
めっきトラブルを解決するための
めっき加工の基礎とトラブル未然防止対策
めっき・加工の基礎,トラブル未然防止対策およびめっきの付加価値要求対策について解説する特別セミナー!!
- 講師
星野技術士事務所 技術コンサルタント 星野 芳明先生
- 日時
- 会場
- 受講料
- 1名:47,250円 同時複数人数申込みの場合 1名:42,000円
- テキスト
受講概要
受講対象者
めっき実務に経験のある方 めっきを必要とする部品用途設計に関連する方 めっきを必要とする部品の品質管理、品質保証を担当する方 めっき加工を始めようとする方
習得知識
1)めっき加工工程 2)めっきトラブル未然防止対策
講師の言葉
めっき加工は、前処理工程、めっき工程、後処理工程からなる比較的長い処理工程が必要です。各工程で 各種化学物質を取り扱い、物理化学的処理や電気化学的処理を組合せ行う特殊加工方法です。 加工部品の 用途は、装飾品分野から精密微細加工品分野まで応用範囲が広く、しかも部品形状と要求品質によって、 ひっかけ治具方式、リールツゥリール連続めっき方式あるいはバレルめっき方式などめっき設備も多様化しています。 要求品質の向上に対して最適な加工を継続するためには、めっき加工工程の重要管理ポイントを理解し、 さらに維持管理するための水や金属の性質、電気化学の基礎知識などを再認識して実践しなければなりません。 めっき技術は昔とあまり変わらないと思われていますが、ちょっと工夫をするだけで最先端の部品に高機能を 付与することができる非常にポテンシャルの高い技術なのです。従って、このセミナーの内容を修得することは 重要です。 また、めっき加工技術は、次の2つの制御技術がそれぞれレベルアップすると共に複合技術として確立する ことにより高度化していくものであることを忘れてはなりません。 (1) めっき液と被めっき物界面での電気化学反応の制御技術 (2) 物理的要素(設備、治具など)の工夫と制御技術 そのためにも現場、現物、現象について、“なぜそうなるの?”“なぜこうするの?”という疑問を持ち、常に 考え理由付けする癖を身に付けることが重要です。
プログラム
Ⅰ.めっきの必要性と付加価値要求
(1)表面処理の中の“めっき”の位置付け (2)付加価値の要求とめっきの役割 (3)めっき加工と3大不良モード (4)めっき加工工程とトラブル要素
Ⅱ.めっき加工工程(その1):めっき素材と前処理工程
(1)代表的なめっき素材の種類と前処理工程の影響 (2)アルカリ脱脂の脱脂メカニズムと加工油添加成分の影響 (3)めっき素材の材質に適したエッチング方法とその管理 (4)めっき素材の材質に適した活性化方法とその管理 (5)ストライクめっき方法の重要性とその管理
Ⅲ.めっき加工工程(その2):めっき浴種とめっき作業条件
(1)ひっかけ治具方式によるめっき加工方法と重要管理ポイント (2)リールツリール連続めっき加工方法と重要管理ポイント (3)バレル方式によるめっき加工方法と重要管理ポイント (4)無電解めっき方式と重要管理ポイント
Ⅳ.めっき加工工程(その3):後処理工程と仕上げ乾燥
(1)後処理剤の種類(化成処理皮膜形成タイプと吸着皮膜タイプ) (2)後処理剤の種類と管理ポイント (3)最終水洗方法と水質管理 (4)乾燥方法の種類と設備管理
Ⅴ.めっきトラブル未然防止対策に必要な基礎知識
(1)水の化学 (2)金属の性質 (3)水溶液の化学 (4)めっきに必要な電気の基礎 (5)電気化学の基礎 (6)めっき浴組成に関する基礎知識
Ⅵ.付加価値要求に適した処理薬剤の使用と排水処理対策
(1)水質汚濁規制強化の動向と今後の排水処理技術 (2)めっき処理薬剤の汲み出しと排水処理の役割 (3)排水処理方法と管理ポイント (4)3Rの推進と分別化(省エネ・省資源対策)
講師紹介
【経歴内容】 ㈱キザイ(旧社名日本化学機材㈱)(表面処理薬品のメーカー)に12年間勤務し、めっき技術、 排水処理技術の研究開発および生産設備、除害設備の導入指導を行う。 その後、コンサルタント業務を開始し、現在に至る。 コンサルタント業務の内容としては、 ◎技術士として、表面処理技術に関するコンサルタント業務 ◎環境計量士および第一種作業環境測定士として、作業環境測定、環境改善に関する コンサルタント業務 ◎第一種水質公害防止管理者として、排水処理全般のコンサルタント業務 ◎労働安全コンサルタントとして、生産設備の安全対策および労働安全衛生に関する コンサルタント業務 ◎主に表面処理業者でのISO‐9001およびISO‐14001の認証取得サポート その他に、東京都高等職業訓練校、電気めっき科講師、および、㈱ハイテクノのスタッフとして、表面処理 技術の教育指導や情報誌への投稿および上級表面処理技術講座の講師を行っています。 過去に行っためっき技術、排水処理技術の研究開発および生産設備、除害設備の導入指導の主なものは 次の通りです。 例えば、 「光沢性に優れた非磁性ニッケル・銅・りん合金めっき液の研究開発」 「ニッケルめっきのバレルめっき用光沢剤の研究開発と現場導入」 「光沢亜鉛めっきにおけるウィスカー防止法の研究開発と現場導入」 「高速無電解銀めっき液の研究開発と量産実施」 または、 「めっき排水における生物処理法の導入開発と現場導入」 「脱エタンに向けたアルカリ洗浄液の開発および洗浄効果の確認と液管理法の確立」 「各種機能性合金めっき液の研究開発と量産化の実施」 【主な著書】 『めっき加工のトラブル対策』日刊工業新聞社、『現場で役立つ、めっき加工の勘どころ』日刊工業新聞社、 『めっき加工のツボとコツ』日刊工業新聞、 『バレルめっき』槙書店、『表面技術便覧』(社)表面技術協会、その他