超音波接合基礎アルミ・異種金属接合への応用 
~超音波の基礎から超音波接合のメカニズム・特徴、アルミ・異種金属接合、適用事例まで~~【会場/WEB選択可】

超音波接合技術の基礎,超音波接合・溶着,超音波接合技術の製品適用,超音波接合の技術最新動向について,豊富な経験に基づき詳しく解説する特別セミナー!!
講師
ソノヤラボ株式会社 代表 園家 啓嗣 先生
元 山梨大学教授 工学博士、技術士(金属部門)、International Welding Engineer(IWE)
日時
2023/4/10(月)10:00〜17:00
会場
TH企画セミナールームA
会場案内
受講料 (消費税率10%込)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
テキスト
講師
ソノヤラボ株式会社 代表 園家 啓嗣 先生
元 山梨大学教授 工学博士、技術士(金属部門)、International Welding Engineer(IWE)
日時
2023/4/10(月)10:00〜17:00
会場
TH企画セミナールームA
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受講料 (消費税率10%込)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
テキスト
受講形式
会場・WEB

テキスト
電子資料(PDFデータ)

受講対象
自動車、車両、航空機、電気製品・電子部品メーカの現場の技術者、設計技師


予備知識
特に必要ありません


習得知識
1)超音波接合技術の基礎知識を取得できる
2)超音波接合技術を製品へ適用できるようになる
3)超音波接合の技術動向を理解できる


講師の言葉
 超音波は周波数が20kHz以上で人には聞こえない音波であり、各種分野で超音波振動加工が適用されている。例えば、魚群探知機、治療などの超音波検査(エコー検査)、超音波洗浄、殺菌などに使用されている。工業的にも鍛造などの塑性加工、表面改質、切削・切断、ドリル加工、砥粒加工に適用されている。更に、ICチップ、ハーネスなどの微小部品で接合・溶着するために使われている。
 本セミナーでは、主に超音波接合・溶着に絞って説明したい。最近、超音波接合を用いて、パワーモジュール、フリップチップなどのように微細な金属部材を高精度で接合できるようになり、これからの接合技術である。更に、今までは難しいと言われていた厚みのある材料にも超音波接合が適用できる目安が立った(筆者らは、酸化膜が強固で接合が難しいアルミの超音波接合の研究開発を行っている)。
 アルミ合金やCFRPの超音波接合は新しい技術として、今後、軽量化が進む自動車関係、航空機関係、車両関係および電子部品などで広く適用されていくと考えられる。
また、アルミ合金/鉄鋼などの異種金属超音波接合についてはまだ不明な点も多い。
 本セミナーでは、アルミ合金などの金属やFRPの超音波接合について、更にはこれから必要になる異材接合について、基礎的な知識から、筆者が今まで超音波接合関係で研究してきた専門的な内容(アルミ合金、鉄鋼/アルミ合金の異材)まで幅広く、現場の技術者も理解できるように分かりやすく説明したい。

プログラム

第1章 超音波の基礎
 1.1 超音波の概要
 1.2 超音波の性質
   1.2.1 気体、液体および個体中の超音波の挙動
   1.2.2 反射と回折
   1.2.3 固有振動数および共振
   1.2.4 キャビテーション現象
 1.3 超音波の適用例
   1.3.1 威嚇、防除
   1.3.2 超音波洗浄
   1.3.3 超音波溶着

第2章 超音波の発生、測定方法および振動系の設計
 2.1 超音波振動を発生させる振動子
   2.1.1 水晶振動子
   2.1.2 ランジュバン型水晶振動子
   2.1.3 誘電体および電歪現象
   2.1.4 圧電セラミックス製の超音波振動子
   2.1.5 ボルト締めランジュバン振動子の種類
   2.1.6 磁性体と磁歪振動子
 2.2 超音波振動系を駆動させる電気回路
   2.2.1 機械振動
   2.2.2 電気振動
   2.2.3 機械振動と電気振動との対応
   2.2.4 超音波振動系の等価電気回路
 2.3 実際の超音波発振回路
   2.3.1 PLL発振回路
   2.3.2 増幅回路
   2.3.3 定電流制御回路
   2.3.4 整合回路 
 2.4 超音波振動の伝搬および振動系の設計
   2.4.1 超音波振動の伝搬と振動モード
   2.4.2 超音波振動ホーンの設計
      (1)縦振動ホーンの特性
      (2)曲げ振動ホーンの特性
      (3)ねじり振動ホーンの特性

第3章 超音波接合技術
 3.1 各種接合法
   3.1.1 機械的接合法
   3.1.2 冶金的接合法
 3.2 超音波接合の概要
   3.2.1 金属の超音波接合
      (1)超音波接合装置
      (2)超音波接合の原理
      (3)超音波接合の実施例
       (a)超音波ワイヤボンデイング
       (b)フリップチップ接合  
       (c)ピンポイント接合
       (d)薄板突合せ接合
       (e)薄板T形接合 
   3.2.2 プラスチックの超音波接合
      (1)超音波接合装置
      (2)超音波接合の原理
      (3)溶接方法
       (a)直接超音波溶接法
       (b)伝達超音波溶接法
       (c)上下駆動式超音波溶接法
       (d)溶接チップ対を用いた超音波溶接
      (4)超音波溶着の溶接以外への適用
      (5)超音波溶着の適合性
      (6)超音波溶着の応用例
   3.2.3 異種金属の超音波接合実施例
      (1)アルミニウム合金/鉄鋼
      (2)純アルミニウム/銅
      (3)チタン/ステンレス鋼
      (4)チタン/他の金属
      (5)セラミックス/金属
       (a)超音波接合可能領域
       (b)超音波接合材の接合強度
       (c)インサートの効果
       (d)接合メカニズム
   3.2.4 ガラス繊維強化熱可塑性プラスチックの超音波接合
      (1)超音波接合可能領域
      (2)接合部の強度
      (3)強化法および継手形状の接合強度に及ぼす影響
      (4)接合のメカニズム

第4章 厚肉アルミニウムへの超音波接合の応用
 4.1 はじめに
 4.2 ハイブリッド接合装置の開発
   4.2.1 ハイブリッド固相接合装置の試作
   4.2.2 加熱システム
   4.2.3 加振システム
   4.2.4 加圧システム
 4.3 超音波ホーンの最適化と製作
   4.3.1 固有振動数と共振
   4.3.2 振動特性を考慮した超音波ホーンの設計・製作
   4.3.3 市販ホーンと試作ホーンの振幅比較
 4.4 超音波振動
   4.4.1 ボルト締めランジュバン振動子
   4.4.2 超音波発振回路
   4.4.3 超音波振動の伝送
 4.5 ハイブリッド固相接合装置開発のまとめ
 4.6 接合条件と接合強度の相関性
   4.6.1 供試材および実験方法
   4.6.2 接合強度に及ぼす超音波振動の影響
   4.6.3 接合強度に及ぼす接合温度の影響
   4.6.4 接合強度に及ぼす接合時間の影響
   4.6.5 接合強度に及ぼす加圧力の影響
   4.6.6 接合強度に及ぼす超音波振幅の影響
 4.7 接合部における酸化挙動
   4.7.1 供試材および実験方法
   4.7.2 陽極酸化皮膜作成方法
   4.7.3 接合部の断面ミクロ観察
   4.7.4 EDXによる元素分析結果
   4.7.5 接合部近傍の塑性流動
   4.7.6 超音波接合のメカニズム
 4.8 チタン箔のインサートを用いたハイブリッド接合
   4.8.1 供試材および接合条件
   4.8.2 超音波振動が接合強度へ及ぼす影響
   4.8.3 超音波振動が酸化皮膜へ及ぼす影響
   4.8.4 超音波振動が接合部の近傍組織へ及ぼす影響
   4.8.5 超音波振動が接合部の原子拡散に与える影響
 4.9 銅箔のインサートを用いたハイブリッド接合
   4.9.1 供試材および接合条件
   4.9.2 A6061接合材の接合強度
     (1)インサート材を用いない超音波接合
     (2)インサート材を用いた超音波接合
   4.9.3 純アルミとアルミニウム合金の強度比較
   4.9.4 共晶反応による接合のメカニズム
 4.10 アルミニウム合金パイプ材の接合
   4.10.1 供試材および接合条件
   4.10.2 接合強度に及ぼす接合温度の影響
   4.10.3 接合強度に及ぼす加圧力の影響
 4.11 Znインサート金属の効果
   4.11.1 接合部界面の組織
   4.11.2 EPMA分析結果
   4.11.3 接合のメカニズム
 4.12 まとめおよび今後の展望

第5章 アルミニウム/鉄鋼の厚肉異種金属接合への超音波接合の応用
 5.1 はじめに
 5.2 供試材および接合条件
 5.3 接合強度に及ぼす接合温度の影響
 5.4 接合強度に及ぼす超音波振動の影響
 5.5 インサート金属を挿入した接合部の断面ミクロ
   5.5.1 インサート金属を使用しない場合
   5.5.2 Ag箔をインサート金属として使用する場合
   5.5.3 Cu箔をインサート金属として使用する場合
   5.5.4 Ti箔をインサート金属として使用する場合
 5.6 インサート金属を挿入した接合部の引張試験後の破断面
   5.6.1 インサート金属を使用しない場合
   5.6.2 インサート金属を使用する場合
     (1)Ag箔の場合
     (2)Cu箔の場合
     (3)Ti箔の場合
 5.7 Ag箔インサート材の超音波接合に及ぼす影響
   5.7.1 アルミニウム側の共晶反応による接合
   5.7.2 鉄側の原子拡散による接合 
 5.8 Cu箔インサート材の超音波接合に及ぼす影響
   5.8.1 アルミニウム側の共晶反応による接合
   5.8.2 鉄側の原子拡散による接合 
 5.9 Ti箔インサート材の超音波接合に及ぼす影響
   5.9.1 アルミニウム側の接合
   5.9.2 鉄側の原子拡散による接合 
 5.10 まとめおよび今後の展望


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