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有限要素法を実務で使いこなすための

やさしくわかる振動モード解析と有限要素法解析(構造-音響系の連成解析を含む)の実際
(初級・中級者向け)

振動モード解析の実務上のポイントおよび解析ソフトの選定法,
  有限要素法による解析実務に必要なポイントをやさしく解説する特別セミナー!!

講師

(有)アイトップ 技術コンサルタント 工学博士 小林 英男先生

日時
会場

連合会館 (東京・お茶の水)

会場案内

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受講料
(消費税等込み)1名:47,250円 同時複数人数申込みの場合 1名:42,000円
テキスト

受講概要

予備知識

 振動に関連する業務に従事していれば特になし

習得知識

 ①実験解析と有限要素法による理論解析の実務に役立つ知識
 ②実務上の目的に応じた最適ソフトの選定法

講師の言葉

 研究・開発・設計も分業制になって久しいですが、これが円滑な業務遂行に阻害となることが多々あるよう
です。 構造解析や振動・騒音分野はまさにその典型的であり、実験解析は得意だが、有限要素法による
解析(コンピュータ・シミュレーション)は苦手(わからない)だとか、この逆の場合もあります。 両方苦手だと
いうばあいもあります。
 また、設計者が使用するCADには有限要素法による構造解析ソフトなどが組み込まれたものが市販され
始めていますが、設計者は技術的に機能を理解していないので宝の持ち腐れになり、全く使用できていない
ということも多々耳にします。
 本技術セミナーでは上記の問題を克服し、競合他社と差別化するための強力な技術を入手して頂くために
企画されました。
 また、本セミナーは単に実務に役立つ技術セミナーというだけでなく、市販されている各社の構造、音響
解析ソフトについて全体を概観しながら、各ソフトの特徴、使い勝手などについて解説するので、実務上の
目的に応じた最適ソフトの選定法などについても学ぶことができるように配慮しました。
 本セミナーで使用する数学については、かなりかみくだいてやさしく解説しますので、この分野の数学を
勉強されたい方にもうってつけの内容になっています。
 本技術セミナーを受講すれば、実験解析と有限要素法による理論解析の両方に強いエンジニアになれる
ばかりか、この分野の世界の先端ソフトについて理解することができ、遂行する業務の技術レベルを格段に
向上させることができるようになります。
 また、本セミナーにより、研究・開発から商品化までのサイクルタイムを大幅に短縮でき、競合他社差別化の
ための強力な武器を手にすることができます。

プログラム

1.振動モーダル解析のための正しいFFT、加振器などの使いこなし技術
 ・レンジオーバーのチェックのしかた
 ・カップリング(結合)について
 ・測定周波数範囲の決定のしかた
 ・トリガの種類とウィンドウ(窓関数)の種類と選定のしかた
 ・リーケージ・エラーとは?
 ・アベレージング(平均化、平滑化)回数の決定のしかた
 ・インパルス応答と周波数応答関数
 ・伝達関数と周波数応答関数の相違点とは?
 ・周波数応答関数におけるゲイン(gain)と位相(phase)とは?
 ・加速度ピックアップにおけるパイロ現象とは?
2.加振方法
 ・インパルスハンマによる加振方法
 ・電磁形(動電形)加振器と油圧形加振器
 ・加振棒と力センサの取付け方
 ・加振器の制御方法(ネガティブ・フィード・バック)
 ・加振器用加振信号とその発生装置        
 ・その他の加振方法
    ステップ弛緩、磁界加振、自己加振、音圧加振
3.振動モード解析の実際
 3-1 振動モード解析とは?
 3-2 モード解析の方法
 3-3 振動モード解析ソフト:「ME'scopeVES 」の場合
 3-4 実験モード解析と理論モード(有限要素法)解析の比較
4.有限要素法のポイントをわかりやすく解説
 4-1なぜ有限要素法を使うのか?
 4-2 各要素のポイントを解説
 4-3 重み付き残差法とは?
 4-4 近似解の一般形
 4-5 補間のしかたと内挿関数
 4-6 重み付き残差法の例
 4-7 重み付き残差法の一般形
 4-8 その他の重み付き残差法の例と重み関数、ガラーキン法
 4-9 各手法の比較とまとめ
5.実験解析結果による有限要素解析モデルのモデル・アップデーティング技術
 5-1 モデル・アップテーティング技術って何?
 5-2 モデル・アップデーティング技術とCAD/CAM/CAEの密接な関係とは?
 5-3 実験解析と有限用法解析の間の相関分析
 5-4 モード信頼性評価関数(MAC)とは?
 5-5 シグネチャ信頼性評価関数(CSAC、CSF)とは?
 5-6 自動モデル・アップデーティング
6.有限要素法による静解析(応力、変位)とは?
 6-1 材料力学と弾性力学のわかりやすいワンポイント解説
 6-2 ミーゼスの相当応力とは?
 6-3 最大主応力とは?
7.有限要素法による動(振動)解析 (固有振動数、固有モード)とは?
 7-1 なぜ振動解析に固有値解析を使うのか?
 7-2 固有値解析をわかりやすく解説
 7-3 減衰が固有振動数に与える影響は?
 7-4 周波数応答解析とは?
 7-5 時刻歴応答解析とは?
8.有限要素法による音響解析はどのように行うのか?
 8-1 1次元音響問題の例にして理論を解りやすく解説
 8-2 要素分割と未知関数の表示のしかた
 8-3 基本境界条件からなる問題の解析のしかた
 8-4 未知定数の決定のしかた
 8-5 自然境界条件を含む問題の解析のしかた
 8-6 連立方程式の係数の計算のしかた
9.構造-音響系の連成解析の理論をわかりやすく解説
 9-1 連成とはどういうことか?
 9-2 音の波動方程式における粒子速度と速度ポテンシャルとは何か?
 9-3 ダランベールの波動方程式とヘルムホルツの波動方程式は
           実務に対してどのような違いがあるのか?
 9-4 構造-音響系の連成解析のための理論をわかりやすく解析
10.各社(市販)の有限要素法による構造・音響解析およびその連成解析ソフトを実務の観点から解説
 10-1 世界の有名ソフト合計12本についてその特徴をわかりやすく解説

講師紹介

  【講師略歴】
 東京電機大学工学部卒業後、リオン㈱に入社し、騒音・振動の測定・分析・対策、および海外事業部で
セールスエンジニアとして従事。企業からの派遣で東京農工大学大学院工学研究科にて特別研究員(産学
協同研究)。学生時代にカリフォルニア大学バークレイ校に語学研修、および毎日新聞社後援英語弁論大会で
3位入賞。
  ㈱アマダに勤務し、工場で組立・製造・検査、海外事業部で技術サービスおよび技術コンサルタント、シス
テム事業部で板金加工自動化ライン(FMS)の開発・設計、技術研究所でアマダ製品の低騒音・低振動化
および快適音化などの研究開発に携わり大ヒット商品を世に送り出した。
 その後、技術コンサルタントとして独立。リオン㈱、㈱小野測器、サイバネットシステム㈱等をはじめとして、
150社以上の企業に対し技術指導およびコンサルティングを実施。この間に先進国を中心に20ヶ国以上に
出張し、エンジニアとして英語で仕事をするだけでなく、通訳なども行う。
 (社)日本音響学会第2回技術開発賞受賞、(社)日本騒音制御工学会認定技師(第97号)、 JODC認定
発展途上国技術指導者。

 【所属学会】
 (社)日本機械学会、(社)日本騒音制御工学会、工業英語協会、各学会で研究委員を歴任。