
LED特有の信頼性や熱設計を理解し,実務で役立てるための
LEDの信頼性・故障率・寿命評価および熱管理
LEDの信頼性の特徴,信頼性試験の寿命評価,故障率,
信頼性設計のポイント,熱管理について解説する特別セミナー!!
- 講師
株式会社テクノローグ 技術顧問 工学博士 金森 周一先生
日本電信電話公社, NTTアドバンステクノロジ㈱を経て,現職
- 日時
- 会場
- 受講料
- 1名:47,250円 同時複数人数申込みの場合 1名:42,000円
- テキスト
受講概要
予備知識
LEDの電気的特性等、その使用にあたってのスペックや規格が理解できること
習得知識
1)LEDの寿命と評価法の現状、寿命を確保するためのポイント 2)LEDを使ったシステムの信頼性の評価と設計法 3)熱管理に重要な熱抵抗測定方法、放熱設計及び実装品質管理に応用が可能な過渡熱抵抗測定法、等
講師の言葉
次期の省エネルギー照明やディスプレイの光源として急速に普及しつつあるLEDは固有で有限の寿命を もっているため、LED単体及びLEDシステムの信頼性評価、信頼性設計の考え方や取組み方が、従来の シリコンICやLSIの場合とは大きく異なる点に注意が必要です。 また照明の分野では、これまで半導体光源があまり使用されてこなかったため、LEDの信頼性・寿命評価 手法の確立とその標準化が重要課題の一つです。 とくに、高光束の照明用パワーLEDでは投入電力のうち 多くの部分が発熱の原因となるために、適切な放熱対策を怠ると性能の低下はもとより寿命・信頼性の低下に 直結します。 本セミナーでは、LEDの信頼性の特徴を浮き彫りにし、各所で行われているLEDの信頼性試験を概観したあと LED寿命評価に関する標準化の動き、LEDの信頼性試験及びLEDシステムの信頼性設計のポイントについて 解説します。 とくに寿命に関しては統計的データが信頼性設計に重要であることを理解します。 続いて、 LEDの熱管理のポイントを明らかにし、基本技術である熱抵抗の測定方法を説明します。 なかでも過渡 熱抵抗の評価が照明器具などのLEDシステムも含めた放熱設計検証ツールとして、またLEDの実装不良の 検出に有効な手段になりうることを解説します。
プログラム
Ⅰ.LEDの信頼性の特徴
1 半導体デバイスの信頼性とは何か<信頼性の2つの側面> 2 故障率のバスタブカーブ 3 LEDで想定される故障 4 LEDの信頼性への取組み<シリコンICやLSIとの基本的な違い>
Ⅱ.メーカ、研究機関のデータから
1 各社の信頼性試験データと設計者向けツール 2 市販高光束LEDの寿命データ例 3 寿命試験方法と寿命予測 4 報告に見られる活性化エネルギーの比較
Ⅲ.LED寿命評価に関する標準化の動き
1 ASSIST RECOMMENDATION 2 LEDダウンライト試験報告例 3 IES規格 LM-80 4 LED照明器具のEnergy Star 適合基準
Ⅳ.偶発故障の故障率
1 偶発故障の故障率の推定 2 信頼水準と期待故障数及び試験に必要な個数
Ⅴ.LEDシステムの信頼性設計
1 Multi-LED System に要求される特性 2 交通信号灯をモデルとしたシミュレーション 3 加速寿命試験による故障率予測とデバイスアワーの壁
Ⅵ.磨耗故障による故障率
1 LED寿命評価のポイント<なぜ分布データとしての統計的調査が必要か> 2 LED寿命に至る前に急増する故障率 3 LED寿命評価の実際 4 温度加速試験が成り立つための条件と温度加速試験の失敗例
Ⅶ.LEDの発熱と熱抵抗評価
1 LED発熱の起源<LEDからの発熱は従来光源と比べてどこが異質か> 2 LEDの性能と信頼性がいかに温度に敏感に影響されるか 3 接合温度の推定と熱抵抗測定法 4 K-Factor の理論的背景 5 Heating Curve とその解析 6 過渡熱抵抗のLED実装不良検出への応用
講師紹介
1968年 日本電信電話公社(現NTT)電気通信研究所 1986年 工学博士(大阪大学) 1996年 NTTアドバンステクノロジ(株) 2006年 株式会社テクノローグ 技術顧問 現在に至る LED照明推進協議会(JLEDS)、技術・標準化推進委員