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物質の溶解性・ぬれ性等の評価に活用するための

溶解性パラメータ(SP値・HSP値)の基礎と応用技術

溶解性・ぬれやすさなどの評価に利用できる溶解度パラメータ(SP値)の定義,計算方法,評価方法および活用事例について、
演習を交えながらわかりやすく解説する特別セミナー!!

講師

関西大学 環境都市工学部 副学部長 教授 博士(工学) 山本 秀樹 先生

日時
会場

連合会館 (東京・お茶の水)

会場案内

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受講料
1名:48,600円 同時複数人数申込みの場合 1名:43,200円
テキスト

受講概要

予備知識

特になし

習得知識

 1)溶解性パラメータ(SP値・HSP値)の定義・計算方法
 2)溶解性パラメータを用いた溶解性の評価方法
 3)溶解性パラメータの活用事例

講師の言葉

Hildebrandに提案されたSP値(溶解度パラメータ)は物質の溶解性・ぬれやすさなどの評価に利用できる物性値である。
このセミナーでは、SP値の定義、計算方法などの基礎的な事項を講義する。
さらにHansenが提案した3つSP値の定義、計算方法、3Dプロットによる評価、三角線図による評価方法について詳しく解説する。
最後に、市販されているいくつかの計算ソフトなどについて実演紹介する。

プログラム

はじめに
 ○“Hildebrand溶解性パラメータについて(原著より)”
 ○正則溶液理論から導かれた溶解性パラメータの意味
 ○物性値としての溶解性パラメータの価値
 ○一般的な物質(気体・液体・固体)の溶解性パラメータの総論
 ○HildebrandおよびHansen溶解性パラメータの相互関係
1.溶解平衡の基礎知識
 1.1 物質の溶解現象と溶解度
 1.2 液体の種類と特性
 1.3 溶解度に関係した溶液モデルの種類
 1.4 溶解度に寄与する因子
2.溶解性パラメータの推算に利用できる液体の一般通性
 2.1 溶解度
 2.2 蒸気圧
 2.3 臨界定数(臨界温度、臨界圧力、臨界体積)
 2.4 密度、沸点、融点、表面張力、屈折率
3.溶解度の測定法および測定装置
 3.1 溶解度測定に影響を与える因子
 3.2 気体の溶解度と測定装置と測定方法
 3.3 液体の溶解度と測定装置と測定方法
 3.4 固体の溶解度と測定装置と測定方法
4.溶解性パラメータ(SP値)の基礎と応用
 4.1 Hildebrandの溶解度パラメータ(SP値)の定義
 4.2 Hildebrandの溶解度パラメータの計算方法
 4.3 Hildebrand溶解度パラメータによる溶解性評価の基礎
5.Hildebrand溶解性パラメータの種々物性からの計算方法
 5.1 蒸発熱からのSP値の計算方法
 5.2 Hildebrand RuleによるSP値の計算方法
 5.3 表面張力からのSP値の計算方法
 5.4 屈折率からのSP値の計算方法
 5.5 溶解度からのSP値の計算方法
 5.6 HLB値からのSP値の計算方法
 5.7 その他のSP値の計算方法
6.溶解性パラメータ(SP値・HSP値)の分子グループ寄与法による計算
 6.1 Hildebrand(SP値)
 6.2 Smallの計算方法
 6.3 Rheineck & Linの計算方法
 6.4 Kreveren & Hoftyzerの計算方法
 6.5 Fedors の計算方法
 6.6 Hansenの計算方法
 6.7 Hoyの計算方法
7.溶解性パラメータの計算演習
 7.1 演習1 液体および溶液のSP値の計算方法および計算例
 7.2 演習2 分子構造からのSP値の計算方法および計算例
 7.3 演習3 SP値による溶媒および混合溶媒の選択
8.溶解性パラメータのプログラムによる計算演習
 8.1 液体および液体のSP値のプログラムによる計算例
 8.2 分子構造からのSP値のプログラムによる計算例
 8.3 SP値計算プログラムの紹介(Fedors,Hansen,Hoy法)
9.多成分系混合溶媒の溶解性パラメータの計算方法
 9.1 2成分溶液の溶解性パラメータの計算方法
 9.2 多成分溶液の溶解性パラメータの計算方法
 9.3 多成分溶液の溶解性パラメータの実測方法
 9.4 溶解性パラメータを用いた最適混合比の考え方
10.溶解性パラメータを用いた溶解性の評価
 10.1 気体の溶解度の評価法
 10.2 液体の相互溶解度の評価法
 10.3 固体の溶解度の評価法
11.Hansen溶解性パラメータ(SP値)を用いた溶解性の評価法
 11.1 Hansenの溶解度パラメータの評価法
 11.2 SP値の三角線図による評価
 11.3 SP値の3Dプロットによる評価
 11.4 溶解度パラメータを用いた溶解性の評価(HildebrandとHansenのSP値の比較)
12.イオン性溶液の溶解度パラメータ
 12.1 イオン性溶液の溶解性パラメータの考え方
 12.2 イオン性液体の溶解性パラメータ計算方法
 12.3 イオン性溶液の溶解性パラメータによる溶解性評価
13.Hanse球法(HSPiP法)による物質の溶解性パラメータの測定評価
 13.1 Hansen Solubility Sphere Methodの原理
 13.2 Hansen球法の試験方法
 13.3 Hansen球法のプログラム
 13.4 微粉体、ナノ粒子のHansen SP値の測定
 13.5 HSPiPプログラムの応用
14.機能性高分子の溶解性パラメータ(SP値)の計算方法
 14.1 機能性高分子の溶解性パラメータの計算
 14.2 Fedors法による溶解性パラメータの計算方法
 14.3 Hansen法による溶解性パラメータの計算方法
 14.4 Hildebrandの溶解度性パラメータによる機能性高分子の溶解性評価
 14.5 Hansenの溶解性パラメータによる機能性高分子の溶解性評価
 14.6 Δδによる機能性高分子の二成分混合溶液への溶解性評価
 14.7 溶解性パラメータの寄与率による機能性高分子の溶解性評価
15.溶解度パラメータ(SP値)の用途の実例
 15.1 工業的な用途-接着剤、洗浄剤、溶媒に対する樹脂の耐性
 15.2 研究的な用途-溶解性の評価、溶媒の混合特性と相溶性
 15.3 微粒子の凝集・分散、酸化物微粒子の分散性評価
 15.4 海外における応用例
 15.5 Hildebrand溶解性パラメータの応用と限界
 15.6 Hansen溶解性パラメータの応用と将来展望
 15.7 HSP値が将来期待されている分野
おわりに(まとめ)
 ○現場における溶解性評価の高度化・迅速化に対するSP値の価値
 ○溶ける、溶けないを見極める意味
 ○溶解に係る新規材料開発の方向性
<質疑応答>