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一人で異物分析ができるようになるための

異物分析技術の向上
~微小異物分析の前処理テクニック、測定と分析データの正しい解析法(実践的なノウハウ)~

微小異物分析の前処理,測定方法,分析方法,データの正しい解析方法について
           実際の分析例を通して実践的やり方を解説する特別セミナー!!

講師

(有)マイクロアナリシスラボ 代表 嘉本 律先生
 東レリサーチセンターで35年以上異物・欠陥の分析に従事の後現職

日時
会場

連合会館 (東京・お茶の水)

会場案内

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受講料
1名:47,250円 同時複数人数申込みの場合 1名:42,000円
テキスト

受講概要

予備知識

 特になし

習得知識

 1)前処理の仕方(サンプリング)
 2)測定方法(分析方法)
 3)スペクトルの解析方法

講師の言葉

 製品の異物や欠陥は歩留まりを下げ、また、品質上で大きな問題となります。 異物を特定しなければ本質的な
原因は解決に至らず、異物分析の重要性は増しています。
 本講座では微小異物分析を行うための前処理の仕方(サンプリング)、分析方法及び得られたデータの解析法に
ついて紹介します。 初心者でもわかり易い基礎講座として、異物分析にはどのような方法があるか、中でも中心と
なる顕微赤外分光法(赤外顕微鏡)を使用する場合、異物をどのように前処理(サンプリング)すれば良いか、
赤外顕微鏡の基本と併せて実際の分析例を通して紹介します。得られたデータを生かすためにはスペクトルを
解析する必要があります。異物は混合物の場合が多くて検索ソフトでは対応できない場合が多々あり、ある程度は
自分で解析せざるを得ません。せっかく測定ができても解析できなければ、データも活用できず、問題解決に
繋げることができません。現実にはスペクトルが解析できずに困っている若い方が多いのが実状です。そこで、
実際の分析例を通して、異物の前処理、測定及び解析の仕方について理解、習得して頂きます。
 東レリサーチセンター時代から35年以上色々な異物、欠陥の分析を行ってきました。 その経験を踏まえ、
どう前処理して(サンプリング)、どう測定するか(分析)、そして、どうスペクトルを解析するかについて、実践的な
やりかたを紹介します。

プログラム

Ⅰ 異物問題を解決する
 1、はじめに
 2、微小異物、微小欠陥の分析法
 3、顕微赤外分光法(赤外顕微鏡): 異物問題の70~80%はほぼ解決できる
  1) 赤外顕微鏡とは(原理、特徴)
  2)どれだけ小さいものまで測定可能か
  3)微小異物、微小欠陥の存在場所による最適測定法の選択
   ・透過法、・反射法、・ATR法、・高感度反射法等の特徴と使い分け
  4)サンプリング(前処理)と分析例(フイルム付着物、配線パターン上異物、製品内部異物、液中異物)
 4、赤外イメージング: ある種の異物には極めて有効
  1)イメージングの原理と特徴
  2)どのような異物、欠陥分析に有効か
  3)分析例(ITOパターン上付着物、基板汚れ、塗布欠陥)
 5、マイクロサンプリング質量分析法:赤外顕微鏡と併用で異物の95%は解決
  1)マイクロサンプリング質量分析法とは
  2)原理と特徴
  3)どのような微小異物、欠陥分析に有効か
  4)サンプリング(前処理)と分析例(フイルム付着物、配線上異物、液中浮遊異物)
Ⅱ 現象問題を解決する(異物問題と捉えると正解が得られない)
 6、欠陥現象の実践的な解決法
  1)塗膜はじきの原因を解明する
  2)接着欠陥はなぜ起こる?
  3)ポリマーの変色、着色原因を明らかにする
  4)ポリマーの劣化(クラック、白化)では何が起こっている?
  5)UVによる劣化深さを調べるには?
Ⅲ 医薬品、食品の異物を解決する
 7、医薬品、食品の異物、欠陥(着色等)の分析法 
  1)医薬品異物の有効な分析法
  2)医薬品異物の前処理法(2種類)
  3)錠剤表面、内部異物の分析
  4)錠剤の変色、着色の分析
  5)薬液中の異物分析
Ⅳ データを解析する
 8、IRスペクトルの解析法
  1)特徴吸収帯の特定(化学結合と吸収波数)
  2)脂肪族炭化水素化合物の特徴
  3)ベンゼン環化合物(芳香族)を同定する
  4)カルボニル化合物を識別するには(エステル、カルボン酸、ケトン・・)
  5)水酸基を有する化合物(アルコール、ヒドロキシ化合物)
  6)チッソを含む化合物(アミン、アミド化合物)
Ⅴ まとめ

講師紹介

 略歴: 1977~ 東レリサーチセンター構造化学研究部 マイクロアナリシスGリーダー、マイスター。
      2003年定年退職後、コンサルテング会社設立、代表。
 著作: プラスチック添加剤のMSデータ集(2012年出版)
 学会: 分析化学会(高分子分析討論会2007~2011発表)、SID(2010,2012SID symposium発表)、応物有機バイオ・デバイス研究会、
      液晶学会(2006,2009,2010液晶討論会発表)