
異物問題を解決するための
異物分析の基礎と実際の分析・解析事例
~前処理法および分析手法の選択、スペクトルの解析他~
異物の前処理から顕微IR測定を中心とした多種の分析方法、異物分析事例についてわかりやすく解説する特別セミナー!!
- 講師
株式会社UBE科学分析センター 高分子材料分析研究室 秋庭 芳一 先生
- 日時
- 会場
- 受講料
- 1名:48,600円 同時複数人数申込みの場合 1名:43,200円
- テキスト
受講概要
予備知識
特には必要としませんが、化学の一般教養があった方が好ましい
習得知識
1.異物分析の基礎的な知識の習得および実務での活用ならびに応用力 2.実務における分析デザイン構築能力
講師の言葉
化学、電気、自動車、精密機器、建材、医療、食品、化粧品などのあらゆる分野の製品で、異物や異常による トラブルシューティングが発生しています。それに伴う顧客からのクレーム件数は増加する傾向にあります。 PL法施行後、製造者の責任は重くなっており、製品の安全性を保障する義務があります。またこのような トラブルシューティングは社運を左右しかねない重大問題に発展する可能性もあり、早期解決は重要な課題となります。 その要因の特定手段として顕微IR測定他による異物分析が実施されています。ところが近年製造技術の進歩や 製品の多様化により異物や異常が複雑かつ微小化し、分析手段も高度化を余儀なくされています。各製造・加工 メーカにおいても品質管理部門の重要性は高まってきております。 本セミナーでは異物の前処理から顕微IR測定を中心とした多種の分析方法について説明いたします。さらに 異物分析事例についても多数紹介いたします。このような業務に携わる方々に基礎的な知識を収得して頂き、 自社での異物問題解決への活用や応用、さらにはより高度な異物分析デザインを構築する能力を身につけて 頂ければ幸いであります。
プログラム
1.異物とは
1-1. 異物の定義 1-2. 異物分析の歴史 1-3. 異物の形態分類 1-4. 異物の発生原因(推定) 1-5. 異物の具体例
2.異物分析方法
2-1. 一般的な異物分析方法 2-2. 分析方法の選択 2-3. 異物分析に用いられる分析機器の特徴と使用ポイント ~ 顕微IR,イメージング,nanoIR,EPMA,レーザーラマン,TOF-SIMSなどの利点と欠点 ~
3.異物のサンプリング法および前処理法の選択
3-1. 異物のサンプリングの実際 ~ 光学顕微鏡,手作業,マニピュレーター ~ 3-2. 異物の前処理法 ~ 簡易断面作製,ミクロ抽出,ミクロろ過,熱圧ろ過,傾斜切削など ~
4.異物分析事例
4-1. 顕微IR測定による分析事例 4-2. その他の分析機器による分析事例
5.スペクトル解析(赤外スペクトルの解析を中心として)
5-1. 赤外スペクトルの解析 5-2. EPMAスペクトルの解析 5-3. Py-GCMSスペクトル他の解析 5-4. ラマンスペクトルの解析
6.技術トピックス
6-1. 複数の機器・手法を用いて解析した分析事例 6-2. 失敗・困難な分析事例
7.実証と対策
7-1. 実証と対策 ~ 問題解決のための分析手段と証明 ~ 7-2. 異物分析デザイン
8.質疑応答
講師紹介
略歴 1971 宇部興産(株)入社 高分子研究所配属 主な研究テーマ;触媒を用いた有機・高分子合成など 1995 UBE(ユービーイー)科学分析センター出向 主な業務;異物分析、組成分析、微量分析など その他研究テーマ;プラスチック・ゴムの劣化解析、赤外放射など 活動;異物セミナー講師 2014 現在は定年後再雇用中 研究発表:高分子分析討論会、マテリアルライフ学会、遠赤外線シンポジウムなど 論文:赤外放射率測定によるプラスチック・ゴムの劣化評価,マテリアルライフ 学会誌,21(2),85(2009)