
腐食問題解決のための
金属腐食の原理とその防止策
~受講者の抱える腐食問題の個別技術相談に対応~
腐食の仕組みと防食技術について解説する特別セミナー!!
- 講師
横浜国立大学 特任教授・名誉教授 工学博士 朝倉 祝治先生
- 日時
- 会場
- 受講料
- 1名:47,250円 同時複数人数申込みの場合 1名:42,000円
- テキスト
受講概要
予備知識
腐食問題に関係している方なら特になし
習得知識
1)腐食に対する認識が変わり、メンテナンスや検査技術への意識が高まる。 2)ニーズに対応した新しい防食技術の原理を思いつく。 3)専門書を読むとき、それにアプローチできる。
講師の言葉
腐食による損失は国内総生産の4~7%にのぼることが知られている。また、腐食による問題は広く遍在し、 多くの人を悩ませている。「くさるのはものの習い」とあきらめている人も多い。 金属の腐食機構の基本は現在 確立されているといってよい。 しかし、腐食による問題はあとをたたない。これは腐食に対する知識が十分に 流布されていない、現象が複雑、多くの学問分野が関与している、などに原因があるであろう。 腐食を原理から 学んでみるとそこには多くのビジネスチャンスの種が眠っていることを見いだす。 上記したように腐食による 経済効果が莫大であることを考えると、そのビジネスチャンスは大きく、防食に関する技術の開発には多くの 場合大きな費用を必要としない。 本講義は腐食防食技術に関する原理原則を講義と実験形式で説明し、そこに潜在するビジネスシーズを 顕在化させて行く。
プログラム
Ⅰ.金属材料と腐食の関わり
Ⅱ.腐食劣化の分類・腐食の仕組みの理解
1.腐食劣化の分類・湿食・乾食 2.乾食の仕組み・さび層の重要性 3.乾食の防食技術への応用 4.湿食環境下における金属の表面状態 5.不動態の重要性 6.湿食環境下で実用金属の示す耐食性の根拠
Ⅲ.湿食の仕組み
1.イオン伝導体と電子伝導体 2.電気化学反応 3.アノード・カソード・相対性 4.湿食の局部電池機構 5.鉄の錆び方の観察からの腐食機構の理解
Ⅳ.実験写真によるアノードとカソードの存在の理解
Ⅴ.電気化学反応の復習と腐食反応への適用
Ⅵ.局部腐食
1.局部腐食と全面腐食 2.局部腐食の原因の分類
Ⅶ.通気差電池作用
Ⅷ.酸塩基電池作用
Ⅸ.異種接触金属腐食
1.異種金属接触腐食とは何か 2.ガルバニ序列とその利用法 3.異種金属接触腐食の実例
Ⅹ.犠牲アノードによる電気防食
1.逆転の発想・電気防食 2.犠牲アノードとなる金属 3.犠牲アノードによる電気防食の実際 4.「犠牲・いけにえ」
ⅩⅠ.電食
1.電食が発生するしくみ 2.電食の防止法の原理
ⅩⅡ.外部電源法による電気防食
1.電食の逆転発想による電気防食 2.外部電源法による電気防食の実際
ⅩⅢ.防食法の系統的考え方
ⅩⅣ.防食新技術の探索
講師紹介
<略歴> 昭和38年3月 横浜国立大学工学部電気化学科卒業 昭和40年3月 東京大学大学院化学系研究科修士課程修了 昭和43年3月 東京大学大学院工学系研究科博士課程修了・工学博士 昭和43年3月 日本学術振興会 奨励研究生 昭和43年10月 カリフォルニア大学ロサンゼルス校 博士研究員 昭和47年5月 横浜国立大学工学部 講師 昭和49年11月 横浜国立大学工学部 助教授 昭和60年8月 モントリオール大学 客員教授 昭和63年4月 横浜国立大学工学部 教授 平成12年4月 横浜国立大学大学院工学研究院 教授(組織替に伴う措置) 平成16年3月 株式会社ベンチャー・アカデミア取締役 平成17年4月 横浜国立大学特任教授・名誉教授 現在に至る <学協会の役職> 東京消防庁 特殊災害支援アドバイザー、 社団法人日本水道協会 検査事業委員会、検査施行要項等専門委員会委員、 社団法人日本ガス協会 ガス導管更生修理工法評価委員会、ガス工作物委員、 横浜市資源循環局 「焼却設備の長期休止期間における維持管理手法検討委員会」委員、 日本防災システム協会 理事、 財団法人 日本生涯学習総合研究所 評議員。 等。