課題解決、品質向上、技術向上のセミナーならTH企画セミナーセンター

異物を特定し,問題を解決するための

異物分析技術の向上
~微小異物分析におけるサンプリング、分析、スペクトルの読み方などの実践的ノウハウ~

微小異物分析の前処理,測定,解析について実践的なすすめ方を解説する特別セミナー!!

講師

マイクロアナリシスラボ 代表 分析コンサルタント 嘉本 律先生
  (東レ(株)中央研究所、(株)東レリサーチセンターを経て現職)

日時
会場

連合会館 (東京・お茶の水)

会場案内

Googlemapでの表示はこちら

受講料
1名:47,250円 同時複数人数申込みの場合 1名:42,000円
テキスト

受講概要

予備知識

 異物分析に関心ある方なら特になし

習得知識

 1)異物分析へのアプローチの仕方
 2)異物を正しく分析し,それが何があるかを解析する技術

講師の言葉

 異物や欠陥は製品の開発、収率、品質の上で大きな障害となります。異物を特定しなければ問題は解決
できないため、異物分析の重要性はますます高まっています。
 本講座では微小異物分析を行うためのサンプリング(前処理)の仕方、分析方法及び得られたデータの
解析法について解説します。 初心者でもわかる基礎講座として、異物分析にはどのような方法があるか、
その中でも中心となる顕微赤外分光法、すなわち赤外顕微鏡を使用する場合、異物をどのようにサンプリング
して測定すれば良いか、赤外顕微鏡の基本と併せて紹介します。また、得られたデータを生かすためには
赤外スペクトルを解析する必要があります。 異物は混合物の場合が多くて検索ソフトでは対応できない場合が
多々ありますので、ある程度は自分で解析せざるを得ません。測定ができても解析できなければ、問題解決には
至りません。
 スペクトルが解析できずに困っている方が多いのが現実です。ここでは実際の分析例を通して、測定及び
解析の仕方について理解、習得します。
 東レリサーチセンター時代から35年以上各種異物、欠陥の分析を行ってきました。その経験を踏まえ、どう
サンプリングし(前処理)、どう分析(測定)、スペクトルの読み方(解析)について、実践的な仕方を紹介します。

プログラム

1、はじめに
2、微小異物、微小欠陥の分析法
3、顕微赤外分光法(赤外顕微鏡)
 1) 赤外顕微鏡とは(原理、特徴)
 2)どれだけ小さいものまで分析できるか
 3)微小異物、微小欠陥の存在場所による最適測定法の選択
  ・透過法、・反射法、・ATR法、・高感度反射法等各種手法の特徴と使い分け
 4)サンプリング(前処理)と分析例(フイルム付着物、配線パターン上異物、製品内部異物、液中異物)
4、赤外イメージング
 1)イメージングの原理と特徴
 2)どのような異物、欠陥分析に有効か
 3)分析例(ITOパターン上付着物、基板汚れ、塗布欠陥)
5、マイクロサンプリング質量分析法
 1)マイクロサンプリング質量分析法とは
 2)原理と特徴
 3)どのような微小異物、欠陥分析に有効か
 4)サンプリング(前処理)と分析例(フイルム付着物、配線上異物、錠剤異物、液中浮遊異物)
6、欠陥現象の解析法(異物と間違えられる)
 1)塗膜はじきの原因
 2)接着欠陥
 3)微小変色、着色
 4)ポリマーの劣化(クラック、白化)
7、IRスペクトルの解析法
 1)特徴吸収帯の特定(化学結合と吸収波数)
 2)脂肪族炭化水素化合物の特徴
 3)ベンゼン環化合物(芳香族)を同定する
 4)カルボニル化合物を識別するには(エステル、カルボン酸、ケトン・・)
 5)水酸基を有する化合物(アルコール、ヒドロキシ化合物)
 6)チッソを含む化合物(アミン、アミド化合物)
8、まとめ

講師紹介

 1、経歴
  1969年 東京工大内地留学(高分子工学科)後、東レ中央研究所 物性分析G.配属
  1978年 東レリサーチセンター設立と共に転籍、構造化学研究
  2003年 上記定年退職
  2003年 マイクロアナリシスラボ設立 代表(有機、特に微小部分析の指導)
  2004年~分析コンサルタント

 2、担当機能
  熱物性(DSC)、コンポジット力学特性(CFRPの強伸度、ILSS等)、SEM-XMA(走査型電子顕微鏡&元素分析)、
  TEM(透過型電子顕微鏡)、赤外分光法及び顕微赤外分光法、マイクロサンプリング質量分析法(新規開発)
  ―換言すると有機分離分析と無機分離分析以外

 3、主担当業務
  上記機能を用いた各種分析
  主担当は主に有機の微小分析、特に後半は問題解決のための総合分析。
  ・プラスチック、フイルム等の異物分析、変色部原因解析、異質部原因解析(例えば(ABS)プラ成形品の
  フローマークの原因、フイルム欠陥、PCの白化、着色部、クラック部、ゲル化部の原因分析等)
  ・電子デバイス等各種製品の異物分析、導通及び絶縁障害の原因分析等
  ・(塗料)塗膜欠陥(はじき)、エポキシ接着不良の原因解析等
  ・ポリマーの硬化、劣化機構解析(系統的)
 エポキシ樹脂
 光(UV)硬化樹脂
 シリコーン樹脂
 NBR
 ポリウレタン
  ・LCDの輝度ムラの原因解析(ポリイミド)
  ・OLED(有機EL)の劣化解析

 4、学会活動
  1980年~1999 分析化学会年会、高分子討論会等: 分析法及び上記系統的なポリマーの構造変化解析
  1995年~2009年 液晶討論会: 各種輝度ムラの原因解析
  2000年~2009年 IDW(2000~05,08,09日本)、SID(2006,07,10米国): LCDの輝度ムラ等の原因解析、OLEDの劣化機構解析
  2007年~2009年  高分子分析討論会:ポリマーの劣化機構解析、劣化深さ解析

 モットー
  問題を解決できない分析はやっても無駄(誤った方向に導き、むしろマイナス)