
化学合成医薬品とは異なる分析を行うための
申請を踏まえたタンパク質医薬品の特性解析
―タンパク質及び糖鎖の基礎から申請データ取得まで―
化学合成医薬品との違いから、1次構造・2次構造・高次構造についての解析方法、構造解析、糖鎖構造解析について
わかりやすく解説する特別セミナー!!
- 講師
株式会社東レリサーチセンター 品質保証部 主席研究員 川口 謙 先生
株式会社東レリサーチセンター 品質保証部 主席研究員 水野 保子 先生
- 日時
- 会場
- 受講料
- 1名:48,600円 同時複数人数申込みの場合 1名:43,200円
- テキスト
受講概要
予備知識
化学あるいは生化学の一般的な知識でよい。
習得知識
1) 糖タンパク質性医薬品の申請に必要な特性解析について 2) タンパク質,糖鎖の一般的な構造解析方法 3) 化学合成医薬品との違い,など
講師の言葉
タンパク質医薬品は化学合成医薬品と異なり,分子量も巨大で,また構造も完全には均一ではない。 そのため,化学合成医薬品とは異なる分析が要求される。 本講演ではその点について,初心者にも分かりやすく解説する。 タンパク質の構造は,化学構造に対応する1次構造だけではなく,立体構造も活性に重要である。 1次構造,2次構造,高次構造についての解析の方法も基礎から解説する。 1次構造では,N末端,C末端,配列解析以外にジスルフィド結合位置(S-S結合位置)の解析なども解説する。 また,タンパク質医薬品は糖タンパク質であることが多いので,糖鎖構造解析についても解説する。
プログラム
1.はじめに
2.タンパク質医薬品の特徴と特性解析
2-1.化学合成医薬品とタンパク質医薬品の違い 2-2.物理的化学的特性解析およびガイドライン(Q6B)について 2-3.タンパク質医薬品の特性解析の項目 2-4.タンパク質医薬品の構造と不均一性の要因 2-5.タンパク質の1次構造,2次構造,3次構造,4次構造
3.物理的化学的性質
3-1.高次構造解析 (1)円偏光二色性(CDスペクトル) (2)核磁気共鳴(NMRスペクトル) 3-2.分子量測定 3-3.アイソフォームパターン及び電気泳動パターン(キャピラリー等電点電気泳動等) 3-4.モル吸光係数(比吸光度) 3-5.液体クロマトグラムパターン
4.タンパク質部分の構造解析
4-1.タンパク質の構造について 4-2.アミノ酸組成分析 4-3.N末端アミノ酸配列解析 4-4.ペプチドマップ,全アミノ酸配列解析 4-5.ジスルフィド結合位置の解析
5.糖鎖部分の構造解析
5-1.糖タンパク質の糖鎖について 5-2.糖組成分析 5-3.糖鎖構造解析 5-4.糖鎖結合位置の解析
講師紹介
川口 謙 先生 1982 東京大学大学院理学系研究科生物化学専攻修士課程修了 東レ(株)入社、東レリサーチセンターに配属 1992-1994 海外留学 (オックスフォード大学) 1997 有機構造化学研究部・主任研究員 2004 同・構造解析研究室長 2007 生物科学研究部・第2研究室長 2009 品質保証グループに異動し,現在に至る 著作 「構造決定および物性の測定・解析と規格試験法設定(共著)」(2001 技術情報協会) 「分析法Validation(共著)」(2003 情報機構) 「広がるNMRの世界 -40人の研究者からの熱いメッセージ-(共著)」 朝倉哲郎編著(2011年 コロナ社) 水野 保子 先生 京都大学大学院薬学研究科修了 レクチン関係の研究 (株)東レリサーチセンター 入社後 糖分析・蛋白分析を担当. その後,糖蛋白質医薬品の構造解析を他の受託会社にさきがけて,申請試料の信頼性の基準対応で実施. 所属学会・協会:日本生化学会,糖質学会,質量分析学会,QA研究会