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粉体をトラブルなく取り扱うための

粉体粒子の付着メカニズムと付着粒子の分散・除去技術

「付着性」と「付着力」、装置壁にくっつく「付着」や粒子同士の付着である「凝集」、粉体の「流動」について、

現象の実際と実操作での例を交えて、メカニズムをわかりやすく解説する特別セミナー!!

講師

岡山大学大学院 自然科学研究科 化学生命工学専攻 教授 博士(工学) 後藤 邦彰 先生

日時
会場

連合会館 (東京・お茶の水)

会場案内

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受講料
1名:48,600円 同時複数人数申込みの場合 1名:43,200円
テキスト

受講概要

受講対象

粉(こな)や固体粒子を扱っているが、「付着」で困っている技術者

予備知識

予備知識は必要ありません。
粒子径分布など粒子物性・特性の測定やプロセスなどで粉のハンドリングの経験があるとわかりやすいかと思います。

習得知識

粉体のハンドリングの基礎と、付着に関する考え方を理解していただけると思います。
また、付着が関与する装置・操作のトラブル改善の考え方も解説します。
 1) 粒子の付着力と付着性
 2) 付着性の評価
 3) 凝集粒子の分散
 4) 配管内粒子付着

講師の言葉

粉体を取り扱うと必ず問題となるのが「付着」です。粉体は付着力のため凝集体を形成したり、管壁に付着したりします。
凝集体は比較的簡単に形成しますが、意図せず形成された凝集体を分散しようとすると簡単にはいきません。一般に、
粒子が小さくなればなるほど、粒子は付着・凝集しやすくなります。これは「粒子が小さいと付着性が高い」からだと
言われています。付着のし易さを表わす言葉が「付着性」ですが、この「付着性」という言葉は「付着力」と混同されている
ように思います。
そこで本講演では、まず、「付着性」と「付着力」の関係を整理してみます。
その上で、装置壁にくっつく「付着」や粒子同士の付着である「凝集」、その両者が関連する粉体の「流動」について、
現象の実際と実操作での例を交えて、メカニズムを概説します。

プログラム

1.はじめに
 1.1 付着の実際
 1.2 粒子挙動に着目したハンドリング技術の分類
2.粒子の付着力と付着性
 2.1 各種付着力
 2.2 付着力の比較
 2.3 付着性とは・・・付着性=付着力ではない
3.付着性の評価
 3.1 付着性評価の考え方
 3.2 各種付着性評価方法
 3.3 付着性評価実例
 3.4 付着性評価で注意すべきこと
4.付着が関わる粉体ハンドリング技術の実例
 4.1 凝集粒子の分散
  4.1.1 種々の分散機
    気中分散機と液中分散機の違い
  4.1.2 分散操作の考え方
    凝集体の分離操作と操作凝集現象
    分散と分散安定化
  4.1.3 凝集体に働く力
  4.1.4 粒子分散の実際
    分散モデルの分散結果への適用事例
    乾燥ナノ粒子の液中分散
 4.2 粒子の空気輸送(配管内での粒子付着)
  4.2.1 飛散現象とそのモデル化
  4.2.2 付着微粒子の除去技術
 4.3その他操作
  4.3.1 供給操作の実際(スクリューフィーダー供給特性と粉体付着特性の相関)
  4.3.2 圧縮成型操作(ナノ粒子の圧縮成型)
  4.3.3 流動性の改善法
5.まとめ

講師紹介

略歴:
平成61年3月  広島大学工学部第三類(化学系)卒業
平成63年3月  広島大学大学院工学研究科移動現象工学専攻博士前期課程修了
平成元年4月  京都大学工学部化学工学教室 助手  
平成9年4月   山口大学工学部機械工学科 助教授
平成15年7月  岡山大学工学部物質応用化学科 教授
平成19年4月  岡山大学大学院自然科学研究科 教授(改組による)
  現在に至る
学位: 博士(工学)(京都大学 論 第3025号) 「高速気流噴射による表面付着微粒子の除去」

受賞歴:
平成3年8月 日本エアロゾル学会論文賞 「矩形ジェット・バーチャル・インパクターの分級性能に対する加速距離の影響」
平成8年3月 化学工学会奨励賞(實吉雅郎記念賞) 「高速気流噴射による表面付着微粒子の除去」
平成8年3月 粉体工学会奨励賞 「表面付着微粒子の高効率除去法に関する検討」および 「供給に伴う多分散粒子の偏析現象」
平成18年8月  粉体工学情報センター学術奨励賞
 
学会等での活動:
化学工学会    理科教育委員会委員
  粒子・流体プロセス工学部会 副部会長
 岡山地区懇話会 幹事
粉体工学会 理事
 和文誌副編集委員長
日本粉体工業技術協会
  産学技術交流推進部門マネージャー
    湿式プロセス分科会 副コーディネータ