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トラブルを回避するための

原薬の特性に対応した製剤設計 
~医薬品に必要な物理的・化学的特性と生物学的同等性を確保する製剤技術の方法論とリスク管理~

物理的,化学的特性と生物学的同等性を確保する製剤技術について事例を交えて解説する特別セミナー!!

講師

明台化工股莉ス有限公司(台湾) 技術顧問
浜理薬品工業(株) 顧問,小林技術研究所 薬学博士 小林 征雄先生

日時
会場

連合会館 (東京・お茶の水)

会場案内

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受講料
1名:47,250円 同時複数人数申込みの場合 1名:42,000円
テキスト

受講概要

予備知識

 医薬品開発に携っている方なら特に必要なし

習得知識

 生物学的同等性を確保する製剤技術
 1)日米欧の生物学的同等性試験ガイダンス
 2)In Vitro溶出の同等性を確保しやすい製剤
 3)難水溶性薬物の溶解性を改善する製剤手法
 4)溶出の同等性確保のための処方,製造方法,工程管理のICHQのデザインスペース

講師の言葉

 開発過程において使用する製剤の生物学的同等性の確保については製剤研究者が常に念頭に置かなければ
ならない事項である。 しかし、社内事情などにより已むを得ず処方や製法が変更されたり、スケールアップにより
溶出の同等性が確保できずに開発に支障を来す事態も生じ得る。 このようなことはできるだけ避けるべきである
ことは言を待たないところであり、このためには広いデザインスペースを持つ製剤の設計が望まれる。
 通常製剤では安全性等に支障がない限り溶出の早い製剤の設計が同等性を確保し易く有効な手段と思われる。
 また、最近の製剤研究で大きな課題となっている難水溶性薬物の可溶化と溶出の同等性確保の有効な方法論や
徐放性製剤についてはマルチプルユニットの製剤を中心にしてコーティング処方や工程管理についての研究が
進展している。 この結果、種々の製剤的工夫によって先発品の短所を改善した後発品や処方変更品が上梓
されるようになっている。 また、溶出の同等性を確保するためのリスク管理のために、処方成分や工程要因に
ついてのデザインスペースの構築についてもいくつかの参考となる報告がある。 これらの一連の製剤技術や
製品について、演者の考察を加えながらいくつかの事例を紹介する。

プログラム

1.医薬品の生物学的利用能(Bio-availability)と生物学的同等性(Bio-equibalency)
 1-1 わが国の生物学的同等性試験ガイドラインとコンセプト
    後発医薬品、含量違い、処方変更、追加剤形、品質再評価など
 1-2 わが国のBEガイドラインにおけるBE試験の実施方法
    経口通常製剤及び腸溶性製剤、経口徐放性製剤
    ヒト投与によるBE試験と同等性の判定
     In-Vitro溶出試験法
     溶出挙動の相違および処方成分の変更レベルとヒト試験の免除
 1-3 欧米の生物学的同等性試験ガイダンス
     FDAガイダンスにおけるBA・BEの一般的試験方法、In-Vitro 試験法
     In-Vitro-In-Vivo Corelation (IVIVC)のレベルと予測性の評価
      溶解性と透過性によるBio-Classification System(BCS)とBaiowaiver
     承認取得後の処方成分、製造法、製造場所変更に対するSUPACガイダンス
     EUのBA及びBE関連のガイダンス概要
2.原薬の特性と医薬品の必要な品質と生物学的同等性の確保のための製剤方法論
 2-1 In Vitro 溶出の同等性を確保しやすい製剤
    2-1-1 硬カプセル製剤、カプセル皮膜と溶出安定性
    2-1-2 速溶出性製剤及び口腔内速崩壊錠
         Super disintegrant、ステアリンマグネシウムの影響、外部滑沢噴霧システム
         口腔内崩壊錠技術の変遷と新しい方法論
         苦味のある原薬に対する微粒子コーティング技術の進展
 2-2 難水溶性薬物の溶解性を改善する製剤手法
    2-2-1  固体分散体法による溶出性の改善
          原薬と水溶性高分子を共通溶媒に溶解し蒸発・乾固による非晶質化
          スプレードライ法、凍結乾燥法、SFCテクノロジーなど
          水溶性・溶融性の添加剤と薬物の加熱溶融による非晶質化と可溶化
          溶融基剤の選定、自己乳化型キャリアー
     2-2-2 原薬の微細化による溶出性の改善
         乾式混合粉砕法、湿式粉砕法、In situ 粉砕法, 新しい粉砕機械
     2-2-3 経口徐放性製剤の溶出制御
          種々の溶出試験に対して同等性を確保し易い剤形
          マルチプルユニット製剤とシンプルユニット製剤
         マトリックスタイプと皮膜をコーティングしたカプセルタイプの製剤
 2‐3 BEガイドラインをクリヤーした後発医薬品、処方変更品、追加製剤の事例
    2-3-1 安定性や小型化を達成した通常製剤
    2-3-2 苦味を改善した微粒子コーティングを利用した製剤
    2-3-3 難溶性薬物に対する後発品の製剤開発
    2-3-4 微粒子コーティング技術を利用したマルチプルユニット徐放性製剤
    2-3-5 その他
 2-4 溶出の同等性を確保するための処方、製造方法及び工程管理に関するICH Q8のデザインスペース
    2-4-1 溶出に関与する処方成分のデザインスペースの検討
    2-4-2 溶出に関与する製造工程とデザインスペースの検討
    2-4-3 IVIVCによるデザインスペース構築の事例

講師紹介

<略歴>
  1966年    京都大学大学院(修士課程)薬学部薬学科 終了
          田辺製薬(株)入社 製剤研究所
  1973年    京都大学薬学博士
  1973-1976年 台湾田辺製薬股莉ス有限公司
  1994-2000年 田辺製薬(株)製剤研究所長
  1995-2000年 厚生省/生物学的同等性試験法のガイドライン作成検討委員会委員       
  2001年~   台湾明台化工股莉ス有限公司・R&D 顧問
  2006年 ~  浜理薬品工業(株)顧問        
<主な研究・業務>
  経口固形製剤の製剤化研究 、 Drug Delivery System の研究、  製剤開発研究管理
< 業界での関連活動>
  2001年~   粉体工学/ 粒子加工分科会・副コーディネーター
  2006~2009年 日本薬剤学会 製剤技術伝承委員会委員