
ねじのゆるみ,ボルトの破壊などねじ問題解決のための
【1日目】ゆるみ防止のためのねじ締結体の設計技術と信頼性評価 【2日目】ねじの各種不具合の防止対策(ゆるみ以外の問題点)
ねじのゆるみ,メカニズム,防止法,ボルトの破壊,ねじ山破壊,すべりなどについて解説する特別セミナー!!
- 講師
酒井ねじ締結相談室 工学博士 日本機械学会フェロー 酒井 智次先生
元 トヨタ自動車(株)第1車両技術部 シニア・スタッフ・エンジニア
- 日時
- 会場
- 受講料
- 1名:74,520円 同時複数人数申込みの場合 1名:66,960円
★1日目,2日目だけの受講も可能です。
第1日目だけを受講する場合 http://thplan-test.uh-oh.jp/seminars/6566/ からお申込み下さい。
1名:48,600円 同時複数人数申込みの場合 1名:43,200円
第2日目だけを受講する場合 http://thplan-test.uh-oh.jp/seminars/6568/ からお申込み下さい。
1名:48,600円 同時複数人数申込みの場合 1名:43,200円
*中小企業従業員で、事前の申請が中小企業庁に認可採択されると、
受講料等費用の2/3が補助されるセミナーです
- テキスト
受講概要
予備知識
<1日目> 中学・高校程度の力学 材料力学 (できれば、材料強度学も) <2日目> ねじの力学の基礎知識
習得知識
<1日目> 締結計算の基礎知識、ねじ締結部のゆるみ機構、ゆるまないようにするための手法、ゆるみ試験時の注意事項など。 <2日目> 1)ねじ締結計算の基礎知識 2)ねじ締結部の主な不具合の防止方法 a.ボルトの静的破壊 b.ボルトの疲労破壊 c.ねじ山破壊 d.ねじ部品の遅れ破壊 e.被締結体の遊離 f.被締結体のすべり 3)信頼性試験時の注意事項
補助金対象講座
このセミナーは中小企業庁の「ものづくり小規模事業者等人材育成事業」の指定講座につき、 中小企業の方には受講料の2/3,交通費の2/3,宿泊費の2/3の補助金が支給されます。 詳細は下記URLにてご確認願います。 指定講習会受講希望者の方へ 事務局ホームページ http://www.mstc.or.jp/jinzai/jyuko.html (一財)製造科学技術センター ものづくり人材育成事業部 TEL. 03-3500-4891 ※)中小企業庁の「ものづくり小規模事業者等人材育成事業」の指定講座の受講に関する補助金申請受付けは、 中小企業庁により9月17日で締め切られました。
講師の言葉
<1日目> ある部品を締める場合に、どのようなボルト(サイズ・強度)を使い、どこまで締めればよいか、を力学的な根拠を もって決定しているだろうか? 勘やフィーリング、類似商品の模倣などから決めているようでは、時として問題を 起こしたり、逆に大幅に過剰品質になっていたりする。不具合が無くかつ過剰品質でもないいわゆる最適設計に 近づけないと最近の厳しい企業間競争に勝てない。少なくともねじ締結部に発生し得る全ての不具合を起こさないように、 検討洩れのない設計をしなければならない。 このセミナーでは、ねじ締結部にとって最も大きな問題である「ねじのゆるみ」に的を絞って解説する。すなわち、 ねじ締結計算にとって不可欠なねじの力学の解説を最初にし、次にトルク法締め付け時に守らなければならない条件を 述べてから、本題のねじのゆるみについて ①その発生メカニズム、②その防止法、③望ましいボルト形状について わかりやすく解説する。 次いで、締結体設計方法の流れ、ゆるみに重点を置いてねじ締結体の信頼性評価時の注意点について解説する。 <2日目> ある部品を締める場合に、どのようなボルト(サイズ・強度)を使い、どこまで締めればよいか、を力学的な根拠を もって決定しているだろうか? 勘やフィーリング、類似商品の模倣などから決めているようでは、時として問題を 起こしたり、逆に大幅に過剰品質になっていたりする。不具合が無くかつ過剰品質でもない、いわゆる最適設計に 近づけないと最近の厳しい企業間競争に勝てない。少なくともねじ締結部に発生し得る全ての不具合を起こさないように、 検討洩れのない設計をしなければならない。 このセミナーでは、ねじのゆるみを除いた、ねじ締結部に発生する主な不具合現象について、その発生原因と 防止方法を解説する。 すなわち、先ず準備として、ねじ締結部に発生する不具合現象全般を述べ、次にねじ締結理論の基本であるねじの 力学を簡単に復習する。 本論として、ねじの締付け、ボルトの疲労破壊、ねじ山破壊、被締結体の遊離・すべりなどについて、原因と防止の 考え方を述べる。その後、設計検討手順概略や信頼性試験時の注意事項を述べる。
プログラム
<1日目>
Ⅰねじ締結の基本
1 ねじの力学 2 ねじの締付け
Ⅱゆるみの発生条件とその防止方法
1 回転ゆるみ機構 a)せん断荷重を受ける場合 b)ねじり荷重を受ける場合 c)引張荷重を受ける場合 2 非回転ゆるみ機構 a)被締結体の摩耗 b)被締結体のなじみ・へたり c)ボルトの塑性伸び d)ボルトと被締結体の熱膨張差 e)ボルト・被締結体のクリープ変形 3 ゆるみ防止方法 a)回転ゆるみの防止方法 b)非回転ゆるみの防止方法 c)望ましいボルトの形状
Ⅲ ねじ締結体のゆるまない設計方法
1 ねじ締結部に作用する荷重 2 各種の不具合を起こさない検討 3 ボルトサイズ・ボルト強度・締付けトルク範囲の決定 4 締め過ぎに対する検討
Ⅳ ねじ締結体の信頼性評価方法
1 供試品の条件 2 試験荷重 3 ゆるみ測定方法 4 軸力の測定方法 5 故障解析の手掛り 6 不具合現象の特徴
<2日目>
1 ねじ締結部の不具合現象
2 ねじの力学(重要ポイントのみ簡単に復習)
2.1 斜面の原理 2.2 締付けトルクと締付け力の関係 2.3 締結体の締付け線図とその意味 2.4 外力とボルト負荷荷重の関係 2.5 ボルトと被締結体のばね定数
3 ねじの締付け
3.1 ボルトの降伏 3.2 トルク法による締付け 3.3 塑性域締付け
4 各種の不具合現象とその防止方法
4.1 ボルトの静的破壊 4.2 ボルトの疲労破壊 4.3 ねじ山破壊 4.4 ねじ部品の遅れ破壊 4.5 被締結体の遊離 4.6 被締結体のすべり
5 ねじ締結体の設計手順
6 信頼性試験の注意事項
6.1 供試品の条件 6.2 試験荷重 6.3 故障解析の手掛り 6.4 ねじ部品の摩擦係数測定
講師紹介
昭和39年3月 名古屋大学 工学部 機械学科 卒業 41年3月 名古屋大学 大学院 工学研究科 機械工学専攻 修士課程修了 41年4月 トヨタ自動車工業(株) 入社 平成13年8月 トヨタ自動車(株) 定年退職 13年9月 (株)トヨタテクノサービス(後にTTDCに社名変更)入社 19年3月 トヨタテクニカルディベロップメント(株) 定年退職 19年4月 (株)豊田自動織機 技術技能ラーニングセンターに派遣社員として勤務 22年3月 (株)豊田自動織機 技術技能ラーニングセンター 退職 22年4月 酒井ねじ締結相談室 開設 ・著作:「増補ねじ締結概論」(2000年3月 養賢堂発行)、その他会誌記事多数。 “ Bolted joint engineering-Fundamentals & applications-”(2008.1, Beuth Verlag GmbH, Berlin) ・所属学協会:日本機械学会(正会員、フェロー) 日本ねじ研究協会(単なる会員)