
不具合発生の未然防止のための
「不具合を生成しない」活動と人間重視の品質マネジメント
~「愚痴を言うより知恵を出そう」一人ひとりが主役になる~
不具合を生成しない活動への動機付け方法,一人ひとりが主役になる仕組づくり,
品質カルチャーの高い組織などについて実践事例や演習を交えて解説する現場で即役立つ特別セミナー!!
- 講師
富士通株式会社 マーケティング本部 人材開発部 関 弘充先生
シニア・レクチャラ(CMMIアドバイザー) 上級教育士(工学・技術) JSEE認定
- 日時
- 会場
- 受講料
- 1名:47,250円 同時複数人数申込みの場合 1名:42,000円
- テキスト
受講概要
予備知識
特になし
習得知識
1)「不具合を生成しない」改善活動の仕組みとポイント 2)人を動かす仕組み考案のコツ 3)人間重視の品質マネジメントの考え方
受講対象者
システム開発に従事している担当者、リーダ、マネージャー、品質管理担当者、品質保証担当者、 組織的な改革に携わっている方(組み込みソフト系やハードの方も歓迎致します)。
講師の言葉
日本の品質ブランドが崩壊?そのようなニュースが世界を駆け巡っています。 経営的な優先度を下げて しまったことに起因する「複合品質汚染」が始まっているとの警鐘も効果がありません。 失敗の構図は、どのようなトラブル場面にも適合してしまい、負の連鎖を繰り返します。 負の連鎖を断ち切る 鍵は経営的要素や技術的要素だけでなく、「人間重視」の視点にあるのです。 仮に、システム開発に従事 している社員や協力会社の要員が居酒屋で愚痴を言いながら仕事や改善を行っている場合には、どのように 監査検査を強化しても、やがて品質問題やリコール問題が出てきてしまいます。 「人間重視の品質マネジ メント」の重要性はそこにあるのです。 本講座で取り上げる改善活動は、一人ひとりに「簡単な知恵の捻出」を促し「不具合を生成してから膨大な 費用を掛ける」のではなく、人間が本来保有している「良くしたいとの善なる思い」に働きかけ効果を上げた 実践活動です。 仮に、50名の要員が一週間に1件、不具合を阻止する簡単な知恵を出せた場合には、週に50件、月間で 200件、開発期間三ヶ月で600件と膨大な不具合の生成を阻止することが可能になります。 講座では「改善活動への動機付け方法」、「一人ひとりが主役になる仕組みの考案」、「人を動かす仕組み 考案のコツ」等について実践事例や苦労話を交え丁寧に解説します。また演習により実体験いただき、職場に おける品質組織風土の構築に即、役立つ内容にしたいと考えております。 講師はシステム開発SI分野で日本初のCMM(注)レベル5を達成した経験や内外の企業やセミナー、大学院 などにおいて、一万人以上の方々への指導経験を持っております。 (注) Capability Maturity Model and CMM are registered in the U.S. Patent and Trade mark Office.
プログラム
Ⅰ. 何故、不具合を生成してしまうのか
1. 不具合多発の悩み 2. 失敗の構図と深層心理 3. 負の連鎖を断ち切る鍵
Ⅱ. 人間重視の品質マネジメント
1. 品質カルチャーの高い組織 2. 人間重視のプロセス改善と人間力 3. 人間力とは
Ⅲ. 人を動かす人間力重視の仕組み
1. 人を動かすコツ 2. 人を動かす仕組みの考案 3. 人間重視の思考パターンと仕組の考案
Ⅳ. 「不具合を生成しない」活動の背景
1. 協力会社品質の限界 2. 品質問題の根源と改善の必要性 3. 協力会社と一体になった改善活動の展開
Ⅴ. 「不具合を生成しない」活動ワークショップ
1. 人間の深層心理への動機付け 2. 演習:「不具合を生成しない」精神的側面の工夫 3. 「わくわく」感を生み出す「全員参加型の改善活動」
Ⅵ. 「不具合を生成しない」活動を支える動機付けの手法
1. 品質マインドの醸成 2. 自己啓発とモチベーションの向上 3. 実践型教育と改善活動
Ⅶ. 活動を浸透させる方法
1. 活動を浸透させるには 2. 「わくわく」感を生み出す自律型改善 3. 自立型改善活動から自律型への進化
Ⅷ. 品質問題をなくす組織風土と効果
1. 低成熟度レベル組織の不具合が1年で半減 2. 性善説に基づいた品質マネジメントの効果 3. 「人間力」と「わくわく」感を生み出すコツ [一部演習付き]
講師紹介
略歴: ●1967年 富士通(株)入社 ●入社以来、主に大規模プロジェクトのPMに関わる(途上で未来工学研究所主任研究員)。 ●近年、システム部門のプロセス改善に従事し(主席部長、品質保証部長)、 2003年にSI分野で日本初のCMMレベル5を達成(2003.6)し、社長賞等を受賞。 現在、人材育成のシニア・レクチャラとして、プロの育成並びにプロセス改善コンサルに従事。 特に「人間力」にこだわった活動に注力。 ◆九州大大学院&北陸先端科学技術大学院大学非常勤講師 ◆情報システム学会、日本品質管理学会、日本工学教育協会 各会員。 ◆社外論文発表 :SEPG Japan2004「「不具合を生成しない活動」における人的側面の考察」(2004) :SEPG Japan2005「成熟度に依存しない「自立型プロセス改善活動」の可能性」(2005) :日本品質管理学会「トップダウン&ボトムアップ型プロセス改善の効果と限界」(2006) :日本品質管理学会「性善説に立ったソフトウェア品質教育の実践とメンタリング」(2007) :情報システム学会「情報システム構築とプロセス改善における人的側面の考察」(2005) :情報システム学会「IT技術者の人間力醸成についてのホリスティックアプローチとその成果」(2006) :情報システム学会「情報システム構築における人間力重視の協力会社管理」(2007) :情報システム学会「組織改革のための人間力重視の相互支援プロセスと人材育成」(2008) :情報システム学会「人を動かす人間力重視の仕組みと自律型改善の可能性の考察」(2009) : A publication of the Software Association of Taiwan 「Process of Evolution of a CMMI Level 5 Organization and its Effects」 Journal of Software Engineering Studies vol.1.no2,December 2006