Ｄ－ＣＡＤとＣＡＥの活用について手戻りが発生しないように解説する特別セミナー！！
- 講師
TMEC技術士事務所 所長 技術士(機械) 遠田 治正先生
三菱電機にて研究・開発・設計・技術者教育に従事の後，現職
- 日時
- 会場
- 受講料
- 1名：48,600円 同時複数人数申込みの場合 1名：43,200円
- テキスト
受講概要
予備知識
機械系の3D-CADおよびCAEについて、その概略を素人に説明できる程度の知識を持っていること。
習得知識
１．手戻りを防ぐための設計のプロセスが修得できる。 ２．そのための3D-CADやCAEの使い方を効率良く修得することができる。 ３．設計で一番大切なのは段取りであることが理解でき、実践できるようになる。 ４．無理のないFront-Loadingが実現できて手戻りが防止できるようになる。
講師の言葉
3D-CADを使っているあなた！ もし「3D-CADの利用によって、部品を先に形作り、それらを寄せ集めて組立図を 作成できるようになった！設計のやり方が進歩した！」と思っていませんか？ CAEを使っているあなた！ もし「CAEの登場によって、どんな複雑な構造の計算もできるようになった！PCの性能向上に伴って、苦労していた 構造の簡略化などはしなくても良くなった！」と思っていませんか？ 上記はCADやCAEのベンダーが導入の利点としてよく挙げることですが、それに従っても決して設計品質も設計効率も 向上しません。 なぜなら上記のような進め方は、検討した結果がNGだった場合に、修正のための次の一手を 選ぶことができないばかりか、それまで行ってきたことすべてが無駄になってやり直すハメに陥る危険性が大なのです。 設計には「正しい進め方」というものがあります。 それは、構造全体に及ぼす影響の大きなものから順に成り立たせて いく進め方です。 全体の配置・質量が射程圏内に入るように押さえ、次に剛性を確保し、さらに最弱強度となる個所の 強度を確保する、というように影響因子の大きいものから順に検討を進めて行くのです。 この進め方の利点は、 ある時点までの設計結果はすべて成り立っているので、手戻りが発生しないことにあります。特に最近の設計者は ひとりで多くのことを検討しなければなりません。一見ドンクサイように見えるけれども、やってきたことが必ずOKに なっているような設計の進め方を身につけましょう！それは設計の最初から3D-CADとCAEを利用すれば、決して 難しくないのです。そのプロセスを伝授するのがこのセミナーの狙いです。
プログラム
第1章 設計の３段階と、その内容
(1)なぜ３段階か？ (2)天体望遠鏡「すばる」の設計に見る３段階 (3)作業開始前の重要なこと＝段取り ・仕様設定 ・樹系図の作成 ・正しい設計の進め方 (4)技能支援ツールと発想支援ツール
第２章 3D-CAD編 ～適切なモデル構築方法を習得して設計品質を確保！
(1)3D-CAD、使うなら最上流から一気通貫で！ (2)無理のないFront-Loadingの実現 ～影響因子の大きいものを先にチェック (3)部品の作り方 (4)アセンブリの組立て方と検証の仕方 (5)自動設計は幸せをもたらすか？
第３章 CAE編 ～設計者CAEの推進こそ手戻り防止の有効手段！
(1)CAEに期待して良いこと・無理なこと (2)設計者CAEとは？ ～影響因子の大きいものから検討 (3)CAE解析の精度はどのくらい？ (4)CAE、失敗必至型の使い方＝「丸ごとCAE」 ～こんな使い方をしていたら効果なし！ (5)では、CAEの成功確実型の使い方は？ (6)流用設計部分の扱い方 (7)CAEを推進する立場の人に対する注意！
第４章 DR(設計審査)の場でのCAE解析結果の評価の仕方
(1)CAEのV&V (2)CAEに疎い上司が解析結果に臨むために
講師紹介
略歴 1974年 東京大学 工学部 精密機械工学科 卒業 三菱電機株式会社 入社 大型発電機の構造強度に関する研究に従事 1985年 フランス留学、クリープの研究に従事(1年間) 1987年 大型天体望遠鏡「すばる」の開発に従事 1990年 社内3D-CAD・CAEの利用普及活動に従事 1994年 三菱電機グループ内機械技術者教育に専従 2008年 技術士(機械部門)取得 2010年 三菱電機を定年退職、TMEC技術士事務所設立 2011年 APECエンジニア、EMF国際エンジニア取得 著作（最近５年間） 2011年1月 「製品設計を変えるCAE活用術」 「機械設計 総論」日刊工業新聞社 2012年3月 「壊れない機器を設計する簡単メソッド－実践材料力学 初級編」 「機械設計 特集記事」日刊工業新聞社 2013年5月 「CAEを正しく使いこなす有限要素法の基礎」 「機械設計 特集記事」日刊工業新聞社 2014年７月 「壊れない機器を設計する簡単メソッド－実践材料力学 中級編 ～応力集中を制する！」 「機械設計 特集記事」日刊工業新聞社 所属学会・協会 日本技術士会、 日本機械学会 非常勤講師 大阪市立大学工学部(1996～1999)、 東京大学大学院工学系研究科(2000～2001) 大阪大学工学部(2007～2009)