
ソフトウェア開発時間の限界を見積もるための
最短開発時間を軸にしたSLIMでの見積もり手法の詳細と実践(PC実習つき)
~デスマーチ・プロジェクトを生き抜くための究極の見積もり手法~
「最短開発時間」より短い期間での開発は不可能という考え方に基く
SLIMでの見積もり手法の詳細をPC実習を交えて解説する特別セミナー!!
- 講師
東海大学大学院組込み技術研究科 准教授 工学博士 山浦 恒央先生
(日立ソフトエンジニアリング(株)にて29年間の実務経験を経て現職)
- 日時
- 会場
- 受講料
- 1名:47,250円 同時複数人数申込みの場合 1名:42,000円
- テキスト
受講概要
予備知識
特に必要なし
習得知識
1)SLIMによる見積もり手法 2)SLIMを応用したデスマーチ・プロジェクト対処法
持参品
Excel搭載のノートパソコン
講師の言葉
ソフトウェアを開発するプロジェクトが立ち上がった。上司からは、「発注側からの強い要望で、必ず6ヵ月で 出荷して欲しい」と言われた。 開発対象のプログラムの作業量を見積もったところ、割当てられた12人の エンジニアが頑張って開発しても、12カ月かかることが分かった。20人に増員しても10カ月を切れない。 上司にそう報告したところ、「できませんという答えは聞きたくない。 そこを何とか工夫するのが君の責務 だろう」と言われ、反論できずに引き下がる。結局、上層部の意見に押し切られ、半年も残業、休日出勤を したが、10カ月経っても完成していない……。 このような悲劇は、世界中でよく見かける。 典型的な「デスマーチ・プロジェクト」だが、上層部の理不尽な要求に、どのように理論武装して立ち向かうか? これが本セミナーのテーマである。 SLIMは、世界の6,300のプロジェクトを分析した結果、編み出された見積もり手法であり、「最短開発時間」と いうコンセプトが核になっている。 これは、たとえ、1万人の技術者を投入しても、「最短開発時間」より短い 期間での開発は不可能との考え方である。上層部が押し付けた「理不尽なスケジュール」が実現不能である ことを正面から証明し、撃破するための唯一の方策であり、説得力と客観性に非常に優れている。 本セミナーでは、「最短開発時間」を軸にしたSLIMでの見積もり手法の詳細を解説し、それを応用したデス マーチ・プロジェクトの対処法を述べる。
プログラム
1.はじめに:見積もりを取巻くトピックス
(1)ユーザ側の視点、設計側の視点 (2)デスマーチ・プロジェクトの実態 (3)なぜ、見積もり精度が低いのか? (4)30年前の名著、『人月の神話』から
2.見積もりの基本と見積もり手法の分類
(1)見積もりの概要 (2)類推法 (3)積み上げ法 (4)パラメトリックス法
3.SLIMによる見積もり
(1)SLIMの概要 (2)ソフトウェア開発関係式 (3)最短開発期間 (4)実践的な作業量の計算方法 (5)応用例 (6)Excelによる実習
4.SLIMを応用したデスマーチ・プロジェクト対処法
(1)ダイ・ハード方式 (2)人員増強 (3)トリアージュ (4)スケジュール延長
講師紹介
1977年、日立ソフトウェアエンジニアリングに入社、 2006年より東海大学情報理工学部ソフトウェア開発工学科准教授、 2007年より同大学大学院組込み技術研究科准教授、現在に至る。 博士(工学)。大阪大学基礎工学研究科情報数理系後期博士課程単位取得退学。 1984年から1986年、カリフォルニア大学バークレイ校客員研究員。 2001年から2004年、IEEE Software産業諮問委員会委員。 2001年から、法政大学情報科学部非常勤講師(オペレーティング・システム)、 2006年、東京大学大学院情報理工学系研究科非常勤講師(ソフトウェア工学)。 ソフトウエア工学に興味を持ち、ソフトウエア検証技法、ソフトウエア・メトリクス、設計パラダイム、 要求仕様分析などを主な研究テーマとする。 主な著書、訳書は、"Advances in Computers" (Academic Press社、共著)、 「ピープルウエア第2版」「ソフトウェアテスト技法」「実践的プログラムテスト入門」「デスマーチ」 「ソフトウエア開発プロフェッショナル」(以上、日経BP社、共訳)、 「ソフトウエア開発 55の真実と10のウソ」「初めて学ぶソフトウェア・メトリクス」(以上、日経BP社、翻訳)。 情報処理学会、IEEE会員。