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腐食問題解決のための

電子機器・部品の腐食損傷とその防止技術

電子部品用銅材料の腐食現象,各種めっき膜による防食法,腐食損傷防止策について解説する特別セミナー!!

講師

尾崎事務所 代表 工学博士(東京大学) 尾崎 敏範先生
  日立製作所 機械技術研究所, 日立電線 総合技術研究所を経て現職

日時
会場

連合会館 (東京・お茶の水)

会場案内

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受講料
1名:48,600円 同時複数人数申込みの場合 1名:43,200円
テキスト

受講概要

予備知識

 金属腐食の原理

習得知識

 1)電子部品用銅材料の腐食
 2)銅変色に対する金属側影響
 3)銅の腐食反応と腐食機構
 4)各種めっき膜による電子部品の防食法
 5)電子部品の腐食損傷事例と損傷防止策
 6)樹脂封止半導体の腐食損傷防止策

講師の言葉

 電子部品・材料の腐食損傷はa)素材料,b)腐食環境,c)部品構造,d)腐食現象の各組み合わせにより様々に変化することが
知られている。
 本講演では、a)~d)の各技術分野の作用を幅広く紹介しつつ、各影響因子の作用を横断的に整理し解説する。
 そして、これらを通じて最も合理的な腐食損傷防止策とは何か?についても紹介する。

プログラム

1.電子部品用銅材料の腐食挙動
 1.1 電子製品の腐食損傷問題と社会的ニーズ、
 1.2 電子部品材料の特徴と本報の記述対象
 1.3 銅の変色に伴い発生する障害
 1.4 湿潤環境中における銅材料の基本的耐食性
 1.5 湿潤大気中における銅の腐食変色挙動
  1.5.1 表面を露出させた場合の腐食挙動
   1.5.2 部品隙間内の腐食変色
  1.5.3 部品表面にダストが付着した場合の腐食変色
 1.6 電子部品用銅材料の腐食変色防止策
2.銅変色に対する金属側影響
 2.1 電子部品用銅材料の製造工程と変色挙動
 2.2 圧延および光輝焼鈍における変色事例
  2.2.1 素材の化学組成依存性
   2.2.2 圧延油の付着に伴う変色
   2.2.3 焼鈍炉内雰囲気の不良に伴う高温変色
   2.2.4 焼鈍温度に伴う腐食変色の影響
   2.2.5 焼鈍前素材の表面状態の影響
   2.2.6 冷却ゾーン出口雰囲気に基づく腐食変色の影響
   2.2.7 圧延油の付着に伴う腐食変色
  2.2.8..部品の乾燥工程における腐食変色
  2.2.9  防錆剤BTA処理による変色防止
  2.2.10  低温移送・倉庫保管における腐食変色
 2.3 電子部品用銅材料における腐食変色の特徴と変色防止策
3.銅の腐食性成分による腐食反応と腐食機構
 3.1  電子部品の腐食損傷と腐食形態、
 3.2  銅材料の腐食特性
  3.2.1  汚染大気中の腐食性成分による腐食反応の電位―pH図による理解
   3.2.2 加工履歴に伴う腐食変色
4.銅の大気腐食挙動の理解
 4.1  大気環境中における腐食性成分とその濃度分布、
 4.2  代表的な腐食性成分による銅の腐食挙動
 4.3  実大気中における銅の腐食挙動
 4.4  実環境中の腐その腐食性評価へのアプローチ、
5. 各種めっき膜による電子部品の防食法
 5.1  貴金属めっきによる防食法
  5.2  合金めっきによる防食法
 5.3  多層めっきによる防食法
 5.4  非晶質めっきによる防食法
  5.5  金属間化合物形成による防食法
 5.6  酸化膜付与による防食法
 5.7  撥水性めっきによる防食法
  5.8  抗菌性めっきによる防食法
 5.9  分散めっきによる防食法
 5.10  防錆剤塗布により防食法
  5.11  樹脂材料の吸着・ 塗布による防食法
 5.12  まとめ
6. 腐食損傷事例とその損傷防止策
 6.1  電子部品・材料における腐食損傷の観察・分析法
  6.1.1  観察・分析法
    6.1.2  腐食損傷品の分析作業手順
  6.2  損傷事例
  6.2.1  全面腐食-1,a)損傷形態および損傷原因 b)損傷原因
    6.2.2  全面腐食-2,a)損傷形態および損傷原因 b)損傷原因
    6.2.3  剥離腐食 a)損傷形態および損傷原因 b)損傷原因
    6.2.4  電解腐食 a)損傷形態および損傷原因 b)損傷原因
    6.2.5  クリープ a)損傷形態および損傷原因 b)損傷原因
    6.2.6  マイグレーション a)損傷形態および損傷原因 b)損傷原因
    6.2.7  ウイスカー  a)損傷形態および損傷原因 b)損傷原因
    6.2.8  摺動腐食 a)損傷形態および損傷原因 b)損傷原因
    6.2.9  応力腐食割れ a)損傷形態および損傷原因 b)損傷原因
 6.3  まとめ
7 樹脂封止半導体(LSI)の腐食損傷防止策
 7.1  LSIの構造と製造プロセス
  7.2  樹脂封止LSIにおける従来の耐湿性試験法とその評価法
 7.3  Al配線の腐食機構と腐食挙動
 7.4  試験方法および試験結果
   7.4.1  樹脂封止LSIの加速耐湿性試験
    7.4.2  微小樹脂欠陥内におけるAlの腐食挙動
    7.4.3  樹脂剥離防止策 
 7.5  まとめ、1000年LSIは出来るか?
8, 電子機器・部品の腐食損傷とその防止技術(総合・まとめ)

講師紹介

 略歴:1962年日立製作所機械研究所入所、日立電線総合技術研究所を経て、現在は尾崎事務所を運営
 著作:海水機器の腐食、損傷とその対策、科学図書出版(2002),失敗例に学ぶ電子部品のめっき技術、工業調査会(2006),
   事例で探すステンレス鋼選び、丸善出版(2011)
 所属学会:腐食防食学会、
 役職・活動状況:(元)腐食防食学会腐食センター運営委員、(元)科学技術振興機構委託研究員